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▼常闇アレン（とこやみあれん）『悪魔の唇』HO3 デリバリーヘルス『Peach Drops』の送迎係さん。25歳。独身。 アザレの髪、ラズベリーの瞳を持つ日本人。左耳に一つ（カフピアス）、口元に一つ（ラブレット）、鎖骨に一つ（チェスト、サーフェイスバーベル）のピアスを着用している。また、胸元には蓮（ロータス）モチーフのタトゥーを入れている。 気怠げな喋り方や常に猫背気味な姿勢が特徴的。勤め先のキャストには「アレンちゃん」と呼ばれている。 ▽『悪魔の唇』HO3 ⾵俗店の送迎 ▼事前情報 【アングラ劇場「Babylon(バビロン)」】 ナイトクラブ兼見世物小屋。会員制であり、過激な芸や、アングラ演劇、ストリップなど表ではできないインモラルなショーをする。 バーカウンターも設置されており、歓談を楽しめるほか、演者とダーツやビリヤードを楽しめるプレイルームやVIPルームも存在する。 夜に生きる人間達の社交場である。 ■名前 「逢はむ日をその日と知らず常闇に いづれの日まで吾恋ひ居らむ（万葉集・3742・中臣朝臣宅守）」より 本当は「吾恋」と書いて「アレン」。自身はあまり気に入っておらず、「アレン」で通している。 ▽職業P：ドライバー；サプリ『クトゥルフ2010』より［職業ポイントは EUD*20 を採用］ 〈運転（自動車、二輪車）〉〈機械修理〉〈聞き耳〉〈重機械操作〉〈電気修理〉〈ナビゲート〉〈値切り〉〈目星〉；〈値切り〉を〈言いくるめ〉に変更 ▽基本プロフィール ■誕生日：8月19日　■星座：獅子座 ■誕生星：ラサラス；しし座μ星（星言葉：夢と恋と成功と失敗） ■誕生石：イエロー・カルサイト（石言葉：繁栄） ■誕生花：スイセンノウ（花言葉：私の愛は不変） ■誕生色：ゴールデンオレンジ（色言葉：自分本位・一番乗り） ▽特徴表より：32：プロ・ドライバー 小さい頃から乗り物で遊んでいた。あらゆる〈運転〉技能の基本成功率は50％である。 ▽被OPP：7 好みのお胸はFカップ。柔らかくて大きいおっぱいが好き。 ▽通過シナリオ ■悪魔の唇 ▽交友関係 ■（悪魔の唇）梁匡迥（4305644） ■（悪魔の唇）Morphe（https://iachara.com/char/3080315/view） ▽タグ ■椿PC ■椿PC（秘匿HO） ※以下『HO3』に関するネタバレあり ▽『悪魔の唇』HO3 ▼HO3 ⾵俗店の送迎 あなたはセックス依存症だ。 しかしあなたには忘れられない相⼿がいる。 昔⼀度だけ、キャストに恋をしたのだ。 彼⼥は何も⾔わずあなたの前から消えた。もう⼀度会いたいと、頭の⽚隅で思っている。 あれからキャスト相⼿に恋はしていない。 あなたは現在、店の⼀番⼈気であるキャスト「セナ」が帰っていないことを聞く。 稼ぎ頭である彼⼥が事件に巻き込まれているかもしれない。 数⽇前、このアングラ劇場で彼⼥を⾒たという⽬撃情報を受けた。あなたは探す為に赴くことになる。 ※働いている⾵俗店に関する設定は⾃由に決めて構わない ▼事前情報 「セナ」 ギャルっぽい話し⽅をする。消える直前によく本を読んでいた。 事前に「忘れられない恋の相⼿」の名前を考えてください。カタカナの名前のみとします。 20代前半の⼥性ですが、ざっくりと⾒た⽬や性格、交流を考えても構いません。 例：ハナ、カスミ、カオリなど ⚠以下、虐待表現、未成年と大人の性交渉を匂わせる表現があります⚠ アレンの母親もまた、夜の街に生きる女だった。 あるとき彼女は客として出会った男（彼女曰く「運命の人」だったそうな）に恋をした。形振り構わず一夜の情けを乞い、そうして生まれたのが自分だったそうだ。「吾恋」という名はその象徴なのだという。 彼女は慎ましさとは無縁――むしろ傲慢で強欲な女でもあった。アレンを盾に、男に認知どころか結婚を迫ったのである。世間体を気にする男を、母はあの手この手で丸め込み（もはやそれは脅しに近かったという）、長い年月を要した後晴れて3人は（戸籍上も）家族となった。アレンが6歳の頃である。 男はあまり裕福ではなかったため、母は結婚後も変わらず夜の仕事を続けなければならなかった。 夜、母が出勤すると父はアレンに暴力をふるった。「お前さえいなければ、こんなことにはならなかったのに」「『吾恋（わがこい）』だなんて当てつけみたいな名前しやがって」「悪魔の子どもめ」――酒に溺れながらも父は何度も何度も吐き捨てた。今でもその声は耳に染み付いて離れない。 母はといえば、運命の人の妻の座を手に入れた途端（そもそも父に結婚を迫っているときからそうだった）、アレン個人に関心を示さなくなった。アレンがいなくなれば離婚を切り出されるかもしれないと怯え、そうならないようアレンを生かすために世話はした。それは母から子への愛情などではなく、最愛の人を縛り付けるための道具の手入れに過ぎなかった。 日々、ただ生き延びることに必死だったアレンは「愛情」を知らない。知っているのは、「夜」が痛くて恐ろしい時間ということだけだった。 アレンが成長してもなお、父の暴力が止むことはなかった。が、成長につれて体格や力に恵まれ始めたことで、アレンも抵抗・反撃するようになる。一度アレンの拳が父に鼻血を流させて以来、父から暴力を受けることはなくなった。 父の暴力行為がなくなっても、アレンはやはり「夜」が怖かった。幼い頃に染み付いた認識というのは簡単には覆らないらしい。「夜」に自宅にいることが怖かった彼は、母の働くような夜の街によく出かけるようになった。目に痛いほどギラつくネオンが、薄暗い自宅やそこでの痛さ・辛さを忘れさせるにはちょうど良いように思えた。 ギラギラとしたネオンがいくら過去を忘れさせようとしてくれても、父の吐き捨てる言葉や母の無機質な眼差しが脳裏を掠めない日はなかった。背中を丸めて夜の街をふらふらと彷徨う。過去を忘れたい――その一心で。 派手な髪色に整った顔立ちを有していたため、男にも女によく声をかけられたが、全員すげなく袖にした。 あるとき、それが気に食わなかったのだろうか、数人の男女に路地裏に連れ込まれる。 「調子に乗るな」「ガキが来る場所じゃねえよ」――大の男がアルコールの匂いを纏わせて暴力に訴えるその様は、嫌でもかつての父を連想させた。連れの女が「ひどーい」などと言いながらも冷めた目でこちらを見るのもよくなかった。どうしても身体が竦んでしまい、碌な抵抗も出来ず随分と甚振られた。 気が済んだ彼らはアレンを路地裏に捨て置き去っていった。過去を忘れたくてここにいるのに、どうして過去のような目に遭っているのか……何もかもを投げ出したくなった。父の言うように自分がいなければ良いのかとさえ考えた。痛む身体を動かそうにも動かせないでいると――1組の男女に声をかけられた。 「ひっどい顔」「死にそうな顔してる」。それに対してアレンは無意識に「死にたい」とでも返したのかもしれない。男女は声をそろえてこう言った。 「なら、天国見せてあげよっか？」 天国という言葉に惹かれ連れられた先で、女を抱き男に抱かれた。アレンが18歳の頃のことだった。 初めての感覚に、アレンはおそらく気をやったのだろう。重ねた肌の熱さに、柔らかさに。自身を襲う快楽に、衝撃に。けれど、その「夜」、アレンは久々に痛みや恐怖を感じることなく眠りについた。痛みも、恐怖も、全てを人の熱と快楽が攫って行ってしまったのだ。 目覚めてもなお、その感動はアレンの身体を熱くした。「夜」が怖くなかったことは、彼にとってそれほど衝撃的だった。 以来、アレンはしばしば男女にセックスをねだった。「天国見せて？」と言えば、男女は楽しそうにけらけら笑ってアレンを抱き、アレンに抱かれてくれた。 時には彼らの紹介で別の人間と身体を重ねることもあった。誰かと身体を重ねてさえいれば、「夜」はもう怖くはなかった。 後から知ったことだが、男女は兄妹で風俗店を経営しているらしい。 彼らは夜の街に入り浸りになるアレンの面倒を見てくれた。彼らの援助で自動車の免許を取り、彼らの経営する店の送迎係になった。 兄妹は気まぐれにそういうことをするらしい。キャストや他の送迎係にも、似たような境遇の人間が何人もいた。 夜の街に入り浸るようになってからは自宅には帰っていない。父と母がどうなったかも知らない。知りたくもない。もはや興味も湧かない。 過去を忘れ去るかのように、アレンは快楽に溺れた。依存したといって差し支えない。だって、セックスをしなければ、やっぱり「夜」は怖いまま。その恐怖を忘れるために、アレンは今夜も誰かと肌を重ねる。 ■勤務先 デリバリーヘルス『Peach Drops』。 ある兄妹が経営している派遣型ファッションヘルス。高級店舗の部類。 キャストだけでなくその他スタッフの対応が一級品と噂になっており、ハイクラスの顧客が多い。 ■忘れられない恋の相手：サノ 長く豊かな黒髪の持ち主。化粧も周囲のキャストたちより薄めで、控えめな印象の女性。 名前は中臣朝臣宅守と相聞歌を送り合っていた狭野弟上娘子（さののおとがみのおとめ）より。 アレンがキャストの中でもサノを意識し始めたのは、彼女だけが自分を「アレンちゃん」ではなく「常闇さん」と呼ぶからだった。 他のキャストのよりも控えめな印象を抱かせる彼女は、送迎時もあまり言葉を発しない物静かな女性だった。 第一印象が覆されたのは、十数度目の送迎時。雑談中にアレンが何の気なしに何故自分を「アレンちゃん」と呼ばないのかを尋ねてみたときだった。 サノは少し考えてから「だって、あなたは自分の名前が好きそうじゃないから」「呼ばれるたびに、少し表情が曇るでしょう？」と答えた。 図星だった。あの傲慢で強欲な母が考えた『吾恋』という名前を、自分は心底気に入ってなどいなかった。でも、それを表に出したつもりなど微塵もなかった。だのに、気づかれた。見透かされた。 「なんで、分かったのォ……？」。聞けば彼女は目を細めて言った。「普段からあなたを見ていれば分かるでしょう？」。――衝撃だった。個人としてきちんと自分を見てくれる人がいることに驚いた。驚いたと同時に、胸のあたりがじんわりとあたたかくなった。セックスのときとは違うこの高揚感を、どうしてよいか分からなかった。単純だけど、あのとき彼女に惚れたのだと思う。俺を、ちゃんと見ててくれるひとがいる。 彼女と話していると胸のあたりがあたたかくなったが、しかしアレンはこの感情を持て余していた。「恋」も「愛」もアレンには未知数が過ぎた。 「恋」というものに良い印象はない。母は「恋」を理由に自分を道具にした。「愛」なんて与えられなかったからどんなものかすら分からない。 感情を持て余したまま、アレンはただ平静を装ってサノの送迎を続けた。彼女に何も告げることができないまま、彼女はアレンの前から姿を消した。突然のことだった。アレンが彼女について知っているのは「サノ」という名前だけ。連絡先も知らないものだから、行方を探すことすら出来なかった。 彼女に再会したとてこの感情に名前はつけられないし、何かを伝えることは出来ないと思う。 けれど、会いたい。もう一度だけ、一度だけでいいから、彼女の声で「常闇さん」と呼ばれたい。それだけで、十分だから。 ※以下各シナリオネタバレ有 悪魔の唇［ちゃめさん/やしろちゃん・爆発さん］《生還：END C》（2022.02.26） ▽交友関係 ■梁匡迥（4305644） ■Morphe（https://iachara.com/char/3080315/view）

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