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高波　静流　《たかなみ　しずる》 年齢：20歳（誕生日前） 医療大学の医学部精神医療学科に所属する３回生。 外見は少し陰鬱そうな感じのオタクっぽい印象はあるが、 小柄で幼い外見をしているために子供に間違えられることが良くある。 頭が良くて逆に普通の人からなにを考えてるのか分からないと思われている。 18歳の大学に入りたての頃、通学途中で空からサラリーマンの男が遺書とともに降って来た。 サラリーマンは『痛い痛い、死にたくない、本当は死にたくない』と、 投身自殺をしたくせにみっともない程に滑稽な死にざまを見せて死んでいった。 余りにも滑稽すぎて楽しくなり、 高ぶった変なテンションで遺族に遺書を渡したところ、 男がどんな滑稽な死にざまを晒したのかも知らずに悲しみに沈み泣き崩れた。 『故人がどんな死にざまを晒したのかを知らない遺族が遺書を見て泣き崩れる様』 その滑稽さが楽しくて、それを見るために『遺書屋』を始めた。 相棒の『コロシビト』である『薔薇場アゲハ』と出会ったのは１９歳の冬のクリスマスの日。 数件殺しをして、 『自分は罪深き人間で間違いないだろう。 　やはり自分のような人間はクリスマスを祝うのではなく、 　神に懺悔でもするのがお似合いなのだろうか？』 と考えて、アゲハの住む教会へと足を運んだのが切っ掛けだった。 毎年クリスマスにはミサを開いているはずの境界は閑散としていて、 足を運んだ信者の問い合わせに対してアゲハがにこにこと笑みを浮かべて対応していた。 「今年のミサはありません、お父さんとお母さんが天使になったので開けないんです」 ニコニコとしていたが良く見たら目は笑っていない上に焦点が合っておらず、異常性が見られる。 静流はその異常性に興味を掻き立てられてアゲハに声を掛けた。 「ご両親が天使になったって本当？」 「うん、本当だよ？　綺麗な天使になったの！　真っ白な天使になったの！ あんなに真っ黒で汚くて汚くて汚くて汚くて汚いお父さんと母さんだったけど、本当に真っ白な天使になったの！」 うっとりと頬を染めて語るアゲハ、 そのはずみで顔の情半分を隠すように目深にかぶったミサ用ベールの隙間から大きな火傷の跡が見えた。 意図的につけられたようなその火傷を見た静流は虐待をされていたのかもしれないと気付く。 「さぞや、あなたの両親は真っ黒だったのね。 　それが天使になれたんだからあなたの両親もきっと喜んでるでしょう」 「うん、そうだと思うよ！　だからね？　毎朝天使になったお父さんとお母さんにお祈りしてるんだ。 　お父さんとお母さんみたいな黒くて汚い人がみんな真っ白で綺麗な天使になりますようにって」 「心の貧しい人に救いを与えたいだなんて、撮っても優しい子だね、あなた。偉い偉い」 静流が褒めるとアゲハは嬉しそうに「褒められたの初めて！　嬉しい」と子供のようにはしゃぐ。 「えっとね、よかったらお父さんとお母さんにお祈りをしていく？」 「いいの？　実は私、教会にお祈りをしに来たんだ。よかったらぜひ、貴女の天使にお祈りをさせて」 そう言うと、嬉しそうに教会の裏手から住居に静流を招き入れるアゲハ。 「これが、私のお父さんとお母さん！ね？凄く白くてきれいな天子さまでしょ？」 そこには向かい合うように配置された、天使像に『加工された』アゲハのご両親が鎮座していた。 『白くて綺麗』という言葉は表面を綺麗に蝋で塗り固められているからだろう。 窓から差し込む光が蝋に反射して、本当に輝く天使像にしか見えなかった。 「本当に素晴らしく綺麗ね、本当に天使みたい。これなら魂がどんなに薄汚れていても綺麗な天使ね」 感嘆し、『ふたりの天使象』に祈りを捧げながら静流は思う。 『この世には沢山汚い事をして意地汚く生きる大人で溢れているわ。 　そんな人たちが生きたまま綺麗な天使象に加工される時は、 　さぞや滑稽な姿を晒しながら無駄な命乞いをするんだろうなぁ‥‥‥』 そう考えて、その先を想像してうっそりと笑みを浮かべる静流。 「ねえ、世の中には黒くて汚い人がいっぱいいるけど、 　そんな人たちを真っ白で綺麗な天使にしてみない？」 「えっと、してみるって？」 「私と、あなたで天使にしてあげるの！　きっとみんな喜んでくれるわ」 「……うん、お父さんとお母さんみたいにみんな天使にしてあげたい！」 「そう、よかったわ……。私は高波静流。あなたは？」 「薔薇場 舞蝶だよ！」 「アゲハちゃんね？ 　これから私たちは『黒くて汚い人を真っ白な天使にしてあげるためのパートナー』よ、 　よろしくね？」 汚職や犯罪などを犯したターゲットに『罪の告白と懺悔』を遺書として書かせて遺族に届ける『トドケビト』の静流。 犯罪者を生きたまま天使象に加工して、芸術品のように飾る『コロシビト』のアゲハ。 こうして猟奇的な死体を生み出し、 被害者に遺書が届けられる異常な殺人鬼コンビ『遺書屋』が誕生したのだった。 ■通過シナリオ ・ドロップアウトディスパイア ・ルルイエ水族館・魚人体験コーナー ・うつしみうつし ・You’re dead,trigger happy！ ■備考 ○ペンギンスーツ（皇帝ペンギン版） ペンギンスーツ（皇帝ペンギン版）はシナリオ開始時に持ち込み宣言をしない限り未所持状態として扱う。 　→シナリオスタート時は自宅に保管している状態が基本である。 所有権は高波静流にあるが薔薇場アゲハと共有しているので、 アゲハが持ち出している場合は静流がこれを使うことはできない。 半年に一度海水に1時間ほどつけておけば傷がついても修復し、半永久的に使用できる。 それを怠ると劣化して使えなくなる。 ■ステータス補正 うつしみうつし（補正） 回避：+10、聞き耳：+5、医学：+35、薬学+20 ○銃器類に関して 銃器類の『故障ナンバー』はハウスルールで設定しないといけない時以外はＫＰの裁量による。

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