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旅芸人の少女、彼女の得意とする楽器は鈴や鳴子などの鳴り物。彼女の明るい性格と笑顔に癒される客は多い。 しかし、旅芸人は仮の姿、彼女の正体は四季と呼ばれる４人の暗殺者の一人で、奇襲や撹乱を得意とする。 その正体は何千年も生きた猫又で、何１０年もかけて力を取り戻し現世に転生してきた。 彼女にはお鈴（おりん）という唯一無二の親友がいた、鈴彦姫と呼ばれる妖怪で、彼女とお鈴はいつも一緒だった。 お夏はお鈴の鈴の音が大好きで、お鈴はお夏の可愛らしい尻尾と耳が大好きだった。 ２人がいつも通り野山で遊んでいると、たくさんの人間がやってきて、なにやら騒いでいる。 何事かと顔を出すと、人間たちは２人を見つけて大きな声で叫んだ「妖（あやかし）じゃ！討て！討て！」 ２人が逃げ出すと彼らは山を焼き払った、炎がどこまでもどこまでも燃え広がり、追ってきた。 みるみる２人は火に追いやられ、やっとこ洞穴に身を隠したが、やがて火に包まれて死んでしまうだろう。 ふと、お鈴が意を決したように立ち上がった。お夏は彼女を引き留めたが、突然深い眠りに包まれ、眠ってしまう。 お夏が目を覚ました頃には火は消えていた。彼女はお鈴の姿を探したが、あの優しくて綺麗だったお鈴の姿はどこにもなかった。 代わりに大きな鈴と置き手紙が置かれていた。 お夏は罪もないお鈴を焼き殺した人間が憎くてたまらなくなり、同じように焼き殺してやろうと思った。 それから彼女は人間と妖怪との戦争で４人の大妖として参加し、そして敗れ、現世に転生することとなった。 お夏の好きだったあの鈴の音が聞こえる事はもうない。

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