タグ： 蹂躙するは我が手にて

「武器を持て、矜持を捨てるな。野心を抱き、心の炎を燃やせ。我々は必ず勝利する、栄光を手に入れて見せる。この広い世界で頂点に立つ種族は「咫彌（あたび）」の民である」 「我々は今日まで非道の限りを尽くされ尊厳を奪われてきたのだ。いまこの時国の平和など望むな、のど元に食らいつけ。甘い蜜をすすり続けたふやけた脳みそをぶちまけさせてやれ」 「世界の全てがお前たちを赦さなくても、この私がその非道を赦す」 咫彌（アダビ）民主主義人民共和国。民主主義とは名ばかりで、この国は象徴であるはずの王が行政・司法・立法すべての実権を握っていた。悪癖の限りを尽くす王はその権力を行使し、国民から手あたり次第慰め者として拉致していた。その一人が「桜花（ロファ）」、現在の元首「武旺妃」である。 桜花は元来心根の優しい、かしこく、たおやかな女性だった。だが王に選ばれてしまったことで人生が変わってしまった。 人間として、女性としての尊厳を損なわれた。でも諦めなかった。 幼いながらに頭もよく知識もあり、かつ人望も話術も魅力もあった桜花は、現行の王と政府に不満を募らせていた者を数珠繋ぎにたきつけていく。そうして生まれたレジスタンスは、桜花を先導者としてクーデターを起こした。レジスタンスに参加していた人数は国民の大半をしめており、大きな戦禍の爪痕を遺すことなく革命はなされることとなる。 これが14年前のできごとだ。当時桜花は14歳という若さで国のトップに立った。 だが武旺妃はこれで満足はしなかった。この統率され団結した国が世界の中心であるべきだと考えた。いずれ来る世界の平和を勝ち取る為に、今非道な手を取ることを選んだ彼女は就任から1年足らずで隣国への侵攻を開始する。 ------------------------------------------ 「俺の意志のつま先にさえついてこれなかった連中に興味はない」 「確かに人の自由意志は必要だがな、反骨精神がありすぎるのも考えもんだ」 好きな食べ物：あんまん 嫌いな食べ物：しそ

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