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自身は宇宙から来たと思い込んでる女の子。 実際ただの地球人で、ちょっとだけネジの外れた大学生。大学で医学習いながら、いちばん専念しちゃってるのはサークル活動のギター。 星が好き。宇宙が好き。実際専門的に勉強してるわけじゃないけど、星を眺めたり、宇宙そのものがなんか神秘的で好き。 度々、自分と顔がよく似た少年と手をつないで歩く夢をみる。 「人間いつか死ぬけど、とりあえず最後までは元気に生きたいよね！」 「なんかわからんけど、生きれるだけ生きなきゃいけない気はしてる。」 ------------------------ 端的に言うと、こいつ人間じゃない。 地球人宇宙人どうこうじゃなくてそもそもちゃんとした生命とも言い難い存在。 あるところに顔のよく似た、とても仲の良い双子の兄妹がいた。 兄はカエルが好きな変わり者、妹はカエルが嫌い。このときだけは軽く兄妹喧嘩がおこっていた。 ふたりは同じ濃紫の髪を携えていた。そして双子の証として、妹は青、兄は赤の色違いのつまみ細工のイヤリングをつけていた。 ふたりは手を取り合って生きていたが、ある日妹が怪異に取り憑かれ心身を蝕まれ始めた。 初めこそ耐え忍び笑顔を向けていた妹も、やがて限界に達し命を落とすまで蝕まれた。 妹が死ぬことを拒んだ兄は、身代わりになろうと禁忌とされていた術を聞いた話のままに使う。それは対象に自身の命を与えることで魂を引き継ぎ転生という形で生き長らえさせる術だった。しかしその術は不完全だった。 腕の中で眠る妹に自分の赤いつまみ細工を託し、術をかける。 体にも現れていた黒の痣も消え、薄紫の髪を携えた少女が腕の中で少しだけ目を覚ます。 彼女が朧げにも視界にとらえた少年は、少女を見つめ幸せそうに笑い、やがて砂のように消えていった。 少女が次に目を覚ましたとき、「夕霧 星垂」と呼ばれていた。 夕霧星垂。宇宙人と思いこんでいる。周りからはおかしいと、地球人と言われる。母がいて、父がいて、友達がいて、兄弟はいないひとりっこ。 天体が好きで、ギターを弾く。医学を習っている。 そのように認識していた。それが当たり前だった。私は夕霧星垂だ。 不完全だった術は完璧な転生には届かず、妹の魂が移り変わろうとした途中段階での形成となってしまった。 だから妹は、完全な生として誕生していない。いうなら魂の残影のようなもの。兄の願いから伸ばされた魂の残影。 不完全に実体を伴った魂が、突然降って湧いたように世界に落とされることになったイレギュラーな存在。 そして星垂は、妹としての記憶、兄の記憶がない。 以下、後遺症↓ 【後遺症】 片頭痛　片頭痛を抱えるようになる。時折どこからか子供の声のようなものが聞こえる。 　　　　（聞き耳判定時に先に1d100を振る。51以上が出たなら聞き耳時に-10のデメリットが付く） ____________________

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