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第一章「最強の女」 沖縄米軍基地のアメリカ軍大佐のアメリカ人父と日本語通訳をしていた日本人の母との間に生まれた。 幼いころから米軍基地内で父親に血の滲む特訓を受け、お前はいずれ合衆国を背負って立つ女だという父の言葉を忠実に守り、 鬼のような強さを武器にあらゆる武器/格闘技に精通した彼女は、 いよいよ父を超えようと挑戦するが無残に敗れ去ってしまう。 その時彼女は気付いてしまうのだ。父こそ最強、この男を超えるにはこの男を敵とするしかない、と。 「国家や地位等関係ない、欲しいのは最強だ。」という言葉を残し、 父の制止を振りほどき、米軍を抜け傭兵となり各地の紛争地域を転々とする。 時には、米軍と戦うことになっても…。 そうして、いつしか彼女は傭兵の間でこう呼ばれていた。 『──最強の女』と。 第二章「傷だらけの女」 地雷が多数埋められた紛争地帯で、彼女は敵と交戦していた。 敵は世界最強の武装集団「アメリカ軍」である。 最強を求める純粋なる暴力の求道者である彼女の想いと、自国を裏切るという背徳感の間で彼女の心は揺れていた。 乱れた精神状態の中で、敵は手を緩めるはずもなく攻撃を続ける。 それでも彼女の「最強」も伊達ではない 傭兵の指揮官として君臨する彼女は、自ら先頭に立ち士気を低下させることなく奮戦していた。 ある時、一人の少女が紛争地域の真っただ中を歩いているのを発見する。 数多の地雷が犇めいているこの場所だ、あのようなか弱い少女であればひとたまりもないだろう。 彼女はおもむろに走り出し少女を抱きしめる。 しかし、それは想わぬ抗戦を続ける敵国に放ったアメリカ軍の卑劣な罠だったのだ！ 少女は純朴な笑顔を彼女に向け、腹に巻き付けられた爆弾と共に散りゆく。 奇跡的に一命を取り留めるが、重症で戦線離脱した彼女の穴を埋められる才覚は軍にはなかった。 アメリカ軍に敗北し、意識を取り戻した彼女を訪れたのは、紛れもなく血のつながった最強の男、父であった。 そう、彼女の全てを知る父は、あの幼き少女の命を引き換えに彼女を降伏させ、全てを隠蔽し彼女を自らの元へと戻そうと画策したのである。 彼女の精神が崩壊するには、いや、正常な人の精神を崩壊させるには十分すぎる仕打ちであった。 第三章「女」 父を完全な事故に見せかけ抹殺した彼女は、全てを投げ捨て再び一人になった。 ただ毎日を酒を使って現実逃避を繰り返す日々は、しかし彼女の心を癒すことはなかった。 そんなある時、場末の酒場で酒におぼれていた彼女の目の前でひ弱な男が暴漢に襲われているのを見る。 あの時の記憶が蘇る。自分が救おうとして死んでしまった少女。 気付くと暴漢を簡単にのしていた。 あの日からその男は自分に付きまとってくる。 本当に面倒な人間だ。しかし、なんだろう、この気持ちは。 事あるごとにトラブルを招くこの男を放ってはおけない。 そして、彼女がその気持ちの答えに辿り着くと同時に、 男は自分に跪き、両手で指輪を持ってそれを差し出していた。 ああ、そうか、この男は─、私は─、 最強の主婦が爆誕した瞬間である。 /////////////////////////////////////////////////////////////////////////// 特徴表「俊敏」…回避技能が「DEX*5」になる。

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