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「私からの命令は一つです。絶対に無理をしないでください。もしも無理をして帰ってこなかったら…私、泣きますからね。泣いて、恨みますからね。絶対に許しませんから。だから、絶対に無理をしないでください。いいですね。返事は？」 「ごめんなさい…助けれなくて、ごめんなさい…」 「私は大丈夫です。ええ、大丈夫なんです。だから、心配しないでください。………ありがとう、私を気に掛けてくれて。でも、本当に大丈夫ですから。君は、いつも通り、私に甘えてくれればいいんですよ」 容姿 完全に小学生。顔はあどけなさを残すどころではなく、あどけなさしかない。胴体も寸胴で、イカ腹と完全にロリの体型。だけど、表情や言動は逆に大人のもの。あどけなさしかない顔には、慈愛の笑みが湛えられ、頼りなさしか感じられないその身体にはしかし、あらゆる人を癒し、支える母の力が秘められている。ひとたび、彼女の優しさに触れたら、いかなるものも抵抗する気を失い、その身を委ねる様になる。 性格 慈愛に満ちあふれており、UGNの構成員達を自分の家族だと思っている。そのため、構成員達が無理をして倒れることを嫌っており、恐怖している。そして、常に今まで倒れて行った人たちのことを思っていて、救えなかった自分を責め、後悔している。家族の苦しみを一身に引き受けるのが、母の仕事だと考えており、悩み事などには積極的に介入して行く。しかし、家族に迷惑を掛けたくないとも思っていて、どうしても辛くなった時には、誰もいない自室で一人涙を流す。この時は部屋に鍵を掛けており、誰にも聞かれない様に細心の注意を払っている。 彼女の願いは、誰も苦悩せず、悲嘆もせず、笑顔で手を取り合える世界を作ること。UGNにいる理由は、かつての仲間達がUGN側についたからである。 備考 オランダのスラム街の生まれで、娼婦であった母の子。そのため、父はおらず、母からは疎まれ、虐待されていた。 ある時、母の使いで買い物に出ていた時、同じ境遇の子達と出会う。同じ苦痛を味わってきた者同士だからか、すぐに仲良くなった彼女らは、少しだけお互いの苦労話を聞き、すぐに別れた。 それから数日後、突然家に少年達がやって来て、彼女を母親の元から連れ去る。そして、隠れ家へと連れて行き、そこで自分たちと共に生活を始める様に言う。 少年達との隠れ家生活を始めた彼女は、誰かから盗んできた金銭や食料を、盗んできた子達を叱りながらも、彼らの行為なのだと受け止め、それを皆の為に使っていた。いつしか、彼女は彼らのことを家族だと思っていた。 そんなある日のこと、町中に疫病が蔓延。家族の何人かが疫病にかかり、床に伏せる。病気による苦痛に呻く彼らの姿を見ていた彼女は、なぜ自分ではないのか、なぜ彼らが苦しまなければならないのか、今こそ彼らに恩を返すときではないのかと強く思い、覚醒。感染していたレネゲイドが古代種だったため、そこで成長が止まる。 全身に走る激痛を気にせず、彼女は病気に苦しむ家族に即行で作り上げた特効薬を飲ませ、すぐに気絶。起きた後に、家族全員に感謝された。 それから数十年後、一人になった彼女は不死身の身体で放浪。度々見かける病人や弱り切っている人に薬を飲ませる。 その後もなんやかんやあって、２０年前、レネゲイドが世界中に拡散。世界中にオーヴァードやジャームが溢れ変える事態に。ついでに、この頃から日本にいた。 固よりオーヴァードである彼女は、混乱する人々にその力の存在を認識させ、それが如何に危険かを教える。そして、その対処法を教え、別の同種を探すことを勧める。 数ヶ月後、轟木源十郎と出会い、彼の仲間になる。護人会のメンバーの喧嘩を収め、世間に対する不満などを聞く、母親役を務める。なお、この時期には料理をしており、好評だったようだ。ただ、どこで知ったと言いたくなるような料理も幾つかあった模様。 護人会に加わった６ヶ月後、プランナーとの戦いが始まる。強大な敵の前に倒れている仲間の姿に、彼女は激しく嘆き、変わってやりたいと、彼らが受けた苦痛を引き受けたいと強く願った。そして、その願いはレネゲイドを変質させた。他人の痛みを代わりに受けるという、自己犠牲の能力は正しく彼女の願い通りで、それがより彼女を危うい存在へと変えて行く。 UGN日本支部が設立された後、ある計画が持ち上がる。プロジェクト・アダムカドモン。UGNとFHが共同してレネゲイドについて研究する、という名目上の人体実験計画。数多のオーヴァード達がその実験によって暴走、又は死亡。しかし、それに懲りず、研究を続ける彼らに、彼女は激怒。責任者である霧谷になぜこのようなふざけた実験をしているのか問いつめる。が、彼は満足する答えを言わず、ただ怒りたいのなら怒ればいいと返す。結果として、霧谷と神崎の中は微妙に悪くなる。 そして、現在。彼女は日本支部のトップに立った霧谷に、複雑な心境を抱きながら、任命されたV市支部長という役職をこなしている。そして、そこで部下達と出会い、彼らと平和に過ごせる世界が来ることを祈る。 そんな彼女は、今日も護人会に居たときと同じ様に、彼らの悩みなどを聞く母親役を演じている。いつか訪れる、希望の未来を信じて。

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