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いどや　ししろう 【異説・狂人日記】2020/12/15　エンドC：ロスト 町外れにある小さな某脳医院の先生。 よく言えば温厚柔和、悪く言えば弱弱しい、穏やかな人。 優しいお医者さんと評判だが、彼の本質を知る者曰く、「彼奴は全てを諦めているだけサ」。 幼少期から年齢にそぐわない言動をする子供であった。現在は年相応の力となってはいるが、年端もいかないような幼子が大人にも劣らない思考を無邪気に披露すれば感心を通り越し気味悪がられるのも仕方なかった。 史々郎の家は熱心な仏教徒であり、我が子に何か憑いているのではと信じて疑わなかったため、治療と称し近くの寺院に預けた。史々郎が4つの時である。 勿論治るはずもなく、意味のない加持祈祷や寺院での修行(齢を考慮し滝行は行われなかった)をおよそ2年繰り返した。 年齢にそぐわない観察眼と状況把握能力を持っていた当時の史々郎は、自らの言動がこの無意味な時間を作っていると気づくも、生まれ持ったものをどうすることもできず、「おかしいのは自分ではなく周囲である」と思うことで『諦める≒許す』ことを覚える。 そうすることで皮肉にも少しずつ『年相応』の振る舞いができるようになり、この時以降は特筆すべきこともない平凡な人生を歩んできた。 元来優秀であったため良いところの学校を出て、勉学の途中で精神医学に興味を持ち、その道に進む。 幼少時の経験をテンプレートのように「自分はこういう経験をしてきたが、アレは間違いであったのだろう。なれば、あン時の経験をこれからに活かしていかねばなるまいよ」と述べている。 表面上は患者の話をよくよく聞いて治療をしてくれる、患者からも評判の良い医者であるが、前述の通りそれは彼がほとんどを諦めているが故の受容でしかない。 また、彼の医者としての振る舞いは、「医者とは聖職者のように万人に平等で優しくあるべきだ」という偏執的思考に依るものである。その考えだけは、幼少期に己に降りかかった理不尽な『治療』と両親への反発なのだろう。 一人称「僕」ないし「自分」 独身。何度か家から見合いの話が持ち上がり、数回見合いをしたこともあるが、元々興味もないため実っていない。

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