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【特徴】 ①珍しい技能　INT×5％の日常生活には役立たない技能を有する。 『芸術（ヘアスタイリスト）』毎日リガシア人式の髪の編み込みをやっているので、自他問わず髪をいじることに極めて秀でた才能を持つ。 ②夜に弱い（D）　0時以降の活動に際し、知識とアイデアが半分（端数切り上げ）になる。60ポイントの興味ポイントを得る。 軍人として長きにわたって、早寝早起きの生活をしていた結果夜に弱くなってしまった。ただし早起きは得意である。……やや歳をとったのかもしれない。 Samir Mustafa Al-Lion Ligasiere（サミル・ムスタファ・アル=リオン・リガシエーレ） ディヴェル公国の公都中央兵器局の局長。前職は元公国陸軍に所属していた、使い勝手の良い優秀ではあるがよくいる少尉に過ぎなかった。 ルーツは、多民族国家のディヴェル公国において長く被支配層だったリガシア人である。そのせいか幼少期より神童との評価があったものの義務教育すらまともに受けされてもらうことができず、半ば教師に追い出される形で中学校を卒業。生活基盤を求めて陸軍へと入ることを余儀なくされる。 とはいえ歴史的に戦奴として用いられたこともあるほどリガシア人は肉体的に頑健であり、その多分に漏れず軍人として有能だったサミルはルーツによる嫌がらせを受けながらも順調に昇進。士官試験にもやすやすと合格して少尉となった。 だが武器の不具合により訓練中の事故で負傷。その際に顔面の半分を覆う火傷を負い、予備役編入という不本意な形でその軍歴は幕を閉じることになる。当時30歳の出来事だった。 サミルはその経験を契機に「わたしのようなアホウが使っても事故ひとつ起きない武器をつくる」と、独学で兵器開発を開始。わずか半年で設計したその小銃は、整備性の高さと部品点数の少なさゆえに極めて頑健で故障と程遠く、生産性の高さは既存小銃を圧倒し、そのくせ平均以上の精度と反動制御能力を持つという傑作だった。 ――後にA国で正式採用されると、第三次世界大戦においては敵味方でコピー品も含め10億挺生産される、『DARｰXX（XX年式ディヴェル・オートマチック・ライフル）』の誕生である。 この功績からリガシア人初の名誉少佐へと特別昇進し、ちょうど空きがあった公都中央兵器局の局長へと抜擢されると教育的に抑圧されていた反動とばかり、その明晰な頭脳は本領を発揮し始める。 燃費効率を恐ろしいほどに改善し、炸薬と弾頭形状の調整だけで火力が17％向上した主力戦車「DMT-XX ヴェルズィン」をはじめとして、あらゆる輸出兵器の改良に着手。元来、世界中のあらゆる軍や警察組織でディヴェル公国製の兵器を見ないことはないというほどに普及していた兵器群をさらに普及させ、小国であるディヴェル公国の政治的・経済的地位を揺るがないものにすることに成功する。これらの功績で正式に予備役から呼び戻され、特例的に技術中将へと任じられる。 だが公都中央兵器局長着任後に勃発した第三次世界大戦において起こった、C国の手による基幹技術流出事件により戦況は一変。その設計思想ゆえの生産性、再現性の高さからあらゆるディヴェル公国製兵器は敵味方で気ままに生産され、あらゆる国が同じ性能の兵器を使うというおぞましい光景が地上に顕現する。 幸か不幸か、サミルの発明した兵器に大量破壊兵器は一つもなかった。小銃、戦車、ヘリコプター、大砲、戦闘機、軍艦……それらは、普通の軍の、普通の兵士が、普通に使うための兵器だった。 しかしそれらの兵器の能力が拮抗しているがゆえ、泥縄的状況は終戦まで続き、毎日生み出される兵士の死は果てなく積み上げられ続け……最終的に戦死者の8割がサミルの発明した武器によって生み出された。これは終戦のきっかけとなる大量破壊兵器虐殺――計画名「ニュー・クリア・オーダー」による死者を除いたほぼすべてである。 ごく平凡でひたむきな軍人にして、稀代の頭脳を赴くままに解放してしまった兵器発明家サミル・アリオーン。終戦後、国際同盟の戦争犯罪人リスト入りを果たしたサミルは祖国ディヴェル公国によって身柄を引き渡されることになる。 罪状は「大量破壊兵器による民間人虐殺」。……皮肉にも、一切開発に携わっていない兵器が引き起こした事件の責任までも、すべて被せられる形でのものだった。 ……………… ………… …… 『これだけの人が死んでなお反省の色は無しか……貴様は史上最低最悪の兵器たちを生み出したのだぞ！』 「兵士はちゃんと戦って死んだのだろう。ならば、わたしの兵器たちが不具合を起こさなかった証拠だ。良いことだと思うがね」 ――国際同盟の尋問官の記録より抜粋。 〔蹂躙するは我が手にて〕 生還。SAN+9、クトゥルフ神話技能+4。アーティファクト「加工された時の時計」を入手。 【加工された時の時計】AF 『時の時計』を小型化・軽量化したイス人の発明品。 見た目は赤い宝石が散りばめられた銀色の勲章。 本来の”時の時計”は使用するための手順が存在するが、本勲章はイス人の手により加工され、「針を行きたい時代へ合わせ、MP5を消費する」と「所有者を望んだ時代へ肉体ごと転移させる」アーティファクトと変化している。 ※このアーティファクトを持った探索者が別の時代のシナリオへ行く際は、必ずKPに許可を貰ってください。 ※また、「本シナリオに参加した探索者は時間移動が可能となる」事は明言して大丈夫ですが、ネタバレを避ける為「イス人から貰った”銀の勲章（加工された時の時計）”によって行える」事は伏せてください。

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