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近くのショッピングセンターのブティックの店員。 小さいころから服が好きだった。 中高の頃、お小遣いやバイト代を使ってミシンを買って自分で洋服を作っていた。 自分の考えた服を自分で作り、自分で着ることが何よりしあわせだったし彼女の自信になっていた。 自分のブランドを立ち上げることが夢であり、そのために「学費や生活費は自分で出すから黙ってて」と両親の反対を押し切って芸大の服飾科に入学した。 だが、そこで彼女のプライドは打ち砕かれた。 圧倒的にセンス、狂いのない縫製、計算された型紙。 この学び舎で彼女は、周りの友人たちのような技術もない、只の下手の横好きであることを学んだ。 お金も十分にあるわけでもない彼女は、劣等感を感じるだけの大学の学費を払うために毎日バイトをすることにさえ嫌気がさした。 彼女は大学を中退した。 それからは、いろんなバイトを掛け持ちしながら生活した。 コンビニ、居酒屋、コールセンター、広告代理店、イベントスタッフなど転々としていたがやはり、服が好きだった。 自分が服を作ることができなくてもいいから、服飾関係に携わっていたいと思っていた。 ところがそんな折、とあるアルバイトのことを小耳にはさんだ。 なんとたった半日で1000万円も貰えるというものだ。 もし、そんな大金が入るのであれば、まだ、自分はやり直せるのではないか。 まだまだ足りない部分はあるけれど、勉強して今からでもデザイナーの道を進めるのではないか。 そう彼女は思った。 いつの間にか応募していたアルバイトの当選通知が気付いたら届いていた。 そして………、 2019/06/15 「星へ至る棺」　エンド2・アナザー

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