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五百蔵 柳(いおろい りゅう)。男。26歳。運送業。 人当たりが良く人見知りしない性格。マダムと動物にモテる。口ぶりや振る舞いからは軽薄な印象を受けられがちだが根は真面目。仲良くなればなるほど真面目を隠しきれなくなるタイプ。味覚と食べる量が男子高校生。 俺/お前、あんた、◯◯さん 家族構成:両親、妹 ◯職業/ドライバー 運転（自動車、二輪車）、機械修理、聞き耳、重機械操作、電気修理、ナビゲート、値切り、目星 ◯特徴表 3-1 天気予報士 外を見て<アイデア>ロールに成功すれば、短い期間（［1D6+1］時間）の正確な天気を予想できる。 降水確率や風の向き・強さ、嵐の時間帯、雷の落下しやすい場所なども予測可能だ。 5-1 動物に好かれる 独特のたたずまいのおかげか、たいていの動物がなついてくる。 ※以下「囀りとメメント」ネタバレ HO1：凛香と親しい人物(幼馴染、親友、恋人など) 彼女の両親が死亡したと聞いたその日も雨が降っていた。 あなたは雨宮 凛香と親しい人物である。 8年以上の付き合いが望ましく、出会ってからの期間は好きにしてもらって構わない。 彼女は普段から明るく、人当たりの良さが印象深い。 凜香の両親は生物科学に関する研究を行っており、凜香が幼少期の頃から家を空けることが多かったものの家族仲は非常に良いように見えた。 しかしそんな両親は8年前の6月……冷たい雨の降るある日に、あなたが彼女と一緒にいる際に凜香へ着信があり、凛香の両親が火災によって死亡したと知った。 その火災は痴呆症の老人が煙草の吸い殻をポイ捨てしたことで庭から出火し家屋へと延焼。 自宅にいた凛香の両親は逃げ遅れ全身に火傷を負って家の外に這い出た。救急隊員や消防士が到着したタイミングで雨が降り始め、火事は自然鎮火。両親は緊急搬送されるも数時間後に死亡。火が鎮火しきった後も雨が降り続けた。あと少し早く降り始めていれば自然鎮火されていたという事実が凜香を苦しめた。 裁判で罪を償わせようにも相手は痴呆症の老人であり、老人は自己判断が出来ない状況。 その親族は自分の身可愛さに審議への参加を拒否。裁判は難航を極めた。 しかし凜香は理不尽に死んだ両親の仇を少しでも打つべく事実関係を明らかにしようと一人で戦った。 結果として裁判には勝利したが相手とその親族は最後まで抵抗し凛香も疲弊しきった状態での終幕だった。 人間関係に疲れ切った彼女は傍から見ていてもふらふらとしていていつ両親と同じ場所に行ってもおかしくないような状況だった。 煙と火、そして死を極端に怖がり、中学の頃からの夢であった生物学者としての意欲も途切れ、大学も半年ほど休学をした。 凛香は「心配をかけたくないから他の人には言わないで」と事故についてあなたに強く口止めした。 雨の日は両親の事故を思い出すのか酷く狂乱し、ときには理不尽な当たり方もされたがあなたは辛抱強く彼女の側にいた。 天体観測の趣味はそんな精神的に疲弊しきった彼女が人との関わり合いを忘れてただ空を見上げることが彼女の心の回復の一助になっていた。 あなたの腰強な対応と趣味へ没入できる時間の確保によってか凛香の凝り固まっていた心が少しずつ氷解していき徐々に元の彼女を取り戻していった。 そんな出来事を経て、彼女の死への恐怖は拭えてはいないものの、それを前向きに捉え、自身の体験を元に様々な人の心を救いたいと精神科医を目指すようになったことをあなたは知っている。凛香のあなたへの信頼は厚い。それはただの依存ではなく、純粋なるあなたへの好意だ。 凛香の所属している天文サークルメンバーについて知っていること： 櫛森 … おちゃらけ担当。同じ医学部だが成績はいつもぎりぎり。 磯良 … 落ち着いており物腰柔らかな印象。成績は良い。ノートはiPadで取っている。 榎本 … ヘビースモーカー。三度の飯よりタバコ。それ以外は真面目な男。 若槻 … おどおどとした様子で、オタク気質。人と関わるのが苦手。 ◯ 雨宮凛香とは小学校来の幼なじみ。馬鹿みたいな年数の片思いを拗らせている。 低学年のころの柳はいわゆるいじめっ子であり、凛香はいじめられっ子を庇う立場だった。もちろん悪いことをしているのは柳の方だし、凛香の人望も相まってクラス内での立場を追われることになる。一気に周りから友だちが居なくなり、悪者として肩身の狭い思いをしていたところ、当の凛香から「あんたがやったことは最悪だし、相手に謝ってどうにかなる話じゃ無いけど、反省してるなら友だちになってあげる」と言われる。最初はなんでお前なんかと、と反発したものだが、根気よく凛香が話しかけてきてくれた。結果まんまと絆されたし、友だちも戻ってきた。高学年になり、陰湿ないじめからいじめを庇った日には「見直したよ」と微笑まれた。多分この頃から好きだった。 中学生になってからは思春期が爆発し疎遠になった。高校に上がって進学先は違えたものの、家が近かったのもありしばらくすればまた話すようになった。お互い成長したものだと昔話に花を咲かせた。そして凛香から「彼氏ができた」と聞かされることになる。相手はかつて自分がいじめていた相手であった。 相手はいじめられっ子だったなんて過去を感じさせないほどの、いわゆる「一軍」へと成長していた。成績優秀長身優男。いじめっ子であった自分にも「ガキだったから仕方ないって」と笑いかけてくる始末。圧倒的敗北だった。俺の方が先に好きだったかもしれないけど、勝てる要素がマジで一個も無かった。 以降「俺の方が先に好きだったけどもう何もかもどうしようもない」を拗らせ、今のような軽薄な振る舞いをするようになる。半ば自暴自棄。彼女が途切れることはほとんど無いが続いて半年、短くて1ヶ月みたいなファッション恋愛を高校卒業まで繰り返すこととなる。フラれた理由は全て「私以外に好きな人いるでしょ」。 そして大学に進学し、環境が変わったのを期に振る舞いを正すかと地元の図書館で勉強していたところで久々に凛香に会う。急な雨に降られてしまったようで、この図書館に飛び込んできたらしかった。昔から死ぬほどの雨女なんだから傘くらい持て、と言いたくなったが予報での降水確率は5%。たしかに傘を持ち歩いていないのは無理もない。自分も「なんとなく降りそう」みたいな理由で持ってきただけだった。そんな自分の勘にこれ以上に感謝したことはなかった。 雨降る街を肩を並べて歩いた。どこに進学したとか、友人関係はどうだとかバイトはどうするだとか、他愛もない話をして歩いた。彼氏との関係が未だ良好であることもここで知って沈んだ。それでもこんな雨の日に遠回りでもしたくなるほど浮かれていた時に、あの着信が入ることになる。 あの日から凛香は変わってしまったように思った。日に日に追い詰められていくのを見ていられず、第三者の手を借りようとも思ったが凛香本人に口止めされているのではそれも叶わなかった。一軍彼氏は凛香が憔悴し始めると同時に関係に見切りをつけた。ブッ殺してやろうかと思ったが、おそらくそれは凛香の望むところではないし、最も他の親戚が遠方にいるらしい彼女を側で支えられるのは自分しかいないのだから、そんなヤツに構っている暇はない。見たことない凛香を何度も見ることになった。辛くないと言えば嘘になる日々は続いた。それでも、彼女に両親とおなじところにいってほしくなくて、繋ぎ止めるのに必死で、ずっとそばにいた。 だから突然の進路変更には驚かされたものの、元気を取り戻し新しい分野にも意欲的に取り組む姿が見れているのは本当に嬉しい。前みたいに話せるようになったし、勉学の合間に酒も一緒に飲めるようになったし。天体観測にも何度も同行しているが、凛香と二人きりで星を見ているというシチュエーションに浮かれ過ぎていて話をほとんど聞いていないので知識としては何も得てない。 弱ったところに漬け込むのは最低だよなと思って未だに何も言い出せてない。学業に集中したいよな……とか、俺収入多くないしな……そもそも俺と凛香じゃ不釣り合いにも程があるよな……とか色々考えて踏みとどまってる。 凛香を心配しすぎたのと要領の悪さも相まって大学一年目で死ぬほど落単したので、いっその事と退学しアルバイト先の正社員として雇ってもらって現在に至る。

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