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蝕甚(しょくじん) 通過 化け物でありながら人間をある種、崇拝している。憧れが強すぎてもはや偶像崇拝に近い。 そして人間をもっと近くで観察したくなり、高校とやらに入ってみたものの見た目の異様さ、美貌というより人形のような薄気味悪さ、そして本能として知らぬまま「これは異物だ」と自覚さえしていない女子生徒に目をつけられたのが始まり。 元々空気を読む、協調する、またはスクールカーストを理解せず、突飛な質問を初対面の生徒に発言したり、リーダー各の女子生徒やモテている、「目立った人間」を面白がってニヤニヤとしながら注視していたことから「気持ち悪い奴」とターゲットにされた。 だが人間にイジメを受ける事=自分を認識していること、「人間の輪」というものに弱者として組み込まれたとしてもそれは歓喜しかなかった。 いわゆるマゾヒストである。 美しい顔を中心にタバコの火を押し付けられたり、食事に黒板の粉やゴキブリなど混入させられても平然と食べてしまう。 それを見て悲鳴をあげる生徒たちを「自分たちからやったのになぜお前たちが恐怖しているのだ?」と問いかけたり。 タバコの跡や痣などは擬態で一度一晩で隠したことがあるが、「あいつは化け物だ」と酷く怖がらせてしまったので建前として包帯や絆創膏を貼っている。 教科書をビリビリに破かれたりトイレの便器の中に捨てられても構わず、後者に至っては本をコインランドリーの中に突っ込んで洗ったらぼろぼろになってしまったので書い直した。 破かれる、にいたってはパズル感覚で楽しみながら毎回直している。 文房具を捨てられれば「おや、書くものがない。お前、私に書くものを寄越せ」と隣の席の男子に話しかけ、拒否されるとあるがままに教師に 「すまない教員。文房具が紛失してしまった。右隣の席の人間に貸してくれないかと契約を申し出たが断られてしまった。教員、書くものを貸したまえ」 と尊大な態度でイジメられていることなどあるがままに話してしまう。 結果、教師にチクったという事で体育館倉庫でいじめっ子の取り巻き、卒業生や上級生に犯される。 だが元々人間ではない思考回路を持っているため、精神的ダメージはおろか、「人間の繁殖・生殖行動」について深く理解することができた良い出来事だと思い出にしている。 肉体は女だが男のような、もしくは尊大な神のような口調で話す。 イジメられることが愉悦であり、全く動じず自分に対して必死になる人間たちが愛おしくてたまらない。 たまに美しい空を見ると隠れて鳥の姿になり、空を飛ぶ。 好きなものは人間と空。 嫌いなものは実験。 人間になればあの苦痛から逃れられるはず。 また現在の人間の姿は山道で土砂崩れに遭い、死体も見つかっていない少女の体を真似ている。 死体はおそらく食べてしまった。 一人称は私、三人称はお前、あなた、君、など。 Q１、あなたにとって化け物とは何か？ →人間でも動物でも虫でも菌類でもない異端の存在。 Q２、あなたにとって人間とは何か？ →愛しくて仕方ないもの。性的にも、カニバリズムを冒してでも体内に入れたいくらい愛しいもの。 Q３、あなたは何のために命を使いたい？ →全てはマザーの御心のままに(建前) 私は死ぬ気などないし死ぬつもりもない。だが愛しい人間の為なら命を使ってやる Q４、バケモノに心は宿るのか？ →生物としての括りであり、今自分には「自我」と「感情」がある。それならば化け物に心は宿るだろう。

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