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藤原　美智子（32） 誕生日　5月7日 専業主婦、夫の正一さんとは高校生の頃出会い、お互いに話しやすかったり息があったりしていて、だんだんと話すように、大学生になり美智子は女子大に正一も文学部の大学に進学したが、その後も何となく暇な日に会うようになっていく。そしてお互いが社会人になったころ正一のほうからプロポーズされる、美智子は今まで男性とのお付き合いがあまりなく、最初は戸惑い即答できなかったが、でもやっぱりあらためて考えてみて生涯を共にしたいのはこの人だと確信し、結婚に至る。 結婚後、美智子は家庭に入り夫である正一を支える。夫婦関係はとても円満なもので、喧嘩すらも彼女たちの絆を強くするものになった。 しかし、そんな美智子に悲劇が、彼女は子供に恵まれなかった。 中々子供が出来なくで、そんな自分が許せなくて、どんどん落ち込んでいく自分を正一はそばで支えてくれた、その優しさがありがたくて、でももどかしくて…… 子供たちが外で遊んでいるのをなんとなく目で追うようになり、自分たちに子供がいたらこんな風に元気に走り回ってくれるのかな？服を泥だらけにして帰ってくるのかなとかそんなことを妄想するようになり、正一さんからも家にこもってばかりでは気がめいってしまうからと外出を勧められ、この時期から散歩することが趣味になった。 そして遂に美智子は正一との子供を授かることが出来た。 二人は大層喜び、新しい命を迎えるための準備をし幸せな日々を送った。名前はどうしようとか何を買ってあげようとか、想像するだけでこの先の未来が楽しみになった。 予定日は5月30日、陣痛が来たのは3月30日、あまりにも早すぎる陣痛に美智子は気が動転してしまった。 病院についてすぐに緊急出産になったが、お医者様にに言われたことは「小さすぎます。」という言葉だった。 取り上げられた初めての赤ちゃんはあまりにも小さくて、でもそこに命があるように思えて、何とかならないのかと先生や看護師に詰め寄ったが、この子はもう助からないのだという現実に1人向き合わなければならなかった。 なぜならこの時正一は会社の出張でこっちに来れるのは早くても3日後だった。 放心状態の美智子は外の空気を吸いたいと、病院近くの公園のベンチに腰掛ける。 11月25日　正一の誕生日

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