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災い：5番。事故によって重傷を負い、記憶喪失になったため、家族との人間関係を失った 願い：記憶を取り戻して、現実感を感じられるようになりたい／もしくは孤独の意味がなくなるような世界になってしまえばいい 思い：自分の理想である妹に対する名状しがたき憎悪 ・弁護士の父母の家庭に生まれる。 ・両親は仕事に忙しく、家政婦が面倒を見てくれていたが、10歳のとき、家政婦が仕事をサボって愛人とデートしている間に高熱を出し、 　ふらふらしているところを車にはねられて重傷を負う ・幸いにも両親が金を惜しまなかったため命は助かったが、今でも腹部や心臓のあたりに手術痕がある ・このときに記憶を失ってしまい、それ以来、自分を取り巻くすべてが現実のように思えない ・両親もまた、記憶を失った我が子の他人行儀さに戸惑い、それが結果として隔意に繋がった。 ・両親と良好な関係を築いている妹がおり、その妹に対してのみ、狂おしいほどの憎悪を抱えている。 ・なぜなら、現実感のある生を生きること、家族を家族として見ることが出来ること、すべて自分に手に入らないものばかりだからだ ・高校生になった彼女は、病院時代に読んだ本から得た知識などで一目置かれる存在としてポジション取りをし、 　コミュニケートすることで一時的な連帯感を得ているが、その実、自分とは所詮、皆は違うんだ……という思いから嫌気が差すこともしばしば。 ・彼女は常に自分と相手の【違い】に敏感であるため、その心理と精神を分析しようとする。現実を生きる人間というものを、知ろうとする。 ・彼女は周囲に嫌気がさしたとき、周りに隠れて鍵のついたどこか秘密の場所で本を読んでいるだろう。そういった逃避行動が彼女をますます自分の望みから遠ざけてしまうのだが……。 ・彼女は信仰する。妄執にも近い気持ちで強く信仰する。いつかきっと、私も記憶を取り戻せば【きちんとした人間になれる】、今の自分は、欠けてしまっているんだ、と。 ……それは幻想かもしれないけれど。ただの思い込みかもしれないけれど。彼女は信仰しているのだ。

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