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｢つぎはぎロマンス｣ KPC □ ねずの家の居候。専業主婦みたいな立ち位置。 兼、セフレ。 家事は完璧。働き者で、容姿端麗。 でも彼のことを心から愛している。 □ 拾われたのは発展場。あの時の俺は、世間知らずで。だからどんな場所かは分からなかった。 拾ってくれれば誰でも良かった。そう思って家を飛び出したけれど、やっぱり怖くなってしまって。 声をかけられて、乱暴されそうになったところを助けてくれたのがねずだった。 格好よくて、優しくて、居場所までくれた。 人の温度が暖かくて、嬉しかった。 何も分からない俺に、手を差し伸べてくれた。そんな人がねずだ。 でもアイツが求めていたのは抱かせてくれる都合のいい身体だった。 身体というか、穴。 …失望した。あんなにかっこいいって、素敵だなって、この世界にはこんなに優しい人が居るんだって。思ったのに。 ただのヤリチンだった。 最悪。よく見たらムサい。あれ？？？あの時めちゃくちゃかっこよく見えたのは幻？？？？ しかも絶倫で遅漏で品がない。最低の三拍子が揃うってなかなか無い。もう逆に感心する。 …初めてだったのにな。 アイツは、凄く優しかった。半分無理やりではあったけど。初めは怖かったけど、全然痛くなかった。 抱かれながら、最低だ、騙したな、訴えてやる！ってそう思ってた。 そう思ってたのに。 ベッドに縫い付けられて、愛される度に、｢この人が好きだ｣って気持ちになった。 洗脳？危ない薬？何かされたのかって思ったけどそんな様子はない。 頭でぐるぐる考えているうちに思考も身体もどろどろになって、脳みそが｢好き｣でいっぱいに満たされて、何も考えられなくなっていって。 気絶するくらいの強すぎる快感の中で最後に気づいたのは。 これは、初めての｢一目惚れ｣ってことだった。 □ 良家の息子。箱入りだった。 見た目が綺麗だからって、外に出ては貰えなかった。 兄は早々に家を出た。顔も覚えていない。 ただ、飛び立ったあの人がとても羨ましかった。 それだけ覚えていた。 家事は使用人から教わった。 自分は何も出来ないし、あの屋敷ですることも無かったから。 そんな自分を気の毒に思ったのか、あの使用人は沢山のことを教えてくれた。 そして、あの人は、俺に"世界"をくれた。 あの時持ってきてくれたのは本だった。何冊もの本。 そこに載っていたのは、俺が知らない世界。 いつしか隙を見て自分も家を飛び出していた。 ノープラン。ただこの鳥かごから出たかった。その思いだけ持って。 あの"世界"に自分も連れて行って欲しかった。 ―――――ねずは"世界"を作る人。 □ 食事、洗濯、掃除担当。あとは都合のいい時に身体を差し出す担当。担当ってなんだ？ 好きな物は甘いの。でもねずはケーキが嫌いだから食べない。 嫌いなのはじっとしてる事と虫とお化け。 あとは、ねずの悲しい顔。 見てると苦しくなるから。 あと別にセックスは好きじゃない。 デートとか添い寝とかの方が好き。 だって腰痛いし、疲れるし、記憶飛ぶし、処理もやってくれないから自分でしないとだし。 悪いことばっかりじゃん。あーあ。最悪最悪。 全然好きじゃない。うん。 全然。 …好きな人に抱かれて嬉しくないわけないじゃん。 相棒ポケモン：ルクシオ

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