タグ： アオゾラ宅

梅雨の時期に生まれたため、梅雨と名付けられた。 雨女のため、レインコートと傘が欠かせない。誕生日には毎年必ず雨が降ったし、学校の遠足や修学旅行といった遠出の外出時にも、ほぼ高確率で雨が降った。 実家が精肉店で、子供の頃からお店の手伝いを嫌々やらされていた。血を見るのは平気だが、肉を捌くときの臭いはきついし、血で汚れるのが嫌だった。「どうして、あたしがこんなことしなくちゃならないの？」花屋とかケーキ屋とか、もっとかわいいイメージのお店の子供に生まれたかった。実家の精肉店を継ぐつもりはなく将来はファッションデザイナーになりたかった。そのため服飾学科のある大学に入った。他に跡継ぎとして6歳下の弟がいるため両親からも特に反対されなかった。大学を卒業して、今は有名な女性ファッションデザイナーの弟子になり、アシスタントの仕事をしている。 子供の頃から気が強く、幼稚なことが嫌いであったため、同学年の男子とは相性がよくなく、男嫌いなふしがあった。男は野蛮で、品性の欠片もないやつらだと見下していた。6年前の17歳のときにレイプ被害にあってから、男嫌いはさらに加速した。男に触れるのもおぞましいと異性に対してだけ潔癖症気味になった。顔立ちはそこそこいいため、たまにちょっかいをかけてくる男たちはいたが、男と交際することなど考えただけで吐き気がするのだった。やがて大学で知り合ったレズビアンの女性と深い仲になり、恋人同士になった。周りからは仲の良い親友同士と思われていて、終始べったりしていても訝しまれることもなかった。彼女と初めてセックスする前、上手くやれるか不安だった。男にレイプされたときは痛い記憶しかなかった。しかし彼女とセックスしたときは心も身体もとても気持ちよくなれた。やはり男なんてこの世にいらないのだと思った。彼女さえいればよかった。しかし、ある日突然、彼女と連絡が途絶え、大学にも何日も来ていなかった。梅雨は心配になり、合鍵を持って彼女が借りているアパートの部屋に向かうと、そこで彼女は首を吊って死んでいた。足元には「愛しい人へ」と書かれた手紙が置かれており、その場には自分一人だというのに梅雨はそれを誰にも奪われてたまるかというようにつかみ取った。手紙には彼女がレイプ被害に遭い、それを家族にも友達にも話せず悩んでいたこと、レイプ犯への恨みが綴られており、最後に「汚れたこの身体では、もうあなたに触れることなどできません。ごめんなさい、さようなら」と締めくくられていた。彼女は、梅雨がレイプ被害者であることを知らなかった。教えていれば、彼女は自殺を思い留まってくれたかもしれなかった。梅雨は彼女がレイプ被害に遭った事実を誰にも知られぬよう自分宛の手紙をポケットにしまい、警察に通報した。いつか親友を傷つけたレイプ犯を見つけて殺してやろうと思って、その手紙はずっと保管してある。 実家にいた頃は、自分の日記帳に手紙を挟んで、机の引き出しに鍵をかけてしまっていた。けれど、あるとき引き出しに鍵をかけるのを忘れてしまった。帰宅すると、両親は家を留守にしていて、高校2年生の弟一人だけだった。自分の部屋で弟が自分の日記を読んでいるのを見て、急いでそれを弟から取り上げた。勝手に自分の部屋に入ったことや、引き出しの中に仕舞っていた自分の日記を読んだことを責めようとしたが、弟は気持ち悪い笑みを浮かべてこちらを見上げてきた。「全部読んだよ」と……。梅雨は弟の言葉にぞっとした。日記には自分がレイプ被害に遭ったことや、親友と交際していた出来事が綴られていたからだ。「男嫌いなのは知ってたけど姉ちゃんのセックスの対象って女だったんだ。ひどくない？家族に隠し事なんてさあ……」「黙りなさい！」梅雨が怒鳴りつけても弟の口は止まらなかった。「あんたはいつもそうだよね……俺を下に見て、あたかも自分が上のように振る舞ってる。でも、傑作だよね。あんたがさんざん見下してた男に、あんたは抵抗できずに体を好き勝手されたんだから」「何するの！」弟に腕を強くつかまれ、ほどこうとしたができず、梅雨は床の上に押し倒された。「ずっと気に入らなかったんだよ、俺を見下すその目が…！」悲鳴をあげる梅雨に構うことなく弟は狂気に満ちた顔で姉の着ていた服を引き裂いた。「黙れよ、うるさいな。お前の親友がお前と同じように凌辱されて自殺したってこと、俺が世間に言いふらしてもいいのか？あぁ、親友じゃなくて恋人だったっけ」プライドの高い梅雨は自分が大嫌いな男に屈した事実を知られたくなくて家族にもレイプ被害に遭ったことを黙っていた。それでも、それを知られるのはまだよかった。自分のことよりも、親友が男に汚されたという事実を世間に知られることを恐れた。彼女の名誉だけは守りたかったのだ。「お願い、言わないで……！言うこと聞くから……それだけは……」「最初からそうやって従順にしてればいいんだよ」それから梅雨はもう抵抗はしなかったが、弟は姉を痛めつけ、ひどく犯した。苦痛に歪む顔が見たいのだと言っていた。事が済むと、梅雨は部屋に鍵をかけて閉じこもった。両親が帰ってきても部屋から出ることなく、その日は夕食も取らずに寝た。その日以来、弟は何か気に入らないことがあると梅雨を手酷く犯すようになった。そのたびに梅雨はトイレで吐いた。弟に言いなりの生活が続くのが嫌で、梅雨は大学を卒業すると実家を出て一人暮らしを始めた。 親友の名前は紫陽里（しおり）。 ⬛ファッション系芸術家(2015) 職業技能：言いくるめまたは説得、芸術(任意)、製作（任意）、心理学、値切り、変装、目星 ＋個人的な関心技能２つ（図書館とオカルトを選択） ⬛2015特徴表より使用 ・2-8「芸術的才能」 　稽古事を小さい頃に習っていたか、実用ブログなどで人気を博している。 　任意の＜芸術＞1つに[INT×3]％を加える。プレイヤーは音楽、著述などの専門分野を指定すること。［芸術〈デザイン〉にINT17×3＝51p］ ・4-4「動物に嫌われる(D)」 　独特のたたずまいのせいで大抵の動物は探索者をみるなり、威嚇してくる。 　※デメリットを選択しているため、1d6*10の技能値取得。合計40を興味Pに追加。

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