タグ： サルト家 警察

落ち着いた空気感を持つ初老の男性。CIA捜査官であり、一家の大黒柱である。 ポーカーフェイスはお手の物、垂れ目がちな蒼い目は異性を惑わし情報だけを拐っていく……こともあるかもしれないが、実際には苦労人気質の抜けないただのおじさんである。ちなみに好きなものは甘いもの。酒も若い女性が好むようなものを好む。また、実は煙草の煙が苦手である。 彼の人生はひどく平凡なものである。大家族の真ん中に生まれ、兄姉には尻に敷かれ、弟妹には引っ張りだこ、なぜかいつもぼろぼろになるのはジーノ自身とか、そんなかんじの大変だがしあわせな生活である。CIA捜査官を目指したのもかっこいいだとか、そんな軽い理由だったり。 しかして。そんな彼の今仕事を続ける理由となっている人物が、彼の先輩に当たる女ーールネ・デュコである。だれよりお危険な仕事を謳歌していた彼女は、仕事内容に不釣り合いなほど楽しそうで、横暴で、自己中心的。しかし、仕事の腕は誰よりも高く、四季の景色を映し出す彼女の瞳は、いつだって輝いていた。そんな。ジーノにとってCIA捜査官としてだれよりも尊敬するに値する女性である彼女は、つい最近亡くなったばかりである。 ジーノは知っている。彼女の輝く瞳が、時折闇を見ていたことを。 ジーノは知っている。晩年の彼女は、自ら孤児院に置いてきた一人娘を求め、心を病ませていたことを。 故に、CIAの領域から外れている「ただの行方不明の少女の捜索」を、何年も続けているのである。

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ