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記憶？ワシのこと話すの？交友関係も？ええでー。 孤児院のなかで、いつの間にか太宰と安吾に挟まれとった。 なんでこんな構うんやろ？ワシの体が昔とちごうて病弱になってしまったせいなんやろうか、なんて考えた時期もあったなあ……ん？昔ってなんや？ まあ、コイツらといて安心できるのは確かやねん、気にせんとこ！ってな。 三人で絡みだした頃からやったろうか…。頭ん中でたまあに、おかしな光景が脳裏を掠めることがあってなあ。 いっちばん初めは安吾のグラサンが割れた時。胸がめっちゃ苦しうなって人目をはばからずに大泣きしてしもうた。 わけわからんよなあ？けど、これだけじゃなかったんよ。 次はアンタや。大きくなってアニマルセラピストになってからは、研修先の病院で三好先生に出会うた。 三好先生と対峙した瞬間、頭を撫でてしまったやろ？マズイ失礼なことしてもうた怒られる！って身構えたんやけど、仕方ないな、なんて言いながら許してくれたやん。その姿に涙が止まらなくってな？先生に介抱されて、その後も何回か喋ってる内に親しくなったやんか。 そんで三好先生の家に何べんもお邪魔するようになって、気がついたらよその子が住み着いておった。 そそ、花袋クンととーそんクン。あの子ら、ええ子やね。 花袋クンとはすぐに意気投合したし、とーそんくんは何考えとるかわからへんけど落ち着きがあって、年下やのに「お兄やん」って呼んでしまうこともあるしなあ。 この家でポチを飼ってもらうことになったのも2人のおかげや！ホンマありがたいわあ。 あ、花袋クンに家に帰ったら「この間はおおきに」って言っといてくれへん？…ああ、ちょっと先生の家で居眠りこいたら夢見が悪くて、そん時に良くしてもらったん。 あとは敦クン。そう、先生が任されとる子やね。 ワシもアニマルセラピーで何べんも会っとるやんけ。そん時に別のあの子にも会うたよ。 他の先生は早く統合できるといい。なんて言ってるけど、ワシは消えてほしくないわ。そのことを本人にも伝えたら、三好先生に許してもらった時みたいな笑い方しとったなあ。 でもな、本心やねん。もう居なくなったりしないでほしいんよ。……ワシはワガママなんやろうか？ ホイっ変な感じになった時のことはひととおり話したで。 …あ、そうや！ワシからも聞きたいんやけど、噂話、もう聞かんくなったやろ？ホンマ、気づいてなくて堪忍なあ。 三羽烏のコミュ力、舐めたらあかんで～？あんなもんパパッと鎮めたからな！ これで三好家の危機！…なんてのも無くなるやろ。 ……なあ、先生。これからはもっと人に頼ってええんやで。アンタには周りに人がいっぱいおる。喋れば伝わる相手が、アンタのすぐ傍にい～～～っぱい居るんやからな？そのことを忘れんといて。 さて、ワシの休憩時間は終わり！回診いってくるわ。ほなまたな～。

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