タグ： 時夏

いつもにこにこと微笑みを湛え、穏やかで丁寧な物腰の女性。しかし表情や態度とは裏腹に、基本的に他人や人間というものを信用していない。 特に田舎の人間や集団に対する嫌悪感が強く、集まって噂話をしているような人たちを見るとあからさまに顔を顰める。 子供の頃から物わかりが良過ぎる上に常人には理解できない奇行を働くことが多かったため、両親を含む周囲の人間からは不気味がられていた。 15の頃、偶然生家のある街に訪れたアメリカ人の精神科医ジョン・スキャバードに素質を見出されて家を出る。それから3年、彼の助手として精神医学を中心に医療を学んだ。 1916年（大正５年）、18歳の時に最後の医学開業試験に合格する。小さなコミュニティーで苦しんでいる人たちを救いたいというジョンたっての希望で、とある田舎の村はずれにある小さな洋風の家を1軒購入し、ジョンの名乗る和名「杉山太郎」から名前を取って杉山精神診療所を開業した。 その後1年ほどはジョンとの師弟関係を維持しつつ、少しずつ男女としての距離を意識するような甘酸っぱい日々を送っていた。(※正式に付き合ったり結婚したりはしていない) ある日、杉山精神診療所で火災が発生。時間帯が夜中だったため炎上に気付くのが遅れ、2人が目覚めた時には既に日の手が回りきって逃げるのは困難な状況だった。2人で協力してなんとか逃げようとするが、その最中に李莉子を庇ったジョンが瓦礫の下敷きになってしまう。 なんとかジョンを助けようと奮闘する李莉子を、ジョンはもう自分は助からないからと制し、どうか他人を恨まず、自分に代わって1人でも精神疾患で苦しんでいる人を助けてほしいこと、そして李莉子のことを弟子としてではなく一人の女性として愛していたことを告げた。李莉子がそれに応えて言葉を重ねようとした瞬間、2人の真上の天井が崩落し、そのままジョンは李莉子の目の前で燃え盛る瓦礫の下敷きになってしまった。 火災現場から出てきた李莉子は、消火活動のため集まってきた村人たちの様子や表情を見て理解してしまう。 彼らはただ延焼を恐れたから消火をしにきただけで、李莉子やジョンの身を心底から案じる者は誰もいなかったこと。 そして、診療所や2人のことを白眼視していた村人の何人かが共謀し、2人の寝ている隙を見計らって診療所に火を放ったのだということを。 消火活動が終了した後、李莉子はあからさまに彼女と視線を合わせようとしない男に拳を振るう。 その男や仲間らしき他の男が反撃しようとしてくるのを怒りの篭った視線だけで制し、二度と自分に関わるなと吐き捨てた後着のみ着のままその場を立ち去った。 その後、遠方から診察のために訪ねてくる途中だった少女と村までの道で遭遇し、訳を知った彼女の屋敷の一部を借りてしばらく診療所を開いていた。 現在はある程度貯金も増えて生活も安定してきたため町の長屋を借り、往診メインで精神科医の仕事をしている。 本当は診療所が燃えた時に医者としての仕事も辞めてやろうと思っていたが、助けてくれた少女の献身的なサポートと、ジョンの遺した言葉を守りたいという気持ちから最終的に医者を続けることを決めている。 しかし彼女自身が基本的に人間嫌いであり、更に診療所を焼いてジョンを殺した村人たちへの憎しみも拭えないため、時折自分の気持ちとジョンの遺志との食い違いに悩み、苦しむ日々を送っている。 【文字色】 常盤緑 #028760 【キャラ背景作成時参考資料URL】 ・やんばいのぉ山添村｜明治・大正時代には医師国家試験はなかった？　オールドクリニックのすべて/その参 https://yamazoe-love.com/the-old-clinic-they-were-exempted-to-have-the-examination/ ・Wikipedia:日米関係史 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/日米関係史 ・Wikipedia:精神医学 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/精神医学 【通過シナリオ】 異説・狂人日記 【後遺症】 食屍鬼の血統 人体を摂食した場合SAN値減少に＋1

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