タグ： metapo

　UGN行狭支部に初期から所属しているオーヴァード。現在は家から離れ支部に住み込みで生活している。 　かつてFHのある研究者チームが「レネゲイドが普及する以前にいた優秀な剣豪や格闘家だった人間の遺伝子から生み出したクローンに、レネゲイドウィルスを感染させた場合優秀なオーヴァードが生まれるのか」というテーマの元製造した複製体と呼ばれるオーヴァードの中の一人。大正時代のある女剣客の遺伝子がベースに、近現代問わず複数の遺伝子情報を元に生み出されている。 　未だクローン技術自体確立されていない時代から始まったプロジェクトによって生み出されたため同時期に生み出された多くの同期が遺伝子的な部分から生じる欠陥及び病、またレネゲイドへの不適合及び制御しきれなかった事へのジャーム化などの理由により暴走・死亡・廃棄という結果に終わった中、幸運にもレネゲイドに無事適合しオーヴァードとなった希少な成功例となり、オーヴァードとして高い出力を持つポテンシャルに加え遺伝子の元となった人物の影響か戦闘技術、特に剣技において優れた才能を見せることとなった。彼女自身もほとんど娯楽がない実験施設の中で剣技の上達に楽しさを見出し、半ば趣味といった感覚で鍛錬に明け暮れさらに実力を伸ばしていった。 　そして5年前、また一人施設の子供が暴走し処分に手間取った施設の上層部は一人のマスターエージェントに対象の殲滅を依頼した。念のためサポートにと向かった場所で見たものは、暴走した実験体が一瞬で肉片となる姿だった。同じ刀を持った剣士として、はるかに格上だとわかるその卓越した剣技に強い憧憬を抱いた。勝てないと理解しつつ、手合わせしてほしい。この人のように剣を振ってみたいと思いつつも何も言い出せずにいると、なぜかその人物ー水日土 那津樹から自分を門下としてもらいたいという要望を受けた。施設の人間は猛反対したが、更に剣の道を究めたい、より上手に剣を振りたいという思いから二つ返事で頷いた。抵抗しようとした科学者たちは那津樹の手によって施設ごと潰されたが、生まれてこの方ずっと一緒だった大人達に対し多少の情を感じつつ、それ以上に彼女の元で剣の腕を磨けるという喜びの方がはるかに大きかった。 　那津樹の門下となった後、身寄りがなかった為那津樹の知人である神代家に養子として入ることになり、宥希という名前も得た。神代家には年の近い一人娘もおり、姉のようにかわいがってもらいながらも那津樹が暇な時は毎日彼女の元に出向き、稽古を付けてもらった。自分より強い人に付けてもらう鍛錬は楽しく、出来ることが増えるたびにさらに剣が好きになった。（那津樹にとって）簡単な仕事の時にも付いていかせてもらい、生死が賭かるような戦闘に何度も遭遇しながらも強くなることへの喜びが絶えることはなかった。そしていつかは内心尊敬する師匠に追いつき、追い抜いてやろうという野望に溢れていた。 　転機となったのは2年前、大怪我をして戻ってきた那津樹がいきなりUGNに鞍替えすると伝えてきた。理由を聞いてもはぐらかされるだけだったが、剣を振る機会がある場所なら立場へのこだわりはあまりなかったので移籍に対しての異論も特になかった。問題だったのは、その日以降那津樹の衰えが加速し始めたことだった。元々強さの割に体が強くないところや、既に初めて会った時より少しずつ弱くなっていっているのではないかと感じる時があったが、大怪我以降それが目に見えて顕著になってきた。明確に衰えの見え始めた那津樹を傍で見ながら、心の中には心配と同時に「彼女が完全に衰える前に、自分は彼女を超えることが出来るのだろうか」という焦りが生まれてきた。憧れ、超えたいと目標にしてきた剣技が徐々に失われつつある。衰えた彼女に勝ちたくなんかない、強い彼女に勝って師匠を超えたと証明したい。時が経つにつれ強くなっていく思いと共に、これまで以上に貪欲に力を求めるようになった。 　そして1年前、任務である不審なオーヴァードと交戦した際、強さへの焦りから攻め急いだ結果敗北を期し、更にオーヴァードとしての力の大半を奪われてしまった。幸い外傷は軽く3日後には支部に復帰したものの、失った分を取り戻そうと鍛錬を重ねれば重ねるほど自分の力の衰えと、思うように剣を触れない現実を改めて痛感していった。師匠の衰えを上回るレベルで弱体化してしまった現在は、1年間戦い方の工夫や技術的な鍛錬等を積み重ね少しずつながら技量を向上させてはいるものの、一向に戻る気配のないかつての力に対して、そして師匠を衰える前に超えるというかつての目標について既に焦りから諦観へと変わりつつある。 　FHの実験施設出身にもかかわらず一見朗らかな性格だが、これは自身の施設にいた頃から「剣を振るのが好き」という理由から施設内での生活や訓練に圧迫感や苦痛をあまり感じていなかった為。また幼いころから実戦経験を持ち人を斬ることに対しての道徳的な抵抗感もかなり薄い半面、「斬り合う事」より「上手に剣を触れる事・強くなる事」を目的にしており戦闘狂というよりは自己の向上を重要視する職人気質寄り。かつては天才肌とでも言うべき恵まれた才能と「好きこそものの上手なれ」を体現するような剣に対して強い向上心を持つ前向きな性格だったが、力を奪われて以降は自らを出涸らしを称する等自身の戦闘力に対する謙遜、もしくは卑下するような言動が目立つようになっている。 　戦闘時は一振りの日本刀を武器にして戦う。かつては恵まれた出力と自身の技量を合わせ自分から斬り込んでいく苛烈な攻めのスタイルだったが、力を喪失して以降は以前よりも技量を重んじ相手からの攻撃を捌きつつ地道な反撃に転ずる後の先に近い戦闘スタイルへと変化している。 5年前　弟子、神代性 3年前 2年前　UGN　車いす乗り始め 1年前　力奪われる（スティルネスセル創設後）　ほぼ車いす

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ