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黒鵐　最(くろじ　かなめ)　(22) 一人称:私(僕) 二人称:君 HO2呼び方:やや 彫刻科の大学4年生。 彫刻を彫っている最中は集中しており話しかけられても気づかない。 目が合うと逸らさずに微笑んでくれる。 よく弟に冗談を言っては信じ込ませた後「冗談だよ」と笑うのでそれが口癖のようになってしまっている。 小さい頃は母親と弟との三人暮らしだった。 父が出ていった日から虐待を受けるようになっていく。だが弟が暴力を振るわれるのは許せないので、「弟には暴力を振るわないでくれ」と言い、代わりに弟が寝静まった後母の捌け口にされ、殴られていた。今でも虐待の傷が薄っすら残っている。 殴られ母が酔眠した後、部屋に戻り弟の布団に入り、寝息を立てて寝ている姿を見るたびにこの生活になんとか耐えることができていた。 もし弟が起きていて、母親が荒れている時は弟に「星を見に行こう」と手を引き夜こっそり抜け出して母が落ち着くまで避難させていた。 草花に寝転んで一緒に星を見たり、月明かりだけで花冠を作って時間を潰していた。弟が眠い時は「おいで」と言って膝枕をして、母親の様子を見て抱きかかえて帰っていた。 暫くこの生活が続き、ついに弟に暴力が振られるようになったときに弟と一緒に家を逃げ出す。 その後大人達に保護され、親戚の家に置いてもらうこととなった。親戚の人は親切で優しく、大学まで行かせてもらえるぐらいだった。こんなに簡単に母から離れられるなら早い内に逃げ出せばよかったと後悔してる。そうすれば弟が怖い思いもしないで済んだのに。 小さい頃、弟が森へ昆虫採集に行ったっきり夜まで帰って来ず心配して探しに行った事がある。 ようやく見つけた時も弟は虫をじっと見ており「やや、何見てるんだい？」と隣にしゃがんで話しかけ、暫くは一緒に観察していた。 しばらく一緒に観察した後「もう夜遅いから、そろそろ帰ろう」と言って弟を抱きかかえて帰宅。その途中に「今日はどんな虫見つけた？」「最近学校はどう？」などポツポツ話しかけていた。 弟の為ならなんだってできる。 そんなことはないと思いつつも、自分の言葉を信じ、信頼してくれているHO2がいつ自分のことを嫌いになって離れていくのかとても不安。 嫌われないように、好かれるように接して、気づかれないようにHO2の顔色を伺っている。 HO2の理想の兄になれるように本心を隠しながら過ごしている。 プレゼントは懐中時計。 「実はこれはね…〜なんだよ。……フフ、冗談だよ。」 「私は、君の理想の兄になれていただろうか。」 ----------- 天文学→よく弟と星を見に行っていた為。 応急手当→親からの暴力の手当をするため 回避→痛いところを殴られないようにするため キック→偶に夜道で不審者に襲われそうになったことがあるため、護身術として身につけた。 ■通過シナリオ 2022/09/23『タナトスは死に何を想う』ENDC

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