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伴田 小鞠(はんだ こまり) 医学生 22歳 男 9月30日 一人称 俺 「こんにちは〜、ぱんだくんだよ〜」 「ふぁあ…ねむ〜い、ねてくるね〜」 「俺、ロボットとか好きなの。元々命がないものに命を吹き込むってことでしょ。すごいことだと思うんだよね」 医学部に通う青年。現在四年生。 小児科の医者を目指している。 いつも眠そうに優しく話す。だいたい眠そうにしているか眠っているかどちらかである。例外はある。 何かを食べている時、誰かと話している時、等以外は寝ている。寝るか寝ないか以外の選択肢がないのかお前は。 欲的にいうと、睡眠欲＞＞＞食欲≧性欲 独特なモノクロの髪と、よく寝ている姿、また伴田という苗字からいつしか『パンダくん』と呼ばれることが多くなった。 本人的にはパンダ可愛いし別にいいか、という感じである。この男、全く気にしていない……ッ！？ それどころかLINEのアイコンは自分で描いたパンダ、名前は『🐼🌿』である。むしろ気に入ってるだろお前。 食欲は十分にある。たけのこが好き。パンダイメージを活用して、好きな食べ物を聞かれると『笹』と答えている。そういうところである。 成績はよく、教師からは賛否両論というところだ。 現在は大学の教授の元で研究の手伝いをしてバイトの代わりとしている。 要領はいい方で、打てば響くので教授からは可愛がられている。 田中実(自PC)とは、高校一年生から同じクラス、成瀬湊(自PC)とは、大学の授業でたまに隣に座る仲である。 笹原悠叶(こくすとPC)とは、高校の後輩で、大学でも後輩である。分かりやすく好意を示してくれているので可愛がっている。恋情を抱かれてはいるんだろうな、とは思うが、言葉自体は言われてないので、こちらから聞き出すことはないだろう、と思っている。 彼の両親は、どちらとも医者である。一般的に立派な人生を歩んでいる、といわれる人達だ。 父親は寡黙なひとだ。母親の育て方に何も言わない。 母親は世話焼きなひとだ。彼は大事に育てられた。少し過剰な程に。 彼は8歳上の兄がいる。いつも明るく、両親の期待に答えようとし、弟をとても可愛がってくれるひとだった。あまり要領は良くなかったが、持ち前の根気で努力を重ねていた。しかし精神は削られていったのだろう。兄は期待を背負えなくなった。 高校を卒業し、明日が大学の入学式、という所で兄は居なくなった。 「小鞠、置いていってごめんな」 今、兄はどこにいるのだろう。 捜索届けも出されたが、とうとう見つけることは出来なかった。 父は言った。 「……大馬鹿者が」 母は言った。 「小鞠はお兄ちゃんのようにならないで。私の期待を裏切らないで。勉強はきっと将来の役に立つの。」 彼は今も母親の期待を裏切ることが出来ない。しかし兄の面影を追ってもいる。 彼がロボットが好きになったきっかけは、5歳の誕生日に両親からもらった小さなロボット。 シン、と動かないロボットが、1つスイッチを入れただけで動き出す。まるで魔法のようで、心が動かされた。 医学もとても好きだし、小児科の医者になる、という選択は満足している。 機械については仕事をするようになると出来なくなるだろう、ということは分かるので学生のうちに楽しんでおこう、という想いがある。 現在、彼は母親を説得して一人暮らし。いつ母親が来てもいいように綺麗に掃除をしているし、自炊もしている。大学で寝てしまうのは、高校の時の名残。母親からの長時間の勉強を強いられていたため、夜は眠れず、昼は疲れて寝てしまう、というサイクルになった。 「Doil」20.12.19 生還 (笹原 悠叶)

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