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やつか しずま 16歳 高校1年生 蜘蛛踊りHO1 HOネタバレ ----------------- 「誰でもいいからおれを外に連れ出してよ」 ----------------- 島唯一の民宿、そのひとり息子。 こんがりと焼けた肌に、いつも浮かぶのは笑顔。 屈託ない笑顔で、誰とでもすぐに仲良くなれる。両親と大きな喧嘩もしない、積極的に民宿の手伝いをする「良い子」だ。嫌いな人、という概念があまりない。島民みんなのことが好きだし、自分含め全員が蜘蛛人間であろうと「誰にも迷惑をかけてないししあわせに暮らしてるんだから良いじゃん」と思っている。生贄については「そういうもの」だと考えていて、自分の身にふりかかるとは考えていなかった。 しかし、静馬には「願い」と「怖いもの」があった。 静馬は「死」が怖い。これは、小さなころからの漠然としたものだった。こわい絵本か、こわいテレビ特集か、こわい映画か心霊写真か。とにかく彼は「死ぬ」ということに人一倍恐怖を抱いていた。死んでしまったら？どこにいくのか？ましてや自分達は蜘蛛人間だ。ほかの普通の人間のように「天国」か「地獄」かを選ぶなんて悠長なことはきっとさせてもらえないだろう。 だから、自分が生贄に捧げられるなんていやだ。だから、外に出たい。ちゃんと人間「らしく」死ぬまで生きたい。ひとりでも生きていけるように、「民宿の手伝い」で「料理」も「家事」も、泊まりにくる外の人との「人脈」も作っている。あわよくば「外」から来た人間に事情を話してでも連れ出して欲しいと思う。家族はもちろん島民のことは大好きだが、自分の命と天秤にかけたら、申し訳ないが自分の命を優先してしまう。だってまだ16歳だ。 夜中に星を見るのが好き。屋根に上って見上げるのは特等席だから誰にも教えていない。 都会にはプラネタリウムというのがあるらしい、こんなにキレイな星空を見られないからなんだって。 ---------- ■蜘蛛踊り（生還）しさき、神奈木、しゅ～と →霊石、ラッキーストライク

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