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プロ・ドライバー 平凡な容姿 393e4f *☼*―――――*☼*――――― 小さい頃、父親がドライブに連れて行ってくれたことを鮮明に覚えている。母親の浮気が原因で両親が喧嘩したあとは決まって、母が部屋に閉じこもってしまうので、見せつけなのか知らないが一人っ子だった待央は父に連れられて外出していた。それが、結局今の職業に繋がっているのかもしれない。 母親が出ていってからは酒に溺れる父の元で幼少期を過ごした。特に虐待を受けていたとか言うわけではないが、身体の小さかった待央は同級生からよく馬鹿にされていた。キレやすいタイプだった待央は1度ハサミで反撃し、それ以降イジメがぴたりと止んだため、子供の頃から変わらずハサミをお守り代わりに持ち歩いている。 父も母も、何かに依存しないと生きていけなかったのだから、そんな血を引いている自分もいずれはなにかに捕まるのだろうとは思っていた。 免許を取ってから直ぐに仄かに憧れのあったタクシードライバーになり、幾年か。深夜のネオン街で乗せた客に、勧められてしまったのがきっかけだった。 ラムネのようなものだと渡されたソレは味気のなかった待央の人生に初めて花を咲かせたのだ。 何をしても物足りなかった感覚を一瞬で満たしてくれる。ふわふわして気持ちが良くて、思わず笑顔になる。ああそうか、自分はこの為に生きていたのだと思うと涙を流していた。 待央はその日、薬物中毒者となった。 *☼*―――――*☼*――――― 魔法にかかったのはここ数ヶ月だ。 身体に異変が起きようが些細なことだ。これをするためにぼくは生きていたのだから、取り上げられてしまっては困るのに。 【ﾁｬﾌﾞｼｬﾊﾞﾄﾞﾝﾁﾞｬｶﾄｰｷｮｰ!!】(2023-03-19) あのね、今さら元の生活に戻れるわけないんですよ。 7.人間不信。交渉技能に-20補正。 3カ月。

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