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肉親と故郷を奪った十字軍騎士に引き取られ、その騎士の庇護下で高等教育と戦闘訓練を受けた優秀な騎士見習い。 PCが怒りを覚える事例：理不尽な出来事 ザダル出身　母国語:ラテン語 -ストーリー- 　彼女の生まれは、小さくて平和な村の家庭で幼少期を過ごしていた。彼女――エトは誰にでも優しく気を遣う、近所の子供たちの間ではお姉さん的な存在だった。幸せな毎日を過ごしているなか、突如戦争が始まってしまい、村は戦場と化した。炎が燃え上がる中、剣で貫かれる村人たちを尻目にエトとその家族は村の外れまで逃げた。だが、村の外れまで逃げても十字軍の騎士が待ち構えていた。そして騎士たちは容赦なくエトらと一緒に逃げてきた村人たちを殺していく。 そして、自分の家族の番。父親は母とエトをかばう様に、母はエトを抱えるように守りながら、『一人でも生きるのよ』と背中を貫かれて絶命した。エトは殺されることは無かった。流石に子供を殺すのは憚られたのだろうか。兵士の一人が「これが戦争だ」、と無残に彼女に告げる。両親の血をいっぱいに浴びた彼女は、怒りに我を忘れ、その兵士を惨殺した。言葉にならない声で激昂しながら、兵士の持っていたショートソードで鎧の隙間に差し込むように、動かなくなるまで何度も刺した。我に返った時には、焼け尽くした村の姿、殺された村人、そして目の前で倒れた家族と自分が殺した兵士。忘れるなと言わんばかりの凄惨な光景を前に、彼女の心の何処かが壊れる音がした。 それから、一人取り残されたエトは、二度とこんな悲劇を繰り返さないため、1人の断罪人として、1人の復讐者として、たった1人の生き残りとして、十字軍の騎士を屠るだけ屠ろうと決意した。十字軍の兵士を一人でも多く殺すためにと毎日体を鍛えていくうちに、彼女の昔の優しさは何処かへと消え、すれてしまった。そして復讐の決行日……十字軍に手をかけようとしたところを、後の婚約者となる女性に引き留められた。 『そんな復讐、自殺行為ですわ』 「止めないでください」 『いいえ、止めます。あなたが死ぬのを放っておけないです』 「じゃあ、このやり場のない気持ちをどうすればいいんですか」 『私が……受け止めます』 「貴方じゃ無理です。そもそも何で貴方が受け止めるんですか、何でそこまで私を止めようとするのですか？」 『それは……貴女に一目惚れしたからです』 「え？」 『恨みを全部抱える度量は私にはありません。でも、苦しさを分かち合うことはできますわ。貴方の大事な人もきっと貴方が死ぬことは望んでいないに違いないですわ。私だったら言いますわ。「生きて」って』 「あっ………」 エトはそこで母親の最期の言葉を思い出し、心を改めた。そして彼女たちは、お互いを愛して、これからを生きていくことに決めた。 二度と彼女の心の痛みが癒えることは無く、元格ももう元には戻らないが、長い苦痛の果てにやっと幸せをつかむことは出来た。彼女はもうそれで充分だった。 しかし、新たな問題が発生した。エトの仕事先が見つからないのだ。 　普通の女性がやる仕事は不向きといっていいほど彼女には務まらなかった。ずっと十字軍を殺すためだけに体を鍛えてきた彼女にはもう、戦士として生きていく道しか無いようだった。しかし、戦士として生きるにはかつては仇敵だった十字軍に入隊するしかない。エトは、自分の精神的自立の意味を兼ねて、意を決して十字軍に入隊希望をした。当たり前だが、女性のために簡単に門前払いを食らったが、それでも毎日十字軍の元へ向かう彼女に、ついに心が折れ、特別入隊できることになった。エトの婚約者――サラは最初、また復讐をやり遂げようとしてしまうのではないかと不安だったが、彼女を信じて止めなかった。 隊に入ってからは彼女は戦果を大きく上げ、武器として大鎌を使うようになってからは『処刑人』呼ばわりされるようになった。「鎌術」も『処刑術』と呼ばれるまでになった。何故、大鎌を武器にしたのか、彼女は、 「剣で戦うのは幼少期を思い出し、罪無き人の命を奪おうとしていろ気がして気乗りしないが、鎌は罪人を処刑している気持ちで戦うことができる」と言っている。基本的に自分の正義を貫くタイプで、「真面目すぎる」という言葉が似あう程のまっすぐな人。無駄な殺傷や理不尽なことが大嫌いで、例え自軍の兵士であろうとそれを犯そうとしたものには手をかけようとした。（流石に上司に止められたが） 武器の特殊効果 ・「これより、処刑を開始します」といいながら、エトが鎌を手にすると死神の姿（をしたスタンド的なの）が彼女と被るように現れる。敵を斬るたびに鎌は赤黒く変色し、禍々しい見た目に変形し始める。

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