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職業技能――回避、ファイティング・ナイフ、聞き耳、忍び歩き、医学 興味技能で新規取得――隠れる、精神分析、目星 墨島 藍は無戸籍の人間である。 顔も身元も分からない両親の記憶はなく、裏社会で生まれて奇跡的に生きてきた。 そもそも「墨島 藍」という名前も、誰かが捨てた名札を、いつの間にか持っていて、そう呼ばれたからそう名乗っている。 故に学もなく、カオルと会うまでは文字が書けないどころか読むのも曖昧で、言葉は耳で覚えていた。 カオルのことも最初は身ぐるみを剥がして×そうと思っていたが、上手く言いくるめられて以降、裏社会での生活を共にしている。 遺書屋も「何処かに属するのは面倒」かつ「×しは儲けが大きい」からやっている。 ＜医学＞は専ら「どこをどう掻っ捌いたら人が×んで、どこをどう叩けば×さずに一旦置いておけるか」という感覚の独学である。 ＜精神分析＞は裏社会を初めて生きるカオルの心が壊れないよう身に着けた「気合の入れさせ方」である。 出自が出自だから、「負ければ×ぬ」とは思っているし、いつ×んでもおかしくないとも思っている。 腹が減るのは苦しいし、血を流して倒れるのも惨めだと思ってるから人生が続いているだけ。 しかし、自分が消えたときにカオルには何かが残ればいいと思って、遺書をいつも用意している。 その中身には 『お前にこうして遺書を書けるような人生だから、たぶん、それなりに悪くはなかった』 とたったの一行のみ記している。 墨島 藍は、「アラン・スミシー」のもじりである。

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