タグ： 現代日本 肉体ロスト

山伏として修行に励む31歳。 意識したような古臭い喋り方や、目立つ登山スタイルから趣味登山家界隈から異端視されている。 元々は大学卒業後に友達と小さな会社を経営していたが、事業がうまくいかず倒産。その後(小さい会社だったため)600万ほど借金を抱え、あーだこーだ色々と職を掛け持ちし、なんとか5年かけて返済する。この地獄の5年の間にビジネスやお金という存在に嫌気がさし、金と欲望渦巻く俗世と別れを告げる＝山伏となることを決意する。 登山をすることは幼い頃からの趣味、というよりも習慣。 きっかけを作ってくれたのは、実家近くにあった山(大山)に修行へ来ていた山伏たちのうちの1人。 ある日親とけんかして家出をし、ボロボロと泣きながら当てもなく走り続け山の近くまで来たことがあった。泣いている自分をみつけた身体が大きくおおらかな山伏が、「辛いことがあれば山に登ればよいぞ。山に登りさえすれば嫌なことは忘れ、代わりに大きな力を得られたような気分になれるのじゃ。」と励ましてくれたことを鮮明に覚えていた。このきっかけから辛いことがある度に登山に挑むようになる。 そして地獄の五年を機に憧れの山伏のようになりたいという気持ちを開花させる。 古臭い喋り方は山伏になってから。あの山伏のマネをしている。 性格は気にしいだが、山に関することに対してはおおらかになる。山での苦難はすべて「修行」ととらえている。

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