タグ： ジャンヌの猟犬HO4

イヴ→イチイの木の意味。様々な神話で出てきている。ギリシャ神話では恐ろしい三人の老婆の姿をした復讐の女神エリニュスが、〝罪人を追い回す〟時にイチイの松明を持っている。その他に北欧神話やケルト神話にも出てきているが、ケルト神話では〝恋愛〟に関するものとなっている。 またそれ以外にも、欧州ではイチイの木はよく墓地に埋められていたりする。 イヴはオデットに貰った名前。それ以前は名無しの孤児だった。物心ついた頃から一人で道端にいるのが常だったため、両親の顔や自分の親族に関しては何も知らない。ただ、道行く大人たちが自分や他の孤児達を見て「売春婦の汚い股から生まれた者共」と散々口にしていたので、恐らくそうなのだろうと思っている。教会のミサ後の食料配給にお世話になっていたため、文字の読み書きはできなかったが、神父がしてくれた説教や読み上げられた聖書の内容は覚えている。信心深いという訳ではないが、当時の拠り所が心身共にそこしかなかったため、雛鳥の刷り込みのような形で無自覚に信仰している。 事件後は執行人として高度な教育を受けたが、また孤児の時のような被差別の対象に逆戻りする形となった。幸せだったのはローゼンハイム家で過ごしていたあの日々だけ。度々二コラを処刑した時の悪夢を見る。ローゼンハイムの名を名乗るにはあまりにも下賤な人間だという意識があるので、名乗る名前はイヴ以外にない。 オデットが出会った時にくれた、自分のボサボサになった髪をまとめて結んでくれたリボンを今でも大事に使っている。髪も事件以降切っていないので伸びまくりだが、オデットがしてくれたこと、教えてくれたことは全て覚えて続けているので髪は毎日梳かすし、風呂も当時にしてはかなりの頻度で入っている。（週2～3程） 一度はこの手で恩人を殺した。ならば願うは、もう二度と恩人を手に下さず、救い出すこと。例えそれで自分の命を落とそうとも、悔いはないだろう。

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