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春名 純希(はるな じゅんき)。男。早生まれの17歳。高校3年生。芸術科音楽専攻。 人見知りのきらいがあるが、基本的には朗らかなしっかり者。慣れればよく喋るし稀にまあまあな毒を吐く。綺麗好きで身の回りは常に整然としている。目つきが悪く、笑顔でいないと初対面で怖がられるため人前では笑顔でいることが多い。成績は優秀だが運動神経はお世辞にも良いとは言えない。 様々なことに対する許容範囲が広めではあるが、音楽、とりわけ歌唱に関しては非常にストイック。喉に良くないものは一切口にしないし、体力づけの為のトレーニングも欠かさない。 中学までは合唱の強豪校におり、高校に入学した際も熱烈な勧誘を受けたものの、軽音部の方が色んなジャンルに手が出せそうだと考え現在に至る。 好きな飲み物はアイスコーヒー。犬が猫なら犬派。 俺/君、貴方、◯◯さん 誕生日:3月24日 ◯職業技能:ミュージシャン 言いくるめ、聞き耳、芸術（歌唱、何かの音楽演奏）、製作（作詞、作曲）、説得、心理学、値切り、ほかの言語（英語など） ◯特徴表 4-1 目つきが悪い (興味P+60) APP-1、信用-10%。 6-4 急速な回復力 耐久力を回復するロールの結果に+1。 以下秘匿 重度の人間不信。自分の劣等といえる性質が判明した時、一度は大丈夫と言って自分を抱きしめてくれた人物に捨てられた過去は、自分をそうさせるのに十分だった。 小学校に上がって迎えた初めての冬休み。家族と共に訪れた旅行先で「迎えに来るからここで待っていてね」と自分に言い、マフラーをかけてくれた両親の顔を再び目にすることは遂に叶わなかった。持ち合わせもなく体力も限界に近づいていた頃に自分に声をかけたのは、自分の親世代というには無理がある年齢の青年だった。知らない人についていったらダメなんて両親の声が脳裏に過って一瞬は躊躇したが、まだ小さかった体を蝕む寒さと空腹には耐え切れず、思わずその胸に飛びついたと同時に意識を手放した。 なぜ自分を拾ったのかと聞けば、青年は迷子と勘違いしたと言った。だとすれば直ぐに施設にでも連絡しないのは不自然だと思い数年経ってから同じことを聞けば、彼はその答えを明瞭にはしなかった。酷く不安になった。何の目的もなしに役にも立たない金食い虫を拾ったりするだろうか。知らないうちにその目的を果たせているなら結構ではあるが、特段に何かを求められるわけでもなく、何を資金源にしているかもわからないのに何不自由なく暮らせている。もう少し育って労働力として使えるようになった頃に人身売買にでも出されるのだろうか、なんて物騒なことをぼんやりと考え始めた時に、与えられたのが音楽だった。どうやら自分には才能があるようだった。それは歌唱だったり、ピアノだったり、今の部活に入ってからはギターだったり。自分より早くに打ち込んでいた同年代はおろか年上までを押しのけて、多くの賞を受賞した。自分にはこれしかないと早々に気が付いた。音楽で成功を納めてしまえば、最悪怪異が見えない体質がばれたところでどうということはない。音楽で成功することは、ただの善意で自分をここまで育ててくれているかもしれない夏菊を信用しきれていないことへのせめてもの罪滅ぼしだと思った。だとすれば、妬み嫉みを取り合っている暇はない。音楽には感謝している。自分の道を切り開いてくれる唯一の道しるべだから。音楽に対する感情は愛でなく執着である。 半ば熱狂的な自分のファンについては、自分でいうのは憚られるものの、これだけ技術があれば心酔してしまう人もいるのだろう、くらいで片付けておりあまり深く考えていない。 怪異が見えないことで蔑ろにされた過去から、存在するが自分に見えないものに対する恐怖心が強く、潔癖症のきらいがある。いつも誰より先に登校して自分の机を消毒してから使ったりしてる。楽器を含む所持品も手入れが行き届き過ぎているほど。あまりいい印象は与えないことは理解しているので、人目のあるところでは綺麗好きだなと思われる程度のことしかしない。 決して問題を起こさない優等生でありながら、友人たちの輪から浮いて訝しまれるようなことはあってはならない。自分はただ日常を平穏にやりすごして、音楽で成功することばかり考えていればいい。それ以外に自分が人並みに生きる手段はないのだ。 そんな風に自分が本当にやりたいことも見つけないようにして、心から信じられる人もいない孤独感や虚無感を発散がてら、人工音声ソフトで曲を作って投稿したりしてる。ユーザーネームはサービス登録時に割り振られた「user-21300002mk」をそのまま使っている。どうやら共感する人は多いようで、曲を投稿すればたびたび音楽ストリーミングサービスの上位に食い込んでくるほどの有名投稿者ではあるのだが、その素性は誰にも明かしていない。

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