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カゲツル ムショウ 無象は有象無象から取って自ら名乗っている、その為本名ではない。(自分達は取るに足らない普遍的な存在で、偉大なるものから見ればその価値はちっぽけなものである、更に自分という存在はその末端の言うなればちっぽけなもののもっとちっぽけなものという持論から後半の〝無象〟を用いている) もっと言ってしまえば、影鶴でさえ、彼の本来の苗字ではない。 彼は物心ついた頃にはもう小さな孤児院に居た。 その孤児院を兼ねた教会の神父が親代わりであり、彼自身は本来の親の顔を覚えていない。別段その時から彼に本来の親への興味などはないが。 また彼は宗教というものに信仰はなく、ただ感謝し、尊敬する神父が崇む神という存在に仄かに偉大さを覚えたが、自分の運命も神の悪戯ならと、同時に憎しみも覚えた。 今の彼の仕事は専ら日本のあちこちに散らばるオカルトじみた超常現象、怪異譚、伝承を聞いて集めること。書物を読むこともあるが、大体は口伝の方が専門である。 また、神父が崇めた神という存在はどんなものなのか、人伝や一般論ではなく、自分で体感し、収集することで神の足跡を追いかけていくことを生涯の目標にしている。 ちなみに手癖が悪い。 性格は良いほうだが、少し利己的な面がある。 利益を得たいからというより、そうしたいからという行動原理で動くタイプである。 しかし行動派な精神に肉体が追いついていない。 あまり体が強い方ではなく、そのくせ無茶をしたがる困ったタイプである。 ｢なおすひと ノーマルエンド｣

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