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ある日、奇形児であるために人間に虐げられていた子供を、魔物と融合した人間が、魔物のためにそのソウルを奪おうと地下に連れてきた。 しかし子供は決意を抱いており、人間と融合した魔物が何度試しても殺せなかった。 そこで、2人は取引を交わした。子供の願いを叶えることができたら、そのソウルは魔物のために使ってくれて構わないから、願いが叶うまで待て。というものだった。 魔物と融合した人間はこれを了承した。子供の願いが、偶然出会った孤独な女性の家族になりたい、自分の出来る限り長く生きて、彼女の孤独を癒したいというものだったからだ。 そこから2人と周囲の魔物は共に暮らすことになった。彼らは幸せだった。束の間でも、太陽の届かない暗い地下で、魔物は孤独を癒され、子供は虐げられず幸せに育ち、また、魔物と融合した人間も、子供の純粋さにその心を癒されたからだ。 しかし、そこに別の人間が落ちてくる。その人間は自分が外に出る為に魔物達を虐殺していった。地下世界を愛する2人や魔物達はこの人間を止めようとしたが、遂に魔物と融合した人間は瀕死の重傷を負わされてしまった。彼は子供が殺されてはいけないと考え、自分のソウルを子供に託した。子供は魔物と人間の混血児となり、人間を殺し、そのソウルを使って魔物を解放した。そして人間と魔物の全面戦争が始まった。 子供は、自分を救ってくれたもののソウルを得たお陰で、身体能力の上昇、魔力とそれを使う術を得て、魔物側に立って戦い、ついには人間達に自分たちの存在を認めさせ、魔物達の立場を確立させた。 彼が20歳になった年の、夏の終わりだった。

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