タグ： ロッカク レイジ

親は官僚、母はキャリアウーマンというエリート家庭に長男として生まれた 両親は息子達を自分たちの体裁の為に自らと同じようにエリートとして育てたかったようだ 長男としてレイジもそれで構わないと思い その道に進むことを良しとした 幼少の頃はひ弱でどちらかといえば虐められる質の子供だった ある日、いつも通り両親の居ない弟との二人の食卓で見たテレビで格闘技の世界大会を見たことから転機が訪れる 自分もこんな風になれたら、強く、男らしいこんな人になれたらと思い 勉強と筋力トレーニングを毎日行っていった 弟の誠次はそんな兄に憧れ守られ兄ほどではないにしろ兄の真似をしていた それから２年後中学生３年生の時 エリート校の金持ちお坊ちゃんを狙うカツアゲが頻発していたが レイジはトレーニングの甲斐あって体躯も大きく狙われることもなかったが 友人がその被害に遭っている場面に遭遇 怒りに任せ不良に拳を振るい相手の頬骨と胸骨を骨折させ大怪我を負わせた その後レイジは学校から退学を言い渡され 助けた友人には退学になった奴と友達でいると自分の進学に差し障るかもしれないと絶縁され 言えしれない何処にぶつければ言いか解らない怒りと悔しさと諦観を抱えて レイジは家からも追いやられていった 家ではレイジは居ない者の様に扱われ 弟の誠次だけを息子のように扱った 中学卒業を機にレイジは家から消えることを決意した 親は心底どうでも良さそうにレイジを送り出した それから生活費だけが事務的に振込まれ 両親がレイジに便りを送ることも、またその逆もなかった 弟の誠次だけは毎月親の目を盗んで様子を見に来てくれていた レイジはそれが嬉しく思っていたが 以前に友人から言われた一言から 誠次にもう自分を死んだものと思い二度と自分の所に来るなと告げた 弟の誠次は泣きながらレイジにお守りを手渡しいつかお兄ちゃんに会いに来ると返した 弟の経歴に傷を付けないように家族の住む街から離れ 私立高校に入学した 元おぼっちゃま校の出のレイジは不良に言いがかりをつけられる事も多く うんざりしながらも過ごしていた 何も無いように言いがかりを躱し、学校では自身が進んだ教育を受けすぎていたため特に何も学ぶこともない やり過ごすだけのただただつまらない毎日だった ただ一年何も変わらずやり過ごしていた そんなレイジにも友人が出来た 二年の初めに自分と同じように落ちこぼれてきた編入生 門倉マキオ 不良達からいつものように言いがかりを付けられてるレイジを見て 気に食わねぇと言うやいなやクラスの不良たちに殴りかかった あまりの出来事に驚いていたが、多勢に無勢、自分の為に怒ってくれた人間を このままに出来ないと不良グループを相手取って大喧嘩 結果相手のグループはこの二人に打ちのめされた 負けた以上相手に従うのが不良のしきたりだ。 とよくわからない事を言われそのグループの頭になってしまった 言いがかりを付けてきた不良とも不本意ながらも仲良くなり 自分が昔いた場所からは見えない荒れた世界を見ることとなってしまったが 不思議と退屈はしない居心地の良さを感じていた 何故進学校からこんな学校に編入して自分なんかに味方したのかと問いかけても バイクが大好きで進学校で勉強漬けの生活に嫌気もさして辞めてきた それにせっかく不良のいっぱいいる学校なんだから編入初日に喧嘩ってのも不良の華だろ？ と軽口を叩きながら自分のバイクを整備していた 後から聞く話、自分と同じように友人を助けて有名進学校を自主退学してきたそうだ マキオは教師にに「お前と同じような境遇の人間が居てクラスに馴染めてない人間がいる お前なら友人になってやれるんじゃないか」と言われていたらしい それから夜な夜な悪友とバイクで遊んだり グループの人間の喧嘩に巻き込まれたりと 自分が幼少の頃に目指さなければいけなかった場所と正反対の場所に身を置くも 楽しく、退屈しない高校生活を送っていった 友人も増えマキオを筆頭に学校の不良の頭となる 本人たちはそんな気はなかったが喧嘩をし、仲良くなるという日常を繰り返しているうちにそうなっていった 粗野で短絡的な不良が多かったお陰か番長？命令は絶対に守る昔気質な不良が多く 仲間から落第や退学もださない、弱いものを守る！という不良にあるまじきスローガンを掲げても なぜか誰ひとりも逆らわないというよくわからない暴走族？らしき組織が生まれた お前ら社会の規律からはみ出すのに不良内の暗黙のルールからは絶対はみ出さないのな。 と内心思いながらも そんな組織を取りまとめていった 高校卒業後 親から渡された手切れ金を元手に マキオと共に起業 どこにでもあるようなカスタムガレージを開いた 主な顧客は自分たちの後輩達 卒業したあともマキオが掲げた番長命令は守られ続けているらしい

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