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斑目 草太、31歳男性の陶芸家。実家は農家を営んでいる。 家業をついで5代目となった兄「葉一」と上京して一人暮らしをしている姉「ふたば」を持つ3人兄弟の末っ子。 基本的には温厚な人柄で進んで事を荒立てるようなことはしないが、 自分なりの執着点やこだわりを持っているので、意図せず他人を苛立たてしまうこともある。 ひとことで言えば「マイペース」な人柄。 農家の家に生まれたからか、幼いころより土いじりは好きな草太だったが、 11歳の頃に悪夢の中で垣間見た異形の生物の姿に魅入られてしまい、 それ以降その姿を再現するという目的のために、本格的に陶芸家の道を志すことになった。 現在では、異形再現を試みつつも一般的な陶芸品も作り実家の直売所の一部を間借して販売も行っている。 草太の作る、木目のようなまだら模様に節のような斑点が浮かぶ陶芸品の数々は、 どことない壮大さや仄暗い底のしれなささを感じさせると評判で意外にも人気が出始めている。 本来の目的の異形再現については あしげく図書館に行っては様々な本を調べたり、オカルトじみた話があれば詳細を伺ったりしているが未だ成果は上げられていない。 そのことに若干の焦りを感じている。 最近ではカメラを片手に出歩き、この日常の何処かにあの異形の姿に近づける要素がないか目を光らせて探している。 見よう見まねで陶芸を始めた初期の頃に、 釜の火を雑に扱っていたため灰を吸い込みすぎて肺を痛めている。 その為常にマスクの中に薬草(ハーブ)を詰めたものを身に着けている。 本当はペストマスクを着けていようとしたのだが、それではあまりにも怖すぎると両親に言われたため現在の狐面に落ち着いた。 この狐面に作務衣姿という異様な風体が、陶芸家草太の隠れた人気の一端を担っているといのは、草太自身には知らないことである。 ちなみに、このマスクのお陰で常に草太からはいい香りが漂っている。

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