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FHで“マスターカース”のコードネームで活動するマスターエージェント。 自身の中から様々な病を引き起こす物質を含んだ霧と、影の中から無数の漆黒の蛇を生み出し、 オーヴァードの力の源でもあるレネゲイドさえも喰らい蝕み、死に至らせる呪いや祟りのような力で 敵対する者に成す術も与えず滅ぼしていく様から、マスターカースの称号を得た。 マスターカースの称号を得る前は、黒い霧の中で無数にのたうつ蛇達が死神と例えられ、 シュニッターヴィーパー《黒霧に蠢く魂刈りの蛇》の異名で恐れられていた。 しかし、そんな多くの者から恐れられている戦い方や称号とは裏腹に、とても無邪気で戦いを好まず、 「みんな仲良くしようよ～？」が口癖の、黒髪ショートヘアの可愛らしい女性である。 任務は同じマスターエージェントであり、幼馴染でもある五明 真尋と組んで活動していることが多い。 というよりむしろ大体彼が任務に出る時は彼女もひっついていっている。 真尋のことを『ひろっち』と呼びいつもじゃれついており、いくら怒られてもげんこつ食らってもめげない。 シンドロームは八の家の龍神、夜刀神の影響を受けたキュマイラ／ソラリスに加え、 先天的に適正を持っていたウロボロスを加えたトライブリード。 彼女は他の八の家の同世代の子とは違い、八の家で行われている蠱毒方式の次期当主候補選出試験の他に、 両親から“神降ろし”と称されている、龍神の力そのものを体に定着させる実験を受けており、 その影響で、病と呪いを操る力は同世代の中でも群を抜いており、次期当主最有力候補と言われている。 力を行使するときは、彼女の背後に深緑の瞳と漆黒の鱗を持つ大蛇の影が現れるという。 八の家の人間はソラリスの力で相手のレネゲイドウィルスに直接干渉する戦い方を得意とする者が多いが、 彼女はウロボロスの力も持っているため、干渉力は異常なまでに強く、彼女が生み出す病の霧と影の蛇に纏わりつかれた者は、 壮絶な苦痛と体の力を全て奪い喰らわれるような感覚の中で絶命するのだという。 また、彼女の力を受けるとレネゲイドが激しい抵抗をしようとする為、彼女からの強い干渉も相まって暴走し、 死なずに済んだ者も大半がジャーム化するという末路を辿っている。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 彼女が受けた“神降ろし”は、夜刀神の力を直接体に宿らせるものだと他の八の家の者には公言しているが、 実際は夜刀神の力ではなく、夜刀神そのものが彼女自身に宿っているために、圧倒的な力を得ることができている。 しかしそれ故に、彼女は夜刀神の祟りの力とその裏に隠された悲嘆をよく知っており、彼女が夜刀神を宿すことができたのは、 ウロボロスの力だけでなく、彼女の戦いを好まない心情と夜刀神の心が同調したからというところが大きい。 八の家の龍、夜刀神の役割は『全ての存在に呪いと災いを与え、あの御方への畏怖と服従の心を植え付ける』と言われているが、 夜刀神の本質は『創造神たる龍が、自身が生み出した全ての「子」を愛し、護るために切り離した負の感情の集合体』であり、 自らの「子」達から反旗を翻され、同胞を殺され、自身の命を奪われ、自分が作った世界を我が物顔で支配されたことへの 創造神の怒り、痛み、悲しみ、恨みが積もりに積もった存在であるため、創造神の慈愛も宿しているが、 全てを憎み、呪わずにはいられない自身の存在を疎ましく思い、悲嘆に暮れているのである。 幽姫もそんな夜刀神の心を理解しているからこそ、完全に抑えることは叶わないが、極力争いを避け、 みんなで仲良くしたいという願いを募らせている。 五明の家とは同じFHとして活動している為、仲がいいわけではないが組織的な交流が昔からあり、 真尋や真琴とは幼い頃から交流があり、真琴のことも妹のように可愛がっていた。(本人からは怖がられていたが) 真尋の双子の姉である真凪のことも知っているが、FHの仕事の関係で遠くにある施設に連れていかれ、 今はエージェントとして別の国で活動していると聞かされており、そう信じている。

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