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輪湖 那月(わこ なつき)
ID:1440213
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輪湖 那月(わこ なつき)
タグ:
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生まれ・能力値
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その他増加分
一時的増減
現在値
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APP
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初期
SAN
アイ
デア
幸運
知識
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SAN
現在SAN値
/
(不定領域:
)
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技能
職業P
/
(うち追加分:
)
興味P
/
(うち追加分:
)
表示
初期値の技能を隠す
複数回成長モード
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<戦闘技能>
成長
戦闘技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
回避
キック
組み付き
こぶし(パンチ)
頭突き
投擲
マーシャルアーツ
拳銃
サブマシンガン
ショットガン
マシンガン
ライフル
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通常表示
<探索技能>
成長
探索技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
応急手当
鍵開け
隠す
隠れる
聞き耳
忍び歩き
写真術
精神分析
追跡
登攀
図書館
目星
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通常表示
<行動技能>
成長
行動技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
運転(
)
機械修理
重機械操作
乗馬
水泳
製作(
)
操縦(
)
跳躍
電気修理
ナビゲート
変装
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通常表示
<交渉技能>
成長
交渉技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
言いくるめ
信用
説得
値切り
母国語(
)
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<知識技能>
成長
知識技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
医学
オカルト
化学
クトゥルフ神話
芸術(
)
経理
考古学
コンピューター
心理学
人類学
生物学
地質学
電子工学
天文学
博物学
物理学
法律
薬学
歴史
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戦闘・武器・防具
ダメージボーナス:
名前
成功率
ダメージ
射程
攻撃回数
装弾数
耐久力
その他
%
%
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所持品・所持金
名称
単価
個
価格
効果・備考など
価格総計
現在の所持金:
、 預金・借金:
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パーソナルデータ
キャラクター名
タグ
職業
年齢
性別
身長
体重
出身
髪の色
瞳の色
肌の色
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その他メモ
サプリ2015ネットタレント準拠。 技能:芸術(歌唱、ダンスなど) コンピューター 心理学 説得 電気修理 個人的関心+3 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------- パリピyoutuber。名前はガンバ☆エイ 黒田竜二(マケ☆ユナー)と一緒に活動中。ゆなちゃん☆って呼ぶ。 「ドキ☆真夏の夜の夢~今話題の幽霊屋敷にいったった~」動画作成の為館に乗り込む。 登録者は小中学生が大半で、年上の人達からの人気は真っ二つに分かれる。 というのも、アップされる動画の他に定期的にお悩み相談をしておりそれが偽善と取られているから。 子供達からの相談内容は学校生活の人間関係の事が中心となっている。 歌は上手くない 大学では黒のウィッグで大人しい地味系男子してる。 本当の自分はどっちだろう ◆特徴表 (6)+(6) (1)+(2) (1)+(10)予期せぬ協力者 取得 ........................................ 小さい頃は活発で目立ちたがり屋な子供だった。 小学校に進んでもそれは変わらず、クラスの中でも中心的な位置に居たが目立ちたがりが災いして 同級生に目を付けられ苛めを受けることになる。 今まで人間の悪意に全く触れて来なかった(または気付いてなかった)為、直接向けられる敵意にやられ性格は真逆のものに変わってしまった。 小中一貫校だった事もあり中学へ行っても苛めは続いたが、中学では耐える事を覚えた。 また、元々色素が少し薄めな為目の色や猫毛など、中学での苛めは容姿の事を言われる事が多かった。 高校では苛められる事はなかったものの別の子が苛めを受けていた。 その辛さを分かっていたのに助ける事、声を掛ける事が出来なかった事を今でも悔やんでいる。 一年の冬にその子は転校していった。 大学は自分の学区からだいぶ離れた場所を選び、自分を変える為髪も脱色し眼鏡もかけイメチェンしたが、 小学時代目立っていたが為に標的にされた事を思い出して大学では元の姿に近い格好でいる。 大学での姿とそれ以外での姿を自分から晒しているのは相方の黒田竜二と歳の少し離れた姉にのみ。 将来の夢はスクールカウンセラー --------------------------- <呪文> 【掠う盲鬼】 鍵の解錠(当シナリオのみ) <不定> 【掠う盲鬼】 不信(7ヶ月) 【宵へ告ぐ】 不信(8ヵ月) <持ち物(AF)> 【AF】朱い紐のついた和鈴:中に玉が入っていないのに、耳を澄ますとちりんと鳴る不思議な和鈴。POWロールの際に+10%の補正がかかる。 【AF】ホテル・セレーネの古鍵 一度だけ『被害をそらす』として使用出来る。また、鍵自体に5MPが貯蓄されている。 一度使うとただの古鍵に戻る。 正気度喪失は探索者から減らすこと。 MPを追加で探索者から減らすことで、5ポイント以上のダメージも軽減出来る。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 【掠う盲鬼】2017.9.25 いい動画のネタ無いかなーってネット検索していたら最近話題の幽霊屋敷の噂がヒットした。 噂は熱いうちにと思って竜二を(無理矢理)誘って動画を撮りに出掛けた。 館に行くまでの道中で情報収集してたら行方不明者の最終目撃地が屋敷麓のコンビニだとのこと。俺たちもそこに行ってみる。 コンビニ店員と話していたら丁度屋敷に住んでる人が来てるって教えてくれた。 白髪で長髪で、後ろから見たら老人かな?って思ったけどどうやらそんなに歳は離れてなさそう。末史泰斗っていうらしい。 そもそも人が住んでる情報なんて無かったんですけど?!こわい。 足が悪いらしい末史の荷物運びを手伝いつつ少し話を聞いてみると、先生と一緒に暮らしていて研究してるとか。 どんな研究してるのかって聞いた途端すごい早口で研究内容を話し始めた。 なんかすごく難しい言葉とかも沢山織り交ざってて俺はよく分からなかったし竜二は途中から森見てたけど、話をしてる末史は一生懸命で、 そんなに夢中になって一生懸命になれる事があるのはすごいなって思った。だからなんだか応援したくなったんだ。 山の天気は変わりやすいって聞いてたけど、屋敷に付いた途端土砂降りになって雷まで鳴り出す始末。 止むまで休んでいけばいい、客室にタオルもあるからと言って紅茶とお菓子を出して末史は部屋を出て行った。 折角屋敷に乗り込めーできたんだからここは何かしら情報ゲットしないとと思って二手に分かれて探索する。 書庫の奥で不自然に本の抜けた棚と数字を見つけてそろそろ合流しようと思ったら急に意識が遠退いた。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 目覚めると俺と竜二の他に三人が床に転がっていた。 全然訳が分からないし、ずっとここに居るわけにも行かないので皆で脱出を計る。 キチキチ音を鳴らす化け物に追いかけられたり、隠れたり、現実離れした出来事だらけでこれは悪夢なんだと自分に言い聞かせてた。 けど、逃げ遅れた俺をかばって竜二が大怪我をしてしまった。一気に現実に引き戻されたような気がして眩暈がした。 動悸がする、口の中がカラカラになる。視界が歪む。 麦ちゃんの手当てとか纐纈さんの携帯の犠牲とか、皆のお陰でなんとか切り抜けたけど、もう生きてここから出れないのかもしれない、 それでもあいつには生きて帰ってもらわないといけない、だって俺がここに連れてきたんだから。 こんな俺の馬鹿に今まで付き合ってくれたんだから。 逃げるための鍵を探す中で喜多川さんは沢山の情報を持っていた。見つけた情報をどんどん繋ぎ合わせて答えに繋げる姿は かっこいいなって思った。これが頭いい人なのかーってぼんやり思ってた。 でも死んだ人の意思に引っ張られるのは良くないって言ってたの、あれは、うん、そういう考え方の人もいるんだなって思ったけど ちょっと悲しかった。纐纈さんも辛そうだった。というか纐纈さんは割と最初から最後まで辛そうだった、大丈夫かな…。 麦ちゃんも探偵らしい感じで、最初屋敷に来たときに末史の部屋のクローゼットでメモ書きを見つけたとか…忍びこむなんて逞しい…。 逃げ道の水路へ続く扉を開けようとしたら牢屋につかまってた子供達がそっちの方から出てきた。 結果的にこの子供達がやばい奴だった。途中で「一緒に帰ろうね」なんて声かけようと思ったけど結果しなくてよかった(本当によかった) ゴジラがいるって呟いてる竜二の手を引っ張って水路に下りて、また鬼ごっこして、 水路から出た先の廊下と部屋で纐纈さんが逃げられないように縛られて犬の散歩状態になってたのはちょっと笑ったけど、 「解毒しないと輪湖くんも第三段階まで進んで幻覚見て死ぬ」って竜二にひそひそ話してたのが聞こえた。 そうなんだ…、でも俺の事はどうでもいいんだよ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 階段を上って屋敷に戻って来れたのはいいけどさてどうしようってなって皆で会議。末史を説得して、一緒に先生とやらを止めようという方針になった。 末史を見つけて屋敷に縛り続ける鍵を解錠する。その呪文を覚えた時はふーんって感じだったけど、いざやってみると 非現実を通り越して俺どこの世界にたどり着いたんだろうって思った。鍵外れたからいいけど。 皆で末史を説得して先生を止める事に協力を申し出る。先生は隠し部屋にいるらしい。 隠し部屋を開ける為には、書庫で見つけた番号が振られてる所に喜多川さんが持ってきた本を入れれは開くらしい。 場所は俺が知ってるので二人で行く。一人で行けたらよかったんだけど拒否されてしまった。 本を収めて隠し部屋が開く。皆の元に戻る喜多川さんの後ろを少し離れて歩く。 ああ、ピンマイクとハンディ持ってきてて良かった。ここまで生きてこれたのは正直びっくりしたけども、 ―――――――――。 よかった、喜多川さんには気付かれて無い。もし何かあったら荷物ごと竜二に投げつけよう。 隠し部屋にはスパコンが並んでた。圧倒的な存在感に気圧されそうになる。 末史曰く先生の脳とスパコンを繋げたとのこと。ハァーーーーってなる。どうしてそういう発想になるんだこれが天才か…もう何が飛び出しても驚かないぞ。 研究を終わりにする為にはこの屋敷一帯を宇宙に飛ばすとの事。スケールがでか過ぎた。 地下にロケットでも眠ってるのかと思ったらテレポート的な事をして飛ばすらしい。スケールがry でもここに残ったままだと巻き込まれるから逃げろと言って来る。その時俺は二つ返事で残ると答えていた。 結果喜多川さんが遺品回収して屋敷を出ることに。地下で見つけた遺骨もお願いする。珈琲もかけておいてって伝えておいた、これで大丈夫。 麦ちゃんも残るって俺と同じくらいのタイミングで言って、女の子なのに凄い度胸あるなって思った。竜二が残るって言ったときは不意打ちくらったけど寂しかったからちょっと嬉しかった。 纐纈さんは凄く末史の事嫌ってたから脱出すると思ったけど残った。きっと複雑な事情があるんだろう。 末史がパソコンを弄ってる間にゼリーみたいなのが現れた。そいつは末史を狙って襲い掛かってきたけど、咄嗟に体が動いてた。 ここまで来て邪魔なんてさせないって思って。激痛が走った後は良く覚えてないけど、目が覚めたら柔らかいおpp感触が、ここが天国だったのか…ありがとう…。 階段を駆け上がる音が聞こえると思ったら先に屋敷を出た筈の喜多川さんが戻ってきた。戻ってきてゼリーを凍らせてくれた。 ほんとかっこいい…口はちょっと悪いけど凄くかっこいい…ずるい…。 急に懐中時計ぺろぺろし始めたときも本当にずるいと思いました。 転送装置を動かしている間自分はここから動けないと言い張る末史を何とか説得して連れ出す。 麦ちゃんと一緒に末史を支えながら転送装置に向かう途中、地下で出会った子供の成れの果てまで出てきて、 あんなに一緒に外に出ようなんて説得したのに末史の体から手を離して先に走ってしまった。そうだ、こいつのせいで俺たちはこんな目にあったんだ。連れ帰ってもまた何か仕出かすかもしれない…。 そんな奴が後ろから追いかけて来た化け物を凍らせてくれる筈なんてないのに…。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 気が付くと屋敷へ向かう途中通った山道へ出た。 屋敷一帯はブラックホールへ吸い込まれて地面を大きく抉る跡だけ残してなくなっていた。 俺たちは駆けつけた警察やらなにやらに連れられて病院へ押し込まれた。 俺は暫く精神病棟にも押し込まれてた。懐中時計ぺろぺろの喜多川さんも居た。本当に早く治って欲しい。 退院して遺品を供養した後、竜二と麦ちゃんの三人で末史の見舞いにいく。 脱出の際目を怪我してしまって、酷い怪我だったから恐らく失明してしまったんだろう、末史もそう感じているみたいだった。 憔悴する末史にあれはどうだ、これはどうだと皆で勧めまくる。入院中の友達の見舞いにきてる気持ちだった。 ふいに末史が話始める、人間の気持ちについてとか、言葉の使い方が合ってたかとか。 凄く嬉しかった。それが本当に心から出た言葉じゃないかもしれない、皆が使っていた言葉をただ真似て言ってただけかもしれない。 それでもこれから少しずつ分かっていけばいいって思って、時間あるときは見舞いに来るよって。 末史がまた言葉を発する、これ合ってますか?って。バッチリ!って返した言葉にはもう返事をしてくれなかった。ちょっとだけ、微笑んでたように見えた。 いつもどおりの平和な日常が戻ってきた。 そうそう幽霊屋敷の件の動画もユナちゃん誘って投稿しようと思う、行ったら何にも無かったよ~~ごめんねーー!って。 それでこの件はおしまい、もう幽霊屋敷に誘われる人も不幸になる人も居なくなるだろう。 でも、 きっと恨まれてるだろうな、怖がりなのに連れまわして、挙句命の危機だってあったし。 動画作ろうって誘っても来てくれないかもしれない、当たり前だよな。俺が悪いんだ。 それに纐纈さんは友人を件のせいで亡くしている。末史は仇だったんだ。 俺が纐纈さんの立場だったら…? きっと説得なんておろか殺そうとさえするかもしれない。 だから俺は やっぱり "偽善者" なんだ。 ------------------------------------------------------------------ 【Life goes on ~人生は続く~】2017.12.16 竜二へサプライズプレゼントを買いに行く為に麦ちゃんと一緒にショッピングモールへ出かける約束をした。 女の子を待たせてはいけないと思ったけど遅刻したごめん。 麦ちゃんと合流してさーて買い物行こうかってなった所で大きな犬が俺たちの方に走ってきて、どこかへ案内しようとしてくる。 犬の後を追いかけると気になる男女が目に入った。何やら男が女の子に言い寄っている。女の子は困ってる様子。これはやばいやつだ。 間に割り入ったもののKPのダイスが輝きまくった結果滅茶苦茶動けるオタクになってた。攻撃全然当たらないし組付きも解けるなんだこのオタク。何とか追い払えたけども。 女の子はゆずかちゃんって言うらしい。ちょっと話をするとこれから俺達が行くショッピングモールに行きたいらしいので一緒に行くことにした。 買い物したりプリクラ撮ったりした後マックで昼食を取っていたら、黒い服を着た怪しい男が鞄を机に置いたまま席を立った。 ゆずかちゃんが声を掛けても早足で歩き去る男に一抹の不安を感じつつ近づくのは危ないと言おうとしたら 鞄が爆発した。爆弾が入っていた、しかも威力を高める為に鉄片とか入ってるやつ。 一瞬の事で痛みも何もわからなかったけど、俺の左足が吹き飛んでいたのは見えた。でもそれ以上に、ゆずかちゃんが―――― 次に目を覚ましたら病院のベッドに寝かされていた。寧ろ生きていたんだという気持ちだった。 何気なく体を起こそうとして足に力を入れようとするけど、そうだ足、無くなってたんだった…と思ったけど普通に力が入る。 驚いて布団をめくってみると普通に、いつもと変わらない左足がいつも通りにあった。 寝ている間に不気味な夢を見ていた、その影響だったんだろうか…、勿論麦ちゃんの無くなった足も普通についていて、夢の話をしていると院長先生が部屋に入ってきた。渡先生というらしい。そしてここは渡医院っていう病院だった。 話を聞くと俺達は爆発事件には巻き込まれたもののどうやら命に別状はなかったらしい。 食い下がる俺達に先生は頭をぶつけていたから記憶が…って言ってたけど、本当にそうなんだろうか。生臭い噎せ返る鉄の匂いと夢の中でずっと苦しそうに泣いているゆずかちゃんの声が耳から離れない。 精密検査を受けた後、一応結果?が出るまで病院から出ないようにと言われてしまったので数日の入院を覚悟する。入院費どうしよう…。 あぁあとで竜二にも連絡いれておかなきゃって思ったらスマホが爆発四散してた。というか持ち物全部塵と化していた。 悲しい気持ちのまま麦ちゃんとロビーに降りると何やら人が揉めている声が聞こえる。 ちらりとそちらを見やれば見たことのある長い赤髪とスーツの男性。アッ…(察し(中の人は大興奮) なんでここに居るんだと思っていたら向こうに気付かれてしまった、話しをぴたりと止めたと思ったらこちらにずいずい来る。懐中時計ぺろぺろの喜多川さんである。不定治った? 喜多川さんはこの病院何か怪しいって思ってるみたいで三人で色々情報を集めて回った。 どうやらこの個人病院は他の医者に見放された患者でも受け入れて完治させてしまうらしい。凄腕の先生だ。 でも欠損した足はどうしたって戻せないやろ~~~(フラグ) やっぱり夢だったのかなあなんて呑気に考えていたら院長室の隠し部屋の先でカルテを見つけてしまった。 爆発事件に巻き込まれた自分たちのカルテには、写真付きで怪我の具合が書かれていた。その写真にはやっぱり左足はなかった。 じゃあ今ついているこの左足はなんなんだ? 隠し部屋にあったエレベーターに乗って地下へ行くと洞窟みたいになっていた。 先へ進むと渡先生が佇んでいた。すべてを知った俺達へ話すことがあると言ってきた。 やっぱり俺達は失神なんかで運ばれてきた訳じゃない、本当に死にそうな状態で運ばれてきたんだ。でもどうして今生きている?足だってちゃんとついている。 先生の後ろから何十人もの人の呻き声のような泣き声のような声が聞こえてくる。ゆずかちゃんの声も聞こえる! 先生は不死身の精霊を召喚してその体組織を俺たちに移植したって言っていた。だから足が戻ったって。そんな事言われても正直信じられない。 そしたら先生の後ろから精霊と呼ばれた化け物が出てきた、夢で見た芋虫みたいなやつだった。沢山の人の顔の中、ゆずかちゃんの顔もあった。 「この精霊が奇跡を起こし続ける為には、沢山の命を救う為には犠牲が必要だ。ゆずかさんはこのままでは助からない、その為精霊と一つになってもらった。だから貴方達の命が今あるんだ」と先生が言う。 続けて先生は言う。これは私が選択した結果だと、すべてを知った貴方達はどうするかは貴方達の選択だと。上へ戻ればここに水を流し込める。それですべてを終わりにしてもいいと。 それをしたら先生も一緒に死んでしまう事は俺も麦ちゃんも分かっていた。だから何とか先生だけでも上へ一緒に戻らないかって説得をしてみたけど、だめだった。 随分綺麗事を言うんですね そんな事言われなくても自分が一番分かってる。綺麗事でどうにもならない事があるのもわかってる、綺麗事だけで人が救えないのも… でも、そんなのどうすればいいんだ 何度かの応酬、変わらない答え、変えられなかった、それでも諦めず食らいつく麦ちゃんの手を引いて、もう駄目だ、諦めよう、と口から出た言葉に自分の体温が下がるのを感じる。 麦ちゃんと二人で院長室へ戻る。ボタンがあって、これを押せば地下施設に水が注ぎこまれる仕組みだ。 これを押せば、奇跡の治療はもう出来ないけど、何も知らず犠牲になる人もいなくなる。 そう、こんな事あっちゃいけないんだ、これは人間が頼ってはいけない力なんだ。その力を使うなんて人の理から外れる事。使役なんて出来ない、人間は出来ているつもりになってるだけなんだ。 一瞬白髪の義足の青年が脳裏をよぎる。――これは終わらせないといけない事なんだ。 教えてもらったボタンを押す、何の抵抗も無くすんなりボタンは沈み込んだ。 地下から水の音が聞こえる。同時に凄まじい揺れを感じた。左足の酷い痛みに耐えきれずその場に座り込んでしまったけど、揺れが収まるにつれて痛みを引いていって、足もそのままだった。 数日音信不通でしかもスマホが壊れたので大学で竜二に直接ざっくりと話をした。ちょっとショック受けたような顔された、ごめんって。 しかも買った物も粉々になっちゃったからまた買いに行かないと。今度は三人で行こう。 ------------------------------------------------------------------ 【Hand in Hand】2017.12.25 最近視線を感じる。いやぁ俺達にも遂にファンが出来たかぁ~なんて竜二と話してたけど自分の部屋に変な☆の落書きが書かれてた時はそんな事言ってらんねぇって思った。無言電話もガンガン鳴る、これは身の危険。 配信の帰り、夕焼けが眩しいくらい真っ赤な日、不意に背後に気配を感じると思ったら頭に激痛が走って気を失った。 目を覚ますと埃っぽい部屋に転がされていた。別に縛られてたりはしてないし持ち物もある。 部屋にあったランプを片手にそっと部屋を出てみて外を伺うとどうやら廃墟っぽい。 出口は何処だろうと見渡していると向かいの部屋から物音が聞こえて身構えた。犯人がいるのかと思って別の部屋に逃げようと思ったらその部屋から声が聞こえてきた。女の子の声、助けてって聞こえる。 咄嗟に扉を開け放つと黒いローブの男が女の子に襲い掛かっていた。その子の手を引っ張って逃げて(椅子で滅多打ちにしようとしてました。しました。) 近場の部屋に身を隠して、息を整えて改めてその子に大丈夫か聞こうとして顔を上げたら心臓が止まりそうになった。 背は伸びてるけど特徴的な銀の髪と気の強そうな目は、忘れたと思っていたずっと昔の苦い記憶を奥底からひっくり返してくる。 ずっと忘れようとしていた。彼女は一色透子。 小学校の時の同級生で、ガキ大将で、いじめっ子だ。 どうしてここに?あの黒ローブに一緒に攫われた?でも何でよりによって一色なんだ、黒ローブに殺意が芽生える。もっと椅子で殴っておけばよかった。 ちょっと挙動不審になりつつ平静を装って(装いきれない)話を聞いてみるとどうやら俺の事は憶えてないみたいだ。よかった。 さっさとこんな所から出てしまおう。 黒ローブに追いかけられながらも部屋を探し回り、強い光が苦手だという事を突き止めた。 シャッターの鍵もある、もし追いかけて来たら途中で見つけたフラッシュを使えば大丈夫そうだ。 鍵を開け少し重いシャッターを上げやっと出られたと思ったら黒い何かが待ち構えていた。 おれしってる!しんわせいぶつってやつだ!!しかもさいきんアイドル化してるにょぐちゃんだ!!!触手プレイがとくい。 複数居ることに怯んでいたら後ろから追ってきた黒ローブに一色が捕まってしまった。 咄嗟にフラッシュを使うと黒ローブとニョグタが怯んだ。一色の手を引いて廃墟の自動ドアをこじ開け二人で外に飛び出した。 とにかく無我夢中で走り続けて、後ろを振り返ったら化け物達はもう追ってきてなかった。 すっかり日の沈んだ夜の道を一色の手を引いて歩く。まさかこんな日が来るなんて思ってもみなかった。 途中何を話したかはよく覚えていない。けど「大きくなったわね」みたいな事を言われた。思わず振り返る。 いたずらっぽく笑みを浮かべる彼女を見て頭が真っ白になる。覚えてなかったんじゃなかったのかよ!!!!! 深いため息一つ吐いてまた手を引いて歩く。途中で今度写真が撮りたいって言われた。ちょっと戸惑いつつもいいよ、って答えた。もうどうにでもなれ。 家に送り届けた際、持ち出していたのを思い出して廃墟で見つけた古い本を一色に押し付けた。 この本持ってたら化け物の動きが遅くなった気がしたから、多分これ持ってれば安全だから、って。(※全くそういう効果はありませんでした) 本人も「わかった、ちゃんと持ってる」って言ってくれたからちょっと安心しながら家に帰った。 ――――――― どうしてあの時見捨てなかったんだろう 俺は一色を許しているのだろうか それとも恩を売りたかっただけ? ただ自分が気持ちよくなりたかっただけ? わからない ------------------------------------------------------------------ 【宵へ告ぐ】※改変 2018.1.14 それは一瞬だった。視界が真っ白になったと思ったら次には見知らぬ参道に立っていた。 さっきまでいた神社とは違う。 確か竜二と麦ちゃんと別れた後、一色ともう一回初詣してたんだっけ。途中で買い物に行くって言ってから帰ってこなくて、 探してたら鳥居を挟んだ向こう側に一色が居たのは憶えてる、それで追いかけようとして…その後の記憶は曖昧だ。 桜が綺麗に咲いている参道を歩いていくと神社があった。入ってみると一色が倒れていた。 慌てて駆け寄って声掛けたり揺すってみてると、カラカラと愉快そうな声をあげながら狐面の男が一人近付いてきた。 狐面曰くここはこの世ではないらしい。 一色については、『人の道を外れてるにも関わらず、人に溶け込もうとする薄汚れた生き物だから連れて行こうとした』と。 それを聞いた瞬間ちょっとイラっとした。ここに椅子があったら危なかった。命拾いしたな。 連れて帰る意思を伝えると、このままではその子は帰る事は叶わない、一年の間に帰る手段を見つけたら連れ帰ってもいいと。 そんな話をしている間にやっと一色が目を覚ました。 なんだかふわふわしていて、いつもの圧があまり感じられない一色の手を引いて狐面が示す鳥居の方へ一緒に歩いていった。 ・・・・・・・・・・・・ 鳥居をくぐると竹林が広がっていて蛍も飛んでいた。さっきの桜の所が春ならここは夏か。とても綺麗な所だった。 暫く歩いて行くと小さな神社がぽつんと立っていた。神社ってのは神様を祀ってるものだし、 ここもずっと前は綺麗な神社でお参りの人とか来ていたんだろうか、なんて何となく思いながら寂れた神社を見ていたら少し悲しくなった。 時間があれば掃除とかしたかったけど生憎時間は待ってくれない。 神社には鏡や刀、盃が納められていて、どうやら鏡に自分を映せばいいらしい。そうすれば穢れが取り払われて先に進めるって。 一色が映りたがらないのでまずは自分を映してみる。普通の鏡だ、と思ったら鏡の中の自分の表情が歪みだす。 百面相のようにころころと表情や姿を変えた自分が映し出される。少しぞっとした。 こんな沢山の顔を人に見せていたのかって。 黒髪の時と金髪の時とであまりにも差があり過ぎる、こんなに違うものなのか。本当の、素の自分の表情はどっちなんだ。 長い間見せられていたような気がしたけどノイズが走った後は普通の鏡になった。 これで穢れを濯げたんだろうか…ちょっと不安になりつつ嫌がる一色をなんとか宥めて鏡に映ってもらう。 これで先に進めるはずだ。 進めるはずだった。一瞬、一色が真っ黒に染まり玉虫色を反射する。その背中からは黒い翼が生えていた。 紙に書かれていた通りだった。でもこれで一色の穢れもなくなるんだ、そう思った時空から無数の烏が突き刺さるように群がってきた。 八咫烏、こいつが啄む事で穢れが無くなるって書いてあった。でも、 もっとちゃんと考えればよかった、こんなの痛いに決まってる!食い荒らされ千切れて散らばっている肉片を見て血の気が引いた。 烏を払おうと駆け寄ろうとした時、しわがれた声で烏が問いかけてきた。 一色の穢れを俺が被るかどうかって。 咄嗟に被ると答えていた。烏は言う、愚かな人の子よ、それでお前の罪は濯げない。俺の罪ってなんだ…そう思った瞬間視界が黒に染まった。 それが何なのかはすぐに分かった、ごめん一色、こんなに痛い思いさせて。それを伝える事も呼吸をする事も出来ずに意識を手放した。 走馬燈なんだろうか、夕焼けがとても眩しい。 一色と再会した時もこんな日だった 竜二との配信の帰り、背後に気配を感じて。襲われて倒れる一瞬に見えた光景、 ああ、一色だったんだ…。それも化け物の力を借りて。 全部君だった、小さい頃からどうしてこんな事をするのかずっと分からなかった。なんでそんなに嬉しそうに笑うのかも。 ぽたぽたと頬にあたる何かで意識が浮上する。目をうっすら開くと目を真っ赤にして泣いている一色がいた。 心臓が飛び跳ねるような気がした。強く握ってくるその手を思わず振り払おうとしたけど、手を離してはいけない。とおばあちゃんが言っていた事を思い出して踏みとどまった。一色が何か言ってたけど何も返す気になれなかった。 ぽつぽつと話をしつつ、一色の着物に血が滲んでるのが見えた。聞いてみると俺を助ける為に、ヨモツヘグイになっている自分の血を飲ませたらしい。これで二人とも帰れなくなったと言う一色の考えに走馬燈も含めて頭が追い付かなくてますます混乱する。これだから信玄餅はダメなんだ。 ちょっとギクシャクしながら証として懐紙に二人分の血判を押すと鳥居の向こうの景色が赤に染まっていった。秋だ。 ・・・・・・・・・・・・ 紅葉に挟まれた長い階段を二人で歩いて行く。途中一色が消えそうな声でありがとうと言ってきた。何も答えれなかったけど、着物がボロボロになってたので上着を貸した。 手を繋いだまま階段を登りきると建物があったので中に入ると小さな書斎があった。 窓の向こうに道が見えていて、先に行くにはそこを通ればいいみたい。 果物を食べないように隅っこに追いやって、部屋を調べてみると文机の引き出しから赤い糸でぐるぐるにされている鋏とメモを見つけた。 メモ曰く、悪縁なら切ればいいと。一色が裏も見てって教えてくれたのでそっちも見てみると、裏には逆の事が書かれていた。 縁を切るのは簡単だ、でもその縁を戻すのは容易くない。それなら俺は、この縁をまだ切らないでおきたい。俺は裏派!! 本棚には和綴じの本と、この場に似付かわしくない一冊のノートを見つけた、がノートは一色に没収された。 粘って何とか中を見せてもらうと小学校の時の一色の日記帳だった。 あの一色が見せるのを嫌がっていたノートだから、見せてもらう事に対してちょっとした優越感を感じた。 パラリとページを捲る。幼い字で綴られた日記帳には小学生の時の記憶が書き連ねられていた。 小さい頃なら誰だってそんな思いをした事もあるだろう、好きな子にちょっかいを出したくなるやつ。 気になるから、反応が見たいから、色んな理由があると思うけど、一色のそれは少し常軌を逸していて。 ――それより今は二人でここから帰る手段を探さなきゃ。 ・・・・・・・・・・・・ 秋の鳥居をくぐった先、大きな岩が道を塞いでいたので最初のお堂で見つけた札を貼って壊して先に進む。 次第に空気も冷えてきて視界が段々白に染まっていく。真っ赤な彼岸花の花畑とのコントラストが目に眩しい。 吹雪に一瞬目を瞑ると今までもずっと聞こえていた鈴の音と、何かの軋む音、とても大きな衝撃音。あの一面に広がった赤は一体何なのだろう。 不意に掛けられた声に引き戻される。心配そうな顔でのぞき込んでくる顔は、普通の女の子だ。そう、一色は普通の子なんだ。ただちょっと腕白だっただけ。子供なんてそんなもんだ、やってる事の善悪なんて大人にならないと分からない。 大丈夫な旨を伝えて少し笑顔を見せる。 辺りを見回してみると遠目に木が一本立ってるのを見つけた。近付くとどうやら桃の木で、果実が一個実っている。 その畔にはとても綺麗な池が広がっていた。ここはどこも綺麗な場所だなあ。 秋の所で桃は浄化の食べ物だという事が分かっていたので一色に渡すと先に食べろと言ってくる。 まあ元より二人で食べるつもりだったしと思って一口齧って手渡すと同じところを齧ってきた。中の人は大回転ぐるぐるしてたけど輪湖はヒュッてなってまた信玄餅してた。 多分あの神様が言っていた帰る手段ってのはこれの事なんだろう、これで帰れると思った。何気無しに池に目を向けると鳥居が水面に映っていて。でもそれよりもっと。 水面はあっという間に赤に染まって、まるで再会した時のような夕焼けの色。 ここで聞こえる筈のないチャイムの音、友達の談笑の声に混ざってふざけ合いながら一緒に歩く自分。 この先何があるのか俺は知っている。止めてくれ、これ以上進まないでくれ、喉が詰まり心の底からそう思っていても目を逸らせない。 いつかの記憶がそっくりそのまま再生されていく。あの日自分の為に見捨てた同級生。助けを求めて伸ばす手を、見ないふりをして逃げていたかつての自分。 思わず後退りすると大きな水の音で夕焼けは掻き消された。それと同時に池から学生服の白い手が伸び腕を掴んでくる。 これが罰なんだろうかって思った瞬間反対側も掴まれた。一色が驚いた顔をしながら引っ張ってくれていた。 真っ直ぐこちらを見て言ってくる。全部を救おうなんて無茶な話、見捨てたその子に会えたら何か言う事は無いの?ここで死んだらそれも出来なくなる、って。 これが俺の罪ならこのまま受けていいと思っていた。けど、一色の言葉が道を示してくれたような気がした。 自分が何をすべきか分かった、ありがとうの代わりに手を強く握るとそれに答えるように体温のある手が握り返してくれる。 よかった、と一言、一色が言ったかと思ったら次の瞬間彼女の顔がどろりと溶けていた。何かに潰されたかのように見る影もなく。 神様が願いを一つ叶えてくれると言っていた事を思い出して、ごめん、と一言過去見捨てた子の手を振り払う。 また君を見捨てる事になる、ごめん、だけど今度はちゃんと、君に言葉で伝えるから。 ・・・・・・・・・・・・ 一色の手を引いて最初の春へ戻ってくる。本堂で神様が呑気に酒を飲んでいる所に飛び込んだ。 願い事を叶えて欲しい、一色を元に戻してくれ、って頼んだ。 愉快そうに笑いながら神様はあっという間に元に戻してくれた。ここから先はもうギャグパートです。 ひたすらに神様を蹴りたい透子ちゃんと壬生棗と、透子ちゃんの気持ちがわからず信玄餅になる輪湖と、神様とLINE交換しようとする茶番です。 あの世でもスマホは手に入るらしい。でも電波が届かないから賽銭箱に手紙入れといて、あっ死ねって5回くらい書いておいて!って言われた。返事は俺の部屋のポストにシュートしておいてくれるらしい。 神様はおかめの面は似合わないらしい。APPの問題で素顔も見せられないらしい。残念。 一通り神様と茶番した後、一色と手を繋いで岐路につく。帰り際神様にふーっと煙を吹きかけられた。今度会うときは普通に会おうね。神隠しもうやめろよ。 ぎしりという音で目を醒ます。どうやらパイプ椅子に座ったまま眠ってしまっていたみたいだ。でもどうして病院にいるんだろう。 片手は鳥居をくぐった時と同じくベッドに横たわる人物と握られていて。彼女も驚いた様子で目を醒ました。 その時初めて名前を呼ばれたような、気がした。 一体さっきまでのは何だったんだろうか、と考えているとお医者さんが病室に入って来た。 彼女さん目が覚めたんですか、って聞かれたけど『彼女』という言葉より色々混乱してて頭ガンバエイになってた。突っ込めばよかった悔しい。 研修医の人(月野木周っていうらしい)曰く、祭りのあの日、車に撥ねられそうになった俺を一色がかばって、それで運ばれてきたらしい。重体だったけど命に別状はないらしい。本当に良かった…でも、そんな無茶しないでほしい…いや、ありがとうって言わなきゃなんだけど、でも、でも…。 あまりそういう事しないでほしいって、言ってしまった。きっとこんな言葉じゃ正しく俺の気持ちは一色に伝わって無いと思う。 ごめん、言葉足らずで。あまり自分の気持ちを言葉に出すのは得意じゃないみたいなんだ。 夢だったのかなとぼんやり思っていると、「ちょっとしたプレゼントだよ」と声が聞こえた。夢じゃなかった死ね。 それと同時にお互い握りあっていた手の間に鈴が握られていた。ありがとう神様死ね。(感謝の意) この鈴はよく事故る俺が持つことになった。代わりに一色には別のを買う事になった。その時に神様にも手紙投げに行くよ。 ――――――― 朝目覚めると数秒だけの非通知着信が入っていた。誰かは分かってる。 長い入院生活だろう、家にも暫く帰れてなくて寂しくなってきたんだろうなと思って今日学校の帰りに見舞いに行くことを伝える。 送った後、確かに俺は満足感を感じていた。 自分が優位に立っている優越感みたいなもの。そんなんじゃない、自分が いいひと で居続けられている事への満足感。 愕然とした。 こんな、ちっぽけな自尊心が、でも確かに自分の中で大きく膨らみどろどろと黒く腹の底を満たし続けていた気持ちにやっと気付いた気がした。 いやずっと前から気付いていたんだ、でも見ない振りをしていただけ。 「私を救って自分を救いたいだけなんだもんね」一色が言っていた事が今ならわかる。 一色にたえず聞きたい事があるとか、そんなもの無かったんだ。だって答えはもう出ている。 そう言っていたのは、一色の立場を利用して自分がいいひとで居る事の気持ちよさを感じる為だったんだ。 自覚した以上どんな顔をして会いに行けばいいんだ。寧ろもう会わない方がいいんじゃないか。 いいやそれよりも 今まで通り気付いていないふりをして いつもどおりの 輪湖那月 を演じればいい そう、それでいい 今日も俺は 那月 の仮面を被って一色に会いにいく ------------------------------------------------------------------ 【デリヘル呼んだらキミが来た】2018.2.13 これはSAN回復シナリオだ!!やったね!!! 学校帰り、お腹空いてたし何となく飲みに行きたくて相席居酒屋に行った。 相席になったのは体が大きい男の人で、なんやかんや話しながらだからかいつもより飲んでた気がする。 彼女はいるのか、とか、最近ご無沙汰なんだろう、とか言われた気がする。何てこと聞いてくるんだ。 ごまかしつつ話してたけどアルコールが回って来たのかそのまま意識をなくしてしまったらしい。 次目が覚めたらホテルの一室で、しかもデリヘルを呼んでしまったらしい。酔ってたとはいえこれはひどい。 そういえば相席だった男の人がめっちゃアタリのデリヘルがあるって言ってたな…、って思ったら今いるのがそこらしい。 デリヘル、呼んだことない(信玄餅) 慌てて部屋から出ようとしたけど鍵がかかってて出られない、何かないかと思って部屋物色したり、テレビつけたりしてたら(エッチな映像が流れた) チャイムが鳴ったので取り合えず返事してみると見知った顔が二人並んで立ってた。 中の人は麦ちゃんだけかと思ってた。でも透子ちゃんも来た。なんなんですか!! すっごい知り合いに似てたけど、一色は「ご主人様」とか言わないし、麦ちゃんも…口調はそっくりだったけどこんな事する子じゃないって信じてる。 ヒェってなりつつアレソレなサービスを受けました、本番はしてないから大丈夫…。マッサージとかだから大丈夫…。 常に信玄餅だったけどとても気持ちよかったです!!本番はしてないけどキスはしました、これファーストキスなのかなどうなんだろうもう何も分からない。 気持ちよかった癖にSAN回復ダイスが腐ってた、これは背徳感なのか、そこまで反映するのかダイス。 KPが元シナリオよりSAN回復値大きくしてくれてたのに、1d10で1を出す奴です。 一通り終わった後、二人が本番前にシャワー浴びるって言うので慌てて止めて、何とか説得して本番は無しにしてもらいました。 シャワー浴びて着替えて帰ってもらった後、自分も帰ろうと思ったらBGMが急に止まるので怖かったです。 扉を蹴破って(?)現れたのは本物の麦ちゃんと一色で、なんで居場所が分かったのかと聞いたら盗聴器を仕掛けてたとか、一色さんSAN戻ったんだよね?? 盗聴音声を麦ちゃんにあげるとか、文章に起こしてあげるとか言ってたのを必死にやめてくれってお願いしたら、 一色のいう事を一個聞くって事でやめてくれた。どこで行使されるんだ…。 麦ちゃんは探偵といえど未成年でこんな所に来ることになってごめんねって思ったし、 一色はなんだかんだ言いつつ、怪我まだ治ってないのに駆けつけてくれたのはちょっと嬉しかった、ようなきがした。 二人をタクシーで病院と家に送って行って帰宅しました。 SANは36までもどったよ!!でもきっとほんとはもっと戻る予定だったんだよね!!ごめんね!!! ------------------------------------------------------------------ 【機械仕掛けの街】2018.4.29 【Oh! My! Buddy!】2018.11.7-9 【暗狗】2019.1.6 不定 不信(13ヵ月) ◯備前一文字則宗 愛媛県にある山犬伝説にでてくる刀。 備前一文字則宗は刀工名。 後鳥羽院のお抱え刀工の一人で、小説等に出てくる「菊一文字則宗」の制作者あるいはその始祖になる (菊の銘は使用していなかったとの話があるがここでは割愛する)。 愛媛県の伝承に『狼謝恩の名刀』という話がある。 怪我をしている山犬を助けたところ、翌日に名刀をくわえて現れたというがあり、その刀が備前一文字則宗である。 【セレーネの情慾】 【桃色のヘリオトロープ】2021.1.2 不定:不信 6か月
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