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小学生のとき、彼は星が好きな普通の男の子だった。昼は学校で友達とバカ騒ぎし、夕方は裏山で走り回って泥だらけになり、夜にはベランダで星を眺めるのが日課の活発で明るい少年だった。 そんな彼には好きな人がいた。名前は如月めいといった。入学式の日に胸に花の飾りを付けてくれたことが彼の知るめいとの最初の思い出だ。初めての学校に緊張していた彼の手を握って歩き、固くなっていた彼を心配してか優しく｢大丈夫だよ。｣と言って笑いかけてくれた彼女のことがなぜだか彼の頭から離れなかった。それから月日が流れていく中で、初めはそれが何なのかも分からなかった感情が、“恋”だったと言うことに気付く。 自覚してからはもうなし崩しである。廊下ですれ違ったとき、帰りが一緒だったとき、河原で一緒に昼寝した時、夜遅くに山の山頂で一緒に星を見た時。 降ってくれた手に、繋いだ時の温もりに、抱きしめられた時の優しさに、見上げる視線に、彼は彼女でしか埋められない特別なものを見出していった。 小・中とそんな関係が続いていたが、彼女の方が一つ年上だったので先に高校へと上がってしまう。そのまま後を追うようにして1年後、同じ高校へと進学する。 彼は高校では天文部に所属し、委員会で図書委員に名を連ねた。 しかしどういう事だろうか。彼の知らない1年の間に彼女は大きく変化していたいた。 彼のことをいつも心配して気にかけ、笑顔で見守ってくれていた彼女の姿はそこにはなかった。 PCにのめり込み、よく分からないもの(後々調べてそれがAIというものだと分かる)と会話ばかりしている彼女。彼は何が何だか分からなくなった。 それでも彼女への気持ちが消えることはなかった。 彼は知識は皆無ではあったが、勇気を振り絞ってPC部の門扉を叩いた。PC部を追い出されまいと、1年間必死に部長に教えを乞い少しだけコンピュータに詳しくなった。そんなことをしているうちにまたもや彼女が卒業してしまい、彼女への恋慕の情を募らせながらさらに5年間を過ごすことになる。 彼が高校に入ってからの2年間、彼と1番親しかったのは以外にも１つ年上の(つまりめいと同学年の)、真田アスカという男子生徒だった。彼女に近しい男など見ているだけで捻り潰してしまいそうになるのにも関わらず、彼にだけはどうしてか心を開くことが出来ていた。ちなみに彼もPC部の部員であった。本当は天文部の部員だが、彼のことが心配だと言うことで付いてきてくれた。最初は敵対視しかしていなかったが、いつの間にやらと言うところである。 そして彼はその5年間の間に本来の得意分野である天文学を専攻し、本人の趣味と相まって占星術師という職に落ち着くこととなる。この5年間に彼は様々な成長を遂げていることだろう。ちなみに大学では天文学を学び、サークルは占いサークルに入っていた。 薔薇の館　クリア　KP:帽子屋　PL:にんじん/kotone また明日　クリア　KP:帽子屋　PL:にんじん/kotone/GRD

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