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高校の歴史の先生兼生徒指導の先生 学生時代はその名前のせいでいじめられていたが、持ち前の腕っぷしと習い始めた空手のおかげで喧嘩で負けることはなかった。 しかしそんな時、芝楽を正しい道に導いてくれた存在がいた、当時通っていた高校、第一　三妻高等学校の生徒指導であった人だ。 そのひとから力は正しいことに使えと、人を傷つけるためではなく守るために使えと、最初は嫌っていたがだんだんとほだされて、 その人を導く様に憧れて、自らも教師になることを目指した。 その後教師になり、25歳の時に同じ高校の養護教諭、片倉早苗と結婚し、生徒にからかわれながらも幸せな結婚生活を送っていた。 しかし30歳の時、そろそろ子供が欲しい、そんなことを話していた幸せな日常はいとも簡単に崩れさる。 目の前で、その妻の笑顔が一生消えてしまった。 一瞬の出来事だった、居眠り運転したトラックが突っ込んできたのだ。 何もすることができずに、最後の言葉を交わすこともできずに、妻はこの世を去ってしまった。 それから呆然と、無気力な日々を過ごした日もあった、酒におぼれた日もあった、しかしあるとき自分が受け持つ生徒一同が手紙を書いてくれた。 「元気出して、先生」「先生、早く帰ってきて」「待ってるから」 芝楽は心に決めた、子供たちを守っていこうと。 正しい道へと導くのが俺たち大人の役目だと。 かつての自分を救ってくれた人に、こんな自分を愛してくれた早苗に、そう誓った。 それから二年の月日が流れた。 今は歴史を教えながらも生徒指導という立場になり、日々を忙しく過ごしている。

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