タグ： シンジンルイ

元々は国民を守りたいという確固たる意思を持って自衛官となった。しかし、海外にて後方支援をしている際敵兵に襲われ殺されそうになり相手をやむなく射殺。その瞬間が彼の転機だった。自分の身を守るためとはいえ人間を殺めてしまった私は果たしてこれからも国民を守ることはできるのか？ヒトゴロシが守る国とはなんだ？そもそも守るということは敵を殲滅するということなのにそれにすら気付いていなかったのか、実に浅はかだ。しかし私の守りたいという意思は変わらない。だが、また有事の際にこのような動揺することがあってはならない。訓練では実際に「命を奪う」という行為はしない。ならば「普段から慣れる」ことが必要だ。どんなことがあっても動じない心。それが守ろうとしていた国民の命を奪うことになってしまっていたとしても。 ･･･というのが表向きの設定っつーわけ。大抵の物事は湾曲され都合の良いように解釈されるもんだ。さて、初めからネタばらしをしよう。まず、「国民を守るため」とか抜かしてるけどこりゃ俺が自衛官になるときについた大嘘だ。ほんとうはただ、紛争地域にいってドンパチやりたかっただけ。日本ってのは俺にとっちゃ不自由な場所でしかなかったからな。しかも大義名分で殺れるってなら尚更気持ちいいってもんじゃねーか。それと、襲ってきた敵兵をやむなく射殺つってるけど、実はあれは民間人だったらしい。ったく一般人なら大人しくしてろってんだ。上が揉み消してくれたらしいが、おかげで海外での後方支援隊からは外されちまった。なんだこりゃ。せっかく合法的に人間を狩るために自衛官になったってのに。退屈なもんだ。･･･まてよ、もう合法とか非合法とかどうだっていいんじゃねーか？俺は自衛官という公務員だし、それなりに技術も磨いてきた。しかも日本ってのは平和ボケした奴らばかりだ。そんな奴らを狩ることなんて容易いもんだ。ま、バレちまったらそいつを殺っちまえばいいだけだし、一石二鳥ってか？散々人を狩ってきたが後処理が上手かったのか未だバレちゃいねぇ。まさか俺がこんな殺人犯だなんて誰も思うまい。なんてったって、俺は国民を守る自衛官なんだからな。

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