タグ： レンリのアジト

本名：エルシーク・ルドルフ 偽名：多々良　唯々（たたら　ただただ） 表向きは多々良 唯々という名で敏腕建築デザイナーとして確かな地位を確立した建築家、裏の顔は爆弾を用いた解体発破により標的もろともすべてを吹き飛ばす爆弾魔。 『爆音に掻き消えた心音が聞こえた時、俺は快楽とともに生まれ落ちる』 という思想の元、爆破する度に誕生日を迎える。 大きな音が、怖かった。大きな音は、暴力だった。大きな音は、怒声だった。大きな音が、大嫌いだった。自分を虐げる大きな音をかき消せるだけの音を欲した。 そして少年はある日、手にしてしまった。元軍人だった父の、手榴弾を。大きな音に、使ってみた。掻き消す程の大きな音が出た。 自分を虐げる音が消えた。その音を簡単に出せた、自分が出せたのだ。 口角が吊り上がる。 笑みと嬌声を上げて歓喜した。 試しに自分の家を爆破した、もっともっと音は大きく多くなった。 爆破音、倒壊音。 怒号、悲鳴。 それは自分の心音すらも掻き消す程に大きくて 堪らなく、キモチよかった。 もっと、もっとだ。 彼は音を欲した、自分の存在すらも掻き消すほどの音を。 多彩な音を聞きたくなった、いや聞かなくてはならない。 大きな音がこんなにキモチいいなんて知らなかった。 もっと早く知りたかった。 音のキモチよさを教えてくれた父には感謝してもしきれない。 爆破の度に、自分の心音が掻き消え、また聞こえた時。 新しい存在として生まれ落ちるのだ。 建物を深く知るために、建築学を。 効率よく、より派手に音を出すために物理学を。 建物に忍び込み、爆弾を仕掛けるために社会的な地位と信用を。 護身用の手榴弾をより効率的に使うために投擲術を。 爆弾のレパートリーを増やすために化学を。 遠隔爆破の為にコンピューターと電気修理を。 表のために、多々良唯々の名を。 本名は、「毎日生まれる」俺のために。 さぁ、今日も生まれよう、世界に俺の存在を知らしめよう。 俺という音を響かせよう、いもしない神への感謝を捧げながら。 「HAPPY BIRTHDAY!!」

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ