タグ： kengaku25 オーロラ・ライン 列車卓

｢まぁ…｣微笑んで頷いている、乗客の自慢話を聞き流しているようだ ｢わたくしにご用事ですか？…申し訳ありません、お父様の許しを頂かないと…｣ 雪のように光をかえす銀の髪。 透き通るような白い肌。 母に冬の晴れた空のようと評された青い瞳。 それらを豪奢なドレスで包んだのがソラヤという少女である。 ボネール家令嬢、役割は家を維持するための政略結婚の道具。 コードネームはないが、乗組員の噂を少し探れば景品・人形などと聞くことが出来るだろう。 基本的には家が借り切ったプライベートエリアで静かに暮らしている。 オーヴァードの能力は結婚道具としての価値を高める最後の仕上げとして付与されたもの 《傍らの影法師》によって従者を生み出す程度の能力。 従者の顔は常に影に隠れていて見ることが出来ず、基本的に彼女の後ろをついて回る。 彼女自身はほとんど何も出来ない籠の鳥だが、 護衛も兼ねた従者はいついかなる時も全ての要望に答えるだろう。 頑張れば10体までなら同時に操作できるらしいが、操作は雑になるらしい。 戦闘中は影を様々な形に変えて攻撃させるのがオーソドックスな戦い方。 一番多いのは中世然とした兵士の格好に銃撃させること、もちろん弾丸は影なのだが。 　退屈。退屈。退屈。 　誰もが私に父の影を映し見て、虚ろな言葉を投げかける。 　私は私で微笑して、虚ろな言葉を返すばかり。 　豪華な服も料理も音楽も、私の退屈を紛らわすことはできない。 　…なんて、悪女ムーブが出来るならよかったのに。 　父はこの列車での旅で私の結婚相手を見繕うつもりでしょう。 　なら折角の最後の旅路、何か起きることを期待するのは間違いなのでしょうか？ 赤の百合の花言葉　｢虚栄心｣

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