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陸上部をエースとして牽引する高校二年生 実力はあるのだが、高圧的な態度から顧問や先輩からは軽く敬遠されている。 競技は短距離と走り高跳び バス爆破事件での覚醒から数ヶ月が過ぎた。 雹華はUGNの講習や任務、さらには部活の練習なども相まって鬼のように忙しい生活を送っていた。 そのため授業中はほぼ常に爆睡。家での予習復習の時間も一切ないため成績はガタ落ちしてしまった。 最近仕事のサボり方を覚えてきた 久遠雹華は将来を有望視されたスプリンターであった。 中学時代には地方大会の短距離走記録を立て続けに塗り替え､女子陸上界の天才としてテレビに取り上げられたことすらあった。 変わるのはいつも風景だ。雹華自身は注目されようが構わなかった。ただ､彼女は走ることが好きだったから。 しかし顧問の教師や両親は雹華の能力をまるで自分の手柄のように扱った。 そんな特別扱いが彼女の人生を大きく狂わせてしまった…。 チームメイトからのいじめだ。 ある時はユニフォームを隠された。またある時はソックスを石灰の粉に埋められていた。ロッカーをぐちゃぐちゃに荒らされた。 彼女はどうして彼らがこのようなことをするのか理解できなかった。一体こんな行為に何の意味があるのだろうか。 だが原因は分かる。いじめは雹華が有名になった時分からだ。 雹華はそんな悪辣な環境の中過ごした雹華は､中学卒業時には既に人間不信の渦中にあった。 だから高校入学後は人とのかかわりを極端に避けるようになり､また公式戦などにも出場することを固く拒んだ。

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