タグ： 真白

『そのパンは、とても温かくて 　　うれしくて（悔しくて）うれしくて（悔しくて） 　　　　私は涙が止まらなかった』 『市宮甘祇』暗殺の為に送り込まれた暗殺者。 ただし今までに一人として人を殺したことがない。 国会議員『霧嶋速雄』（きりしまはやお）の一人娘として生を受ける。 郁音の母親は子ができにくい体質だったため、跡継ぎとなる男の子が欲しかった。 そのため生まれてきた郁音は男のこのような名前をつけられることとなる。 男の子にはならなかったものの、それでも政治家の一人娘であった郁音は両親の期待を一身に受けることとなり、『英才教育』を施された。 はじめのうちはちょっと厳しい両親程度の教育を施されていた郁音だったが、次第に両親の『教育』はエスカレートしていく。 食事をとる時間がもったいない、ならば点滴を与えよう。 睡眠をとる時間がもったいない、ならば薬を与えよう。 郁音が隠れて遊んでいた、ならば勉強以外他に何もない地下牢に閉じ込めてしまおう そういった『教育』が10年も続くころには、彼女は心身ともにずたぼろになっていた。 そんなある日、父の敵対派閥に位置する政治家の暗殺者に両親が暗殺される。 地下牢に閉じ込められた郁音を見た暗殺者は、なんの気まぐれか持っていた米粉パンを郁音に与えると彼女を自分の養女するように決めた。 最初は郁音も抵抗していたが、両親の敵である暗殺者を殺すには彼のもとで暗殺の技を学ぶしかないと悟り、彼の提案を受け入れる。 それから20歳になるまでを暗殺者のもとで、暗殺者の訓練を受けながら過ごす。暗殺者はその間、修行と称しながらも彼女に一度たりとも殺しをさせなかった。 郁音が20歳の誕生日を迎えたある日、暗殺者は任務中に命を落としてしまう。 両親の復讐だけを目的に生きてきた郁音は、生きる目的を失ってしまう。 そんな中、郁音は暗殺者が依頼料のほとんどすべてをとある養護施設に送っていたことを知る。 郁音は暗殺者がずっと守ってきた大切なものを、私なんかに奪われたと知ったらさぞ悔しがるだろうと思い、復讐のため自身が暗殺家業を請負養護施設を守っていくことを決める。 そして、現在。記念すべき初任務『市宮甘祇』の暗殺に乗り出すのだった。

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ