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　最大部位数 　──起きたら、全てがなくなっていた。 　その日は暑くて、寝苦しくて。 　大量の汗とともに飛び起きた時には、赤い炎と焦げ臭いかおり。 　寝ぼけていたわたしは、現実のような「夢」だと思ったんだ。 　外では警報が鳴ってて、うるさいし、怖かった。 　たからものの本を持って、外に出ようとしたんだけど…… 　扉は開かなかった。 　夢だから、そういう事もあるのかな。 　まだ焼けてないベッドに潜り込んで、布団にくるまって目を覚まそうとしてみる。 　暑くて喉が渇く。 　火はカーテンに燃え移る。目はいつまでも覚めなくて、もしかしたら、って怖くなった。 　別の部屋で寝るお母さんや、リビングに居るウィルは、大丈夫かな。戦争に行ったままのお父さんは元気かな。 　不安を拭うため、必死に別のことを考えた。楽しいこと、嬉しかったこと。キラキラした思い出の数々を。 　ベッドに燃え移ったのを見て、わたしは布団に深く潜り込んだ。 　楽しかった思い出。昔、お父さんとお母さんが教えてくれて、私がよく歌っていたもの。 　渇いた喉で必死に声を絞り出す。 　きらきら光る　お空の星よ 　瞬きしては　みんなを見てる 　みんなのうたが　届くといいな 　暑くて、喉が焼けて、最後の方は歌いにくかった。 　炎はついに、自分の服に燃え移った。 　──わかっていた。これが夢じゃなかったことくらい。 　──お母さんの優しさにいつも甘えた。本当はわかっていた。お父さんは、戦争でもう死んだんだって。 　──せめて、来世というものがあるのなら。 　──みんなが、もっと優しい世界に生まれますように。 ◆ 　──起きたら、全てがなくなっていた。 　自分の記憶や、持っていた気がする色々なもの。 　わたしにあるのは、誰かが教えてくれた「歌」と、今はそばに居ない「愛犬……ウィル」の記憶。 　そして、なぜか大事に思えるボロボロの本。 　その本の他には、固いトランクとおもちゃみたいに小さなチェーンソーが、わたしの手に握られていた。 　知らない子達も居るみたい。みんな、ココがどこかわからないの? 　まるで夢の中……わたしは、目覚めるために何をすればいいのかな? ◆ 炎、もしくは自身への危機に対して狂気判定に+1のボーナス修正を受けます。 ◆ 慈愛の魂　改造　部位：胴 アリス専用装備 慈愛の心　Tジャッジ　C2　R0～3 支援2+一ターンのうちに何度でも使用可能ただし一回の判定には一度しか使えない 行動値+1 癒しのオーラ 姉妹の対話判定に+1 安心感 他の姉妹との対話判定+1 慈悲の心　Tラピッド　C0　R0～3 姉妹と対話判定を行える 説明 かつてアリスのポジションにいた人物の願いによって作られた。彼女は大切なものを失わないために、ある選択をした。それが破滅への一歩だとも、知らずに。しかし、それも仕方のないことなのだろう。この世界にはもはや狂気と悪意しか満ちていないのだから。 ◆

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