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少女は捨てられた。 特に大層な理由もない。ただ一つ、少女は「望まれてはいなかった」。 脳裏に残る微かな記憶も、厭気が差すようなものしかない。 故に、少女は彼らを憎みこそすれその他の感情を抱く事は無い。 それを拾ったのはUGNだ。 幸か不幸か。彼女はオーヴァードとして覚醒していたのだ。 その為、彼女はUGNチルドレンとして育成されることになる。 精密機械の様にアームブレードを操り、異形の如き動きで切り刻むその姿。 鮮血を浴びても止まらぬ演舞は、刃向かう敵に永久の〝安息〟を与える。 彼女がレネゲイドの制御を出来なくなるのも、想像に難しくない。 訓練中のふとしたきっかけで、少女のレネゲイドは暴走を起こす。 彼女自身の意志とは全く関係なく、止めることが出来る者もいなかった。 ……その時、唐突に現れたのが“ディアボロス”春日恭二だ。 彼はFHエージェントを幾人か連れていた。UGNの本拠地を潰す為。 それは簡単に成せる筈だった、だが誤算があったのだ。そこにいたのは〝暴走する少女のみ〟。 致し方ないというべきか、彼は少女を鎮静化させ、誘拐しようと試みる。 だがしかし、鎮静化と同時にUGNの増援が参り、彼は逃走を余儀なくされる。 そんなこともあり、彼女は敵ながらディアボロスに対し好意を抱いている。 同時に、UGNの面々に対しては申し訳なく思っているようだ。 彼女がUGNの仕事に精を出すのは、その罪滅ぼしの意味もあるらしい。

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