タグ： カガヨミ白面の章

「……泡沫の亡霊、津田 古次郎。一芸披露仕ろう」 　もともとは貧しい農家の子だった。 　幼くして両親を亡くし、家と土地を残されるも、後見人からは疎んじられまともに扱われなかった。 　そのため、物心ついてからは独りで過ごすようになり、畑仕事の労働力としてこき使われる毎日を送っていた。 　が、ある日偶然出会った人物の人柄と、その剣技に強く惹きつけられる。 　ともに過ごしたのは僅かな日数だったが、その模倣から始めた我流の剣術で天賦の才が開花。 　さらなる高みに至り極めんと、己が技を磨くことに執着しており、そのためには命の駆け引きさえ厭わない。 　飄々とどこかつかみ所のない性格をしている。 　よく芝居掛かった言動を楽しむ節があるが、生粋の武人肌であり、基本的には正々堂々とした勝負を好む。 　独学ではあるものの、長きに渡る修行を経ているため並大抵のことでは動じない。 　が、本気で果し合いをできそうな強者に出会うと、嬉しさのあまり奮い立つ。 　剣の腕を高めること以外に関しては、刹那主義的な信念に基づき自由気まま、享楽的に考える。 　しかし無責任や冷血漢というわけではなく、感情的にこそ出さないものの、義理人情に篤い。 　女子供には武器を向けられないかぎり手に掛けないと誓っているなど、精悍ながらも雅な優男と言った印象の持ち主。 　ただ、嫌味な相手には冷ややかに皮肉を返し、猫を被った人物にちょっかいを出すのを好むほか、なにかスイッチが入ると、強烈なまでにふざけまくるお調子者な面も垣間見せるなど、酔狂を好む一面も秘めているが、どれも状況に応じて使い分けているようで、素の性格の一面であるらしい。 　ふざけなければ美丈夫な優男、羽目が外れれば別人とも言える3枚目に転じる、ギャップのはげしい人物でもある。 　地元である京都には、全国を巡る修行の旅が半分終わり、帰郷を兼ねて立ち寄ろうとしていた。 　けれども、旅費が枯渇し始めていたため、しばらくは日銭を稼ごうと考え桜花荘を下宿先に働き口を得ることに。 　都会の喧騒は好きになれないため、田舎の温泉旅館などの穏やかな場で働き口が無いかと、求人雑誌を手に取り悩んでいる。 　好きなもの：果し合い、酒、花、鳥、月、質実剛健、猫を被った相手、畑仕事、自然豊かな暮らし 　嫌いなもの：精神的に醜悪なもの、無粋な真似をする存在、姑息な手段、味気なく騒がしい場所 　放浪者（農林業作業者ベース）　 　属性「金」 　 　固有技能：明鏡止水の境地 　算出値：剣術（我流）86％+聞き耳75％=161％÷2=80％（斬り捨て） 　現在値：90％ 　代償：MP1d3の消費 　効果：ラウンドの最初、この技能ロールに成功したうえで、敵からの攻撃を回避ないし受け流しに成功したとき、 　　　　次に行う回避、受け流しは自動成功となるとともに、部位狙いにより生じるマイナス補正を無視できる。 　　　　デメリットとして、精神を研ぎ澄ますために極度の集中力を要するため、 　　　　固有技能の成否によらずMPを1d3点消費する。 　 　固有技能：非人の心得 　算出値：剣術（我流）+ 目星÷2=85%（斬り捨て） 　現在値：85％ 　代償：無し 　効果：条件付き必中効果3ラウンド 　　　　自身のラウンドの初め、非人の心得をロール。 　　　　その成功後、剣術（我流）による命中ロールが成功した時点で、相手の回避および受け流しが不能扱いとなる。 　　　　条件付き必中適用下における攻撃ロールで、 　　　　スペシャル以下成功時のみ、対象に1ラウンドのスタン効果付与。 　　　　再使用するには、6ラウンドの経過を要する 　連携固有：氷燕双舞の閃き（ひょうえんそうぶのひらめき） 　算出値：剣術（我流）+ 氷の生成÷2 　現在値：81％ 　代償：MP3d3の消費 　威力：古次郎のダメージ+砂雪さんの任意攻撃手段ダメージ、両方の必中化。 　概要：古次郎と砂雪が、それぞれの特性を生かした連携技のひとつ。 　 攻撃を仕掛けるとき、瞬間的に、標的の足元からその周辺に氷を張る。 　　　　その氷面を滑るように、凄まじい速さで標的の周りを走りまわりつつ、 　　　　古次郎がフェイントを織り交ぜた剣技を放つ。 　　　　標的を惑わしつつ、古次郎が絶妙なタイミングを見計らい、 　　　　攻撃を畳みかけることで、砂雪の近接攻撃もまた不可避の攻撃に転じる。 　　　　ふたり掛かりで、縦横無尽に高速滑走しながらの連続必中攻撃。 　　　　その姿はさながら、凍てつく日に湖面を舞う2羽の燕のよう。 　奥義：燕舞（秘剣 燕返し） 　概要：俊足を生かした連続攻撃からの燕返し。 　　　　突進しながらの初撃ののち、残像が見えるほどの速さで相手の周囲を五芒星を描く形で駆け回りながら、 　　　　そのすれ違いざまに一撃ずつ斬りかかる、5連続斬りを行う。 　　　　そして最後に、振り返りざまからの3つの異なる剣筋。 　　　　縦軸、横軸、囲む円。 　　　　この3つの異なる軌道を描く刃を、ほぼ同時でなく完全に同時に放つ秘剣、燕返しで止めを刺す。 　　　　魔法や呪術を要さず、ただ技の研鑽のみで物理法則を越える動きを為すため、厳密には異なるものの、 　　　　一部の識者からすると「概念昇華伝達現象」と呼ばれる特異事象に似ているらしい。 　効果：この奥義を発動したとき、天賦の才と長きにわたる鍛錬によって培った剣気が、刀に魔力への耐性を帯びらせる。 　　　　この状態であれば、魔術的な防御を切り祓い打ち消して攻撃することができるため、 　　　　相手が純粋な物理装甲ではなく、魔術に類する防御や妨害手段に頼っているほど、それを破りやすくなる。 　　　　標的が魔術あるいは霊力による特殊な防御手段によって、通常の攻撃が通じない状態であっても、 　　　　9D8+1D4のダメージを与える。 　奥義：零化（魔剣 雫返し）　　　　 　概要：無数に降りしきる雨の雫を、刀を以て、断ち切ることなく跳ね返してみようと、 　　　　思い付きの気まぐれに試しつづけた果てに身についていた、魔剣といえるもの。 　　　　無我の境地に至り、己の精神と世界とを繋げ、渾然一体にして無限の状態。 　　　　心身ともに、零にして、一切の因果法則の枷から解き放たれるとともに、 　　　　あらゆる可能性を重ね合わせた、無限の状態と化す 　　　　そうしてある種の第六感を一時的に啓かせ、研ぎ澄ました剣気と合わせることによって、 　　　「斬る」という概念を現実のものへ昇華、次元および空間を無視し、物理的な遮蔽をすり抜ける。 　　　　そして、狙った対象およびその概念だけを断ち切るという、特異事象を誘発させる。 　　　　かつて、ただひたすらに鍛錬を積み重ねた末、 　　　　人の身でありながら神技の域にまで至り、秘剣を編み出したときに見出した、森羅万象の真理のひとつ。　 　効果：対象を一人選択し、6D(任意の霊力値 基本最大13)+1D4の値だけ体力と霊力を減少させ、 　　　　戦闘に関するすべての技能値を戦闘中の間だけ減少する。 　　　　この奥義で霊力が0になっても気絶はせず、戦闘を続行することができる。 　　　　この効果を受けた標的は、霊力が不安定な状態になり、 　　　　3R経過しなければ霊力を消費する技能や行動(魔術等)を使用することができない。 　　　　奥義使用後、固有技能『明鏡止水の境地』に成功することで、霊力を全回復できる。 　　　　ただし、失敗すると自身が発狂状態になる。 　　　　霊力はアイテムなどで最大値が上昇している場合、上昇した値まで使用可能。 　奥義：臨在（憑剣 劔返し） 　概要：人の道を踏み外した、剣の鬼。 　　　　さらにその遥か頂きまで到達してしまった、神に等しい存在と化する自己変革。 　　　　無念無想、明鏡止水の境地、肉体と精神を研ぎ澄ました果て、文字どおり神懸ることによって剣技の極みを得る。 　効果：何らかの効果によって、自らの剣術に関連する固有技能あるいは、派生技能などが封じ込められていた場合これを復活させる。 　　　　そのうえで、剣術技能90%以上を有する対象に限って、下記の特殊行動を、任意のタイミングで一度のみ可能とする。 　　　　自らが単体の敵からの近接攻撃を受けた際、肉体へのダメージを被る代わりに、 　　　そのダメージを倍加した値を、近接攻撃を行った単体の敵へ、回避、受け流し、反々射、および軽減不可ダメージとして反射する。 　　　　反射できる近接攻撃の範疇に含まれるものは「一度の攻撃」と判断されるものに限られる。

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