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バーチャルYouTuber「陰日向咲(かげひなたさき)」の中の人。 陰日向咲とは、バーチャル陰キャ女子高生YouTuberである。目線がカメラに向かない、頑張って前を向こうにもすぐに逸らしてしまう、どもる、ふとした瞬間の早口と言葉の多さがえげつない、悪気の無い自分語り、言葉が出なくなったときの沈黙のタイミングが絶妙、…等の要素で「生々しい」と人気を博している。 また、週一で開かれる「咲のお悩み相談室」は「咲が視聴者の相談に乗る」のではなく「咲が視聴者に相談する」というものである。視聴者からは2chの安価的なものとして扱われており、悪ノリが後を絶たない。しかしオモチャにされていることを理解しつつも視聴者からのアドバイスにタフに応えていく咲の姿が視聴者の心を打ち、一部ファンの間では「咲ちゃんの保護者の会」が結成されているとかいないとか。 最近は弾き語り配信を始めており、平生の彼女からは想像もつかない声量と歌唱力に圧倒されるリスナーが続出。機材を揃えてきちんとミックスして欲しいという要望もあるが、しがない高校生にそんな金はない、とは彼女の談。因みにロックを得意としているが、それ以外のジャンルにも柔軟に対応出来る。 近頃解析班から「中の人は男性で、声をボイスチェンジャーと裏声の二重掛けで変えている」という考察がされたが真偽は不明。 ♀⇔♂ そんな彼女の実態は、大学に通うバンドマンの青年。ボーカル担当。バーチャル上とは180度違う明るい性格の持ち主で、誰に対しても気さくで気安い。また子供のように好奇心旺盛で、目に付いたものには取り敢えず手を出そうとする癖がある。良くも悪くもチャレンジャー。ただし痛みへの耐性が皆無の為、肉体的に危険なことには及ばないようにしている。 何かと笑顔の絶えない人物なのだが、本人的には「笑顔を絶つべきところが分からない」らしい。「悲しい時に笑顔は出ない」「重い事態が起きた時に笑ってはいけない」という発想がなく、またそれを教えられたところで結びつけることが出来ない。辛くても苦しくても悲しくても面白そうに笑っている。 けれどそんな自分に違和感を覚えているのも事実であり、「明るいだけの自分」から変わりたい、という変身願望から「陰日向咲」というキャラクターが生み出された。 「宇津」も「咲」も、どちらも探り探りで作り上げた嘘偽りない自分であると思っている。 シナリオ 「彼岸荘の夜」2019.8/11

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