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いつもニコニコしている明るい少女。 喜怒哀楽がハッキリしており、嘘がとても下手。 食べることが大好き。 戦う時は満面の笑みで超高熱の光を集め、一斉に焼き払う。 「ぎゅ～～～～っと集めて、パ～～～んッてするんだよ！！」 ✘向日葵 ひかげの過去 思い返せば酷い人生だった。 物心ついた時から、私がいたのは暗い牢の中だった。 生まれた村は山奥の集落で、未だ昔からの信仰が根付く土地だった。 だから私達が生まれた時は村中が大騒ぎになった。 双子だったのだから。 私が姉で、妹の名前は「ひなた」 忌子として、片方は「元からいない」ように振舞われた。 地下の牢に押し込められ、数回の食事と、湯浴み。ほんの少しだけ許される深夜の自由時間。 その忌子が私であり、それだけが私の生涯だった。 私とは真逆で明るくて活発。周りの人たちにも好かれる子だった。 笑顔が、とても眩しい子だった。 片割れが笑って過ごせるなら、こんな生活も苦ではなかった。 深夜に見張りの目を抜け出して、よくひなたと遊んだ。 その時間があるだけで、幸せだったのだ。 しかし、唐突にそれは壊れた。 異常な豪雨が降り続け、村は氾濫と土砂崩れで無茶苦茶になっていった。 牢にいる私が助けられるはずもなく、流れ込んでくる泥水と共に生涯を終えるのだと。そう覚悟をした。 なのに、あの子は危険を顧みず、私を助けに来た。 外に出て、共に手をつないで逃げた。彼女とならどこまでも行けるような気がしたのに……非情にも迫りくる土砂と共に意識は途絶えた。 目を覚ました時、私は村の外れに倒れていた。 彼女はどこにもいなくて、一晩中這いずり回って見つけたのは、お気に入りの向日葵のブローチだけ。 どうなったかなんて、火を見るよりも明らかだった。 そんな、駄目よ。 貴方が居なければ、私は私に成れない。 私ひとりじゃ、何にも成れない。何もない、空っぽ。 なのに、私が殺してしまった。私を助けなければきっと彼女は助かったのに。 ああ、駄目、駄目、駄目だ。 私が、私が、償わなければ。彼女が生きる筈だった全てを、補わなければ。 だったらどうすればいい？ そんなの。 ──────そんなの、簡単だよねッ！ これで、本当に私は『彼女』になれる。 あの子がかえってくるまで『彼女』で居続けられる。 これでいい、私はあの子が蘇るまでの繋ぎでいい。 ──────そう、いいのよ。私に価値なんて無い。本当に価値あるべきなのは『彼女』なんだから……。 なのに、なんなのだろう。この影は。 凄く不安定で今すぐ消えてしまいそうなナニカ。 まるで、私のようね。 無様に生き足掻く、醜い私。 ああ、どうせ私はあの子の為の舞台でしか演じれない。 だからせめて最期まで演じ切るしかない。 それが私の生きる意味。

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