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「死は柔らかく、穏やかで、冷たくも優しいものだ。だが、どういうわけか生者はそれを恐れるようにできているらしい」 ＜3行説明＞ 生真面目でちょっと根暗な用心棒。外見は大抵24歳くらいの青年をとる。甘党。 人間の死への恐怖が凝り固まって生まれた存在のため、死に怯える人間を守ろうとする欲求が強い。 戦闘では直接手を上げることはないが、鏡像を作り出して敵の攻撃を誘導したり、一帯の明るさを落として攪乱したりと積極的に介入を行う。 ＜詳細設定＞ とある人間が所持していた古い護符に宿るレネゲイドウイルスが実体化して生まれたレネゲイドビーイング。 ギリシャ神話に名高い冥界の神「ハデス」の名を借り、UGNの下で用心棒として任務を遂行する。 大元がヒトならざる曖昧な存在であるがゆえ、人間どうしの繋がりや文化のもたらすものに強い興味を持ち、特に料理と神話の伝承には目がない。 最近はオン・オフを問わずよく適当な店で肉料理やデザートを堪能している。満足したらゆっくり読書したり散歩したり。 基本的に人間に対する好感度は高く、付け入られる隙を見せないためにぶっきらぼうに振る舞おうとすることも多い。けど基本お人よし。 「人間の死そのものや人間が死に恐れを抱く姿を見たくない」との強い思いから周囲の人間の守護に尽力する。 シンドロームは「エンジェルハィロゥ」単一。 感覚の向上による聞き耳、光の屈折による無数の鏡像投影、「暗幕」または「神殿」と呼ぶ広範囲の黒い影を用いた視野の制限など雰囲気暗めながらも堅実な補助を得意とする。 影を扱うほうが慣れているためあまり光そのものを使わない。 自分で攻撃を行わないのは相手の死のきっかけを極力作りたくないからである。 「人間の恐怖心から生まれた」という自身の出自やあり方について思い悩んでいる節があり、たびたび「死の恐怖たる自分は自身の死に対して恐怖を感じているのか」と思案しては毎回ロジックエラーを起こしかける。 一方でジャームやFHではなくUGNの人間だけを積極的に保護・支援することには何ら疑問を持っておらず、「どちらかと聞かれれば当然世界秩序を維持する勢力につく」という考えが根付いているため寝返ろうと思ったことは一度もない。 もしかすればそこには自分を拾ってもらった恩などもあるのかもしれないが。 好きなものは薄暗い部屋・食べること・本、苦手なものは眩しい光と捨て鉢な人間。 ＜裏設定＞　根差しているものとか色々。ごちゃごちゃしているので読まなくても大丈夫です とある人間が抱いていた「死にたくない」という強い思いが集合意識となって形を取った存在。 神話研究家だったその人間は主に冥界にまつわる逸話に詳しく、特に死からの復活や不老不死になる方法についてよく探っていた。というのも、その身体は生まれつき不治の病に侵されていたからである。 研究対象はあらゆる神話から民間伝承、ついには些細なオカルトにまで渡り、それらをまとめた資料や所感を綴った手記は膨大な量となった。 情報量だけで言えばそれは通常の人間が1年で読破できる書籍の十数倍にも及ぶだろう。研究には短い寿命に不釣り合いなほど長い時間がかかっていた。 にもかかわらず、死を克服する方法は長い研究の末に見つかることもなく、若齢にして彼はひとり家にいながら冥府へと下ってしまう。 後には彼の築き上げた紙束の山と遺骸、そして身に着けていた古い小さな護符だけが残った。 しばらくして護符からひとつの影が現れる。 それは遺体に蓄積した記憶や思念を解析し、自身の起源が何か、そばで眠る人間がどのような願いを抱いていたかをすぐに理解した。 はっきりした形を持たず、また長年恐怖というものに触れ続けた影はいつの間にか意識や感情を持つ不定形の生命体に変貌していたのである。 影は本来自身が感染していた護符から完全に抜け出し、気づけば神話研究家が長年思い描いていた冥界の神「ハデス」のイメージを元にして実体化を遂げていた。 発現したシンドロームがエンジェルハィロゥだったのは研究家が常に神や天使といったものに救いを求めていたからかもしれない。 そうして姿かたちと人間に関する多少の知識を手に入れたはいいものの行き場に困った「ハデス」は、そばにある遺体（と、あわよくば自分自身）をどうにかできないかと資料の隅に書かれていた葬儀屋への連絡先にアプローチを取る。偶然にもそこはUGNの傘下に置かれている施設だった。 彼はそのままUGNに保護され、現在まで人間界にいかにして馴染むかを学びながら任務へ同行する日々を送っている。 意識の基盤は死を司る冥界の神であるが、元々が強く死に怯える人間の意識であるため、自身はあまり恐怖心を感じない（自覚できない）ながらも身近な者の死を無意識に恐れる。 また自ら死へと向かう者に疑問や違和感を覚えずにはいられない性質。 孤独に対しても若干苦手意識があり、自身と人間との感覚のズレを気にかけながらもなるべく周囲との同調を図る。 身の振り方への悩みや前述のロジックエラーが自身の出自ではなく「他者の死に対する恐怖・憐憫」に由来していることにはまだほとんど気づいていない。 本人としては「生者は死を恐れる　→　自分はそれを回避する手助けができる　→　じゃあそうしよう」くらいの認識。 護符の持ち主に対しては入れ違いに生まれたためか「ずっとそばにいたのに若くして死んだ主を励ますことすらできなかった」「主の顔を死に顔以外知らない」「主に会いたい」など多くの負い目を感じている。

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