タグ： 孤独の密室

白瀬学の妹。兄が山岳救助隊として山にいるならば妹である彼女は海でレスキューダイバーとして人の命を救っている。 兄妹仲は非常に良好で、オフの日が重なると一緒に山や海に遊びに行ったりもしていた。兄は視力が悪いために眼鏡をしているが、彼女が眼鏡をかけているのは「兄がかけているから」であり、伊達眼鏡。一人きりの時はかけていないこともある。 それなりに男の人とお付き合いをしたことはあるものの、結局本当に好きになれたことはただの一度もなく、兄と一緒にいる方が楽しいと思ってしまう自分のことを異常だと思っていたが、それでもやっぱり兄を前にすると嬉しい、楽しい、好きだと思ってしまう自分がいる。しかしそこにときめきや性愛の類を自覚しているということはなく、結局は極度のブラコンなのだろう、と本人は思っている。それが恋愛感情なのか家族愛なのか、名前をつけることが出来ずにいる感情を抱えたまま、彼女は兄に微笑みかける。このままでいいのだと。 本当の恋を知らない彼女が、何にも縛られず悩むことなく自由でいられる空間は、水の中だけだった。余計なことをささやく心の声は波の音がさらってしまう。火照った身体の熱は海が奪ってしまう。助けた人に感謝されれば、心が暖かくなる。 だから彼女は、今日も一人、海へと潜る。 不定の狂気 おばあちゃんにフェティッシュ。2ヵ月。 猿を見たら幻覚が見える。７ヵ月。 水に浸かることがトリガーで耳が聞こえなくなる。３ヵ月。 孤独の密室で死亡

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