タグ： 鰻卓

ゴードンはロンドン社交界で活躍する料理人であり、一部の批評家から「独善の一皿」と呼ばれる男である。 ●プロフィール 37歳、ライトブラウンの髪と190 cmある体格が特徴。顔は決して不細工ではないが、相手を射抜くような目つきと高圧的かつ冷笑的な表情から特に女性からの人気は低い。 毎週○曜日（曜日はシナリオに差し障りがない設定にしたいと思います）の夜に行われる社交クラブ「イーストハウス・クラブ」のシェフ兼支配人であり、同時にレディング伯の料理人も務める。 ゴードンの祖父は海兵であり、父は工場を経営してちる（「私の祖父はトラファルガーに参戦した英雄だ」が酔ったゴードンの口癖である）。ゴードンはソイヤー家の次男として生まれ、工場を継ぐ兄の代わりとして育てられた。ゴードンが料理と出会ったのも工場を継げないから手に職をつけさせようという父の意向であった。 ゴードンは幼い頃から料理の技術と社交界での振る舞い方を教育された。20代にはイギリス領インド帝国を中心にイギリス植民地を転々としており、オリエント食材の扱いについて優れた才覚が認められる。 またゴードンはハンティングを嗜んでおり、貴族のハンティングに料理人として同行し仕留めた獲物を料理することも多い。彼は血抜きや解体の技術が非常に高く、スパイスによって獣も美味しくりょうりできる。レディング伯がゴードンを手放さないのも、ゴードンのハンティング料理人としての腕によるところが大きい。 ●人物 ゴードンは熱心な愛国主義者であり、科学主義者であり、キリスト教徒である。 彼はヴィクトリア女王を敬愛し、イングランドに繁栄をもたらした科学技術を歓迎し、イギリス国教会を信奉した。 ゴードンの人となりは彼の料理に現れていると言えよう。 フランスやイタリアから招かれた同時代のシェフ達がつくる華美で成金的な料理に慣れ親しんだ社交界の人々にとって、ゴードンの料理は一見すると質素に映るかもしれない。ゴードンはヴィクトリアニズム、すなわち禁欲的で節制的なイングランド国教会の教えを信じ、フランス的な華やかな料理を良しとしなかった。 だがそれはゴードンの料理が貧しいということではない。彼の料理には植民地からもたらされた食材が、産業革命が可能にした料理法が、なにより彼がインド帝国で学んだスパイスの知識がふんだんに使われている。端的に言えばゴードンの料理は「愛国心をくすぐる」のだ。 ゴードンにはオリエント時代の黒い噂がある。自分より優れたインドの料理人の腕を切り落としたとか、ハンティングする虎への撒き餌に奴隷を用いたとか。しかしゴードンも彼の客もそんな噂を嫌がるそぶりはなく、あるいは自尊心をくすぐるスパイスですらあるようだ。 そんなゴードンのことを批評家たちは「独善の一皿」と呼ぶ。選民的で独善的な、愛国心を歪に料理した皿であると。そういった批判をゴードンはいつもの表情で冷笑する。 「料理とは、食事という行為とは。遍く独善的なものであろう？」と。

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ